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これからのお金の教科書を読んで

サラリーマンである自分にも実感の湧くような書籍だと思い、購入しました。田端信太郎氏のことは、就活の時からマーケティングの専門家として興味深いと考えています。

一文要約 by Semple

コスパや効率を追い求めるためのテクニックではなく、金銭を通じて経済活動の楽しみ方が学べる一冊。

著者はどんな人?

LINE株式会社で上級執行役員やZOZOでコミュニケーション室長などマーケティングや広報担当として働いた経験のあるサラリーマンでした。現在はサラリーマンを卒業して、いくつかの企業で顧問などをしています。

転職経験が多く、記事によるとサラリーマン時代の年収は相当高かったようです。

加えてよく炎上することで有名なTwiiter廃人の一人で、多くのフォロワーがいます。

本書は、あくまで著者の経験に基づく判断や思考過程を余すことなく披露していて、全て実体験に基づく内容のみで構成されています。


お金を稼ぐ楽しみ

お金の教科書らしくまずは金の稼ぎ方について紹介します。

ここは、エクストリームサラリーマンとして活動していた田端さんらしく、サラリーマン道を極めることが書かれています。金を稼ぐ手段として、サラリーマンも悪くない、と。

例えば、会社員でいると上司の無茶振りによって自分の限界を壊してもらえます。イメージでいうなら、上司が自分を上のステージ引っ張り上げてくれる感じです。

フリーランスや自営業だと、自分という枠が商売の上限となってしまいがちですが、サラリーマンの上限は会社や上司によっていくらでも広がることがあります。

上司からの仕事を無茶振りだと決めつけて嫌がるか、成長の機会と捉えるかはその人次第、考え方次第ですね。


無茶振りを受ける一方で、名前の出る仕事をこなしていくことも大切です。企業で働きながら個人の評判を上げていくことができます。

そうすることで、サラリーマンとして働きながら影響力を大きくできるからです。成果を出してステージが上がるにつれて、収入も増えるし影響力も増大していきます。

個人の評判が高かったり、影響力を持っていれば、会社を離れても収入に困らないからです。

金をもらって学べるのはサラリーマンだけ。


お金を使うことの楽しみ。

お金の使い方には、投資と消費と浪費の3種類あります。

お金を使うと、自分が買うものによって世の中を変えることができます。自分のお金を使うことは、そのサービスや企業を応援しているのと同じです。つまり購買行動は経済における投票活動のようなものなのです。


他にも、経験にはなるべくお金を使うこと。様々な経験を通して、自分のアウトプットの質を向上できます。

一流のサービスを経験したことがない人間には、一流のサービスを生み出すことはできません。

コストパフォーマンスを考えることも大切ですが、よりよりアウトプットを出すために、最先端の物や高品質の物に触れてみることも大切です。

それこそ自分の消費活動を将来への投資だと思って、普段よりも高いものを買ってみる事もいいかもしれません。


さらに、ものを買うときは価格でなくて、価値で判断します。

たとえ値段が高くても価値があると思えば買うべきですし、値段が安くても価値がなければ買う必要はありません。

著者はZOZOに努めていましたが、ファッションには興味がないそうです。洋服を選ぶのが面倒で、あまり価値を感じていないので、いわゆる安物の同じ服をワンシーズン買っているそうです。

値段が高いものも安いものも試した上で、自分が価値を感じるものに、お金を使うのが、豊かな金の使い方なのかもしれません。


お金を増やす楽しみ。

例えば家を買う際にも、自分がその家を手放すときのことを考えて購入することで、実質の支払額が安くなる場合があります。

つまり購入時に売却先まで意識すること。最初に出ていくお金は大きくても、戻ってくる額も大きければ、実質的な支払額は少なくなります。


書籍を読んで。

田端さんはツイートの通り、どこまでいってもインサイトや人の心理に関心のあるマーケターなのだと感じました。

リセールバリューも費用対効果も全てマーケターらしい着眼点で、お金の本なのかマーケティングの本なのかわからないほどです。

くわえてこの書籍では、サラリーマン道も語っているので、お金を通じた経済活動の楽しみ方に関する書籍だと感じました。


お金の使い方として、後輩へ奢ることにも言及していました。後輩へ食事をおごる行為は、費用対効果の抜群な投資となります。

これはモチベーションという観点で、給与を上げるよりもその分食事などで還元する方が、関係性は深まるという実体験に基づいた考えを述べていました。実際に自分もそのように感じます。

見返りを期待しておごるというせこいことではなく、自分と共に時間を過ごしてくれた感謝の気持ちや、自分が先輩からそうしてもらったという経験から、社会人になってからの後輩との食事は基本的に奢っています。

「Pay Forward」とは、自分が受けた恩をその方へ返すのではなく、他の方へ還元するという意味です。そうすることで良い循環が生まれるという考え方です。逆に受けた恩をその人に返すことを「Pay back」といいます。

自分自身「Pay back」よりも「Pay Forward」の方が、広がりや循環が生まれるため、良い影響を与えると信じています。


田端さんについてもっと知りたい方へ。

・Twiiter

・株式投資の楽しみに関する話

・Youtubeチャンネル



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