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【大使館専門調査員】③会場のようすと語学試験・小論文

前回の投稿から間が空いてしまいました。まだ3本しか投稿していないnoteですし、内容がニッチなだけに読む人がどれくらいいるかな、と思っていましたが、なんと続編をお待ちしている、という嬉しいメッセージがありました。ちゃんと書かないと…!とやる気になりました。

そこで今回は、実際に会場に足を運んで受験する、語学試験と小論文試験について記憶を掘り起こしつつ、お話したいと思います。

※具体的な試験内容等は対外秘なようで、あまり詳細には書けないのが残念ですが…。


会場のようす

受験場所は大阪と東京で選択でき、私は東京受験にしました。入り口には言語ごとに割り振られた座席表があるので、ざっと受験者の数を把握できます。もちろん、英語受験が最多でした。

年齢層は、想像よりも年上の方が多かった記憶があります。一般的に修士を取ったくらいにあたる20代半ばまでの方はほとんど見かけず、多くは博士課程くらい、もしくはそれよりも上の方だった気がします。個人的な感覚ですが、やはり研究者たちのような雰囲気でした。ちなみに、派遣員の試験は一転して、フレッシュな大学生が大半でした。

語学試験(英語)

例によって内容は詳述できませんが、全体的なレベルは異常に難しくも簡単でもない、といったところでしょうか。少なくとも長文読解は、IELTSくらいのレベルだった気がします。外交に特化した内容でもありませんでした。

ただし、冒頭のとあるセクションは私にとっては(IELTS7.0)、とても難しく、ほとんど勘で解きました。

構成や分量は、センター試験やIELTS等と大きく変わらないため、あまり身構えることはないかと思います。

正直なところ、この語学試験は自分がこれまで培ってきた英語力で勝負するしかなく、対策は難しいかもしれません。

英語以外の言語の試験内容や構成については、分かりませんでした。

小論文

私が最も身構えていたパート。私の場合、2つのポストを希望していたので、小論文も2本書きました。

ポスト毎に設問が異なり、配布された設問冊子の中から、自分の希望ポストを選択して回答する形式です。他ポストの設問も見られましたが、多種多様でした。各ポストの国はもちろん、業務内容に応じたテーマが出されているようです。

これまで私が大学や大学院で受けた、筆記試験に似ていました。過去に筆記/小論文試験を経験したことがあれば、大きく戸惑うことはないと思います。私の設問は、ちょっとユニークでしたが、おかげで楽しく回答できました。

(鉛筆と紙という修正が難しい形式で、思考を整理し長文を書くことは、やや慣れが必要かもしれません。)

実のところ、私は第一希望ポストに8割くらいのエネルギーと時間をかけて対策をしていたため、第二希望ポストの小論文はお粗末な回答となってしまいました。

個人的な感覚ですが、大学でその国について研究していない場合、対策ゼロで立ち向かうことは、なかなかに厳しいと思います。

一方で、ここ数年の当該国と日本の関係や動向などを外交青書等できちんと押さえて、自分の言葉で説明できるように準備すれば、そこまで難しくないはずです。

とはいえ、正直なところ、この小論文でどれほど専門性が問われているのか少し疑問です。私が実際に派遣されたのは、小論文で回答していない国ですし、私以外にも希望していないポストで採用された人も多くいるようです。文章力や思考力を見られているのでしょうか…。

結論としては…

英語試験は易しすぎず難しすぎず、特にひねりもなく自分の英語力が試される、小論文は希望ポスト(国)について研究したことがない場合、対策が不可欠ではあるが、専門性がどこまで重視されているのかは疑問、といった感じです。

歯切れの悪い終わり方ですが、試験に臨まれる方はがんばってください!質問等あれば、ご連絡ください。




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