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はじめに。

2021年1月よりSEMjapan@homeを立ち上げました。

SEMjapan@homeは
エス・イー・エム・ジャパン・アットホーム
と読みます。

こちらのnoteは、SEMjapan@homeの「Webサイト」代わりです。
改めましてどうぞよろしくお願いいたします。


知久麻衣


活動内容

SEMjapan@homeでは、私が米国コネチカット大学ニアグ教育大学院にて学修したSEM(Schoolwide Enrichment Model・全校拡充モデル)を、ホームスクールされている皆さんや、家庭学習に取り入れたいご家族、その他ご興味ある方々に紹介したり、家庭で実践できる「おうちSEM」、旧SEM@homeのノウハウをワークショップにてお伝えしています。

今後は、おうちSEMを実践されているおうちファシリテーターの皆さんの必要に応じて、きめ細かな個別サポートや、学習サークルのような交流の場でのちょっとしたニーズにお応えしていきたいと考えています。現段階では夢物語ながらも、いずれはアメリカ現地のSEM専門教師と共に日米でSEM合同サマーキャンプなども開催していけたらなと思っています。

これらの活動は、主に『学びの個性尊重プロジェクト』を通して行っていきます。

ご興味ある方は『学びの個性尊重プロジェクト』の発起人である上田志穂さんとの対談「これからを話そう」をお読みください。

また、2023年2月より『学びの個性尊重プロジェクト』の仲間3人でSEMを実践できる学び場『おうちSEM SQUARES』をオープンしました。

詳しくは下のおうちSEM SQAURESのホームページをご覧ください。


おうちSEM(旧SEM@home)とは

以下はコネチカット大学のジョセフ・S・レンズーリ教授らが提唱する全校拡充モデル Schoolwide Enrichment Model(SEM)の大まかな概要です。

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SEMは学校に導入するためのカリキュラムモデルですから、そのままでは家庭では使い勝手がよくありません。そこで「どの子にも伸ばすべき何かしらの才能がある」という理念に基づき、わが子の「好き」や才能を家庭でも引き出して伸ばせるよう、つまりSEMの高い効果が家庭でも得られるよう考えて調整したものを、家庭で実践できる才能伸長教育「おうちSEM」と名づけ、必要としている皆さんにお届けできたらと考えました。

おうちSEMは、修士課程のプラクティカムにて私自身が息子と共に実践し、担当教授に太鼓判を押していただいたものです。故にコネチカット大学のRenzulli Center for Creativity, Gifted Education, and Talent Developmentにお問い合わせいただいても存在しませんが、その内容はレンズーリ教授、リース教授、シグリー教授に支持・応援され、SEMjapan@homeという命名もしていただきました。

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SEMを学校に導入する際に譲れない点や、妥協するとその効果が半減してしまうと実証されている点には十分気をつけ、調整も最小限にとどめました。限りなくオリジナルに近いSEM、正確にはSEMのカリキュラムベースであるETM・Enrichment Triad Modelを、おうち(@home)で楽しく実践していだだけたらと願っています。

ご興味ある方は、SEM/おうちSEMについて簡単に紹介した動画や、論文をどうぞご覧ください。


これまで

私には、マニアックで過敏かつintenseで、とにかく育てにくい息子がいます。とくに学校でうまくやれず、誤解を受けたり適切でない指導を受けたりしてきました。私自身も「過保護で気にし過ぎなお母さん」「どんと構えて子育てできないお母さん」というレッテルを貼られました。息子がカリフォルニアでギフテッドと認定されてからは、生活基盤は日本に置きつつアメリカのオルタナティブ教育を模索し、可能な限り環境調整を行ってきました。アメリカのギフテッド教育も受けてきました。それでも息子はなかなかハッピーになれず、「いったいどうしたものか・・」と母子それぞれで病んできた経緯がまずあります。

息子をきちんと理解し支援するため、そしていずれは息子と同じように苦しんでいる日本の「ギフテッド」の皆さんやそのご家族を、あくまでも親の立場から、でも専門知識を持って、支援なりサポートできないだろうか・・・

そんな漠然かつ切羽詰まった思いでコネチカット大学の教育大学院に進学しました。多種多様な課題が山のように積まれるのはもちろんのこと、ギフテッド教育や2e教育の第一人者である先生方の熱くて情熱的でパワフルな気迫というか熱意を、クラスルームやオーディトリアム、カフェテリアや研究室、各教授のご自宅等で、「これでもか」と浴び続ける濃い毎日でした。

しかも濃いだけでなく、とんでもなくインクルーシブでsupportiveで優しい世界なのです。何度こみ上げてきたかわかりません。理解されるだけでこんなにも救われるんだな、と。久しぶりに良い意味で脱力しました。

そんな熱くて優しくて誰をも排除しないレンズーリ教授らの世界観に感銘を受け、共感した私は、いつのまにか「ギフテッドとは」ではなく、ギフテッドを含むすべての個人に優しいSEMを追求したくなっていました。ただ、私は「学校のひと」ではなく「習い事ないしは個人塾のひと」ですから、学校に導入するSEMではなく、ご家族それぞれと丁寧に向き合える おうちSEMでやっていきたく、今に至ります。


これから

多くの皆さんと同じように、親としての私の願いは「わが子はわが子らしく。心身健康で。できるだけ幸せに。生き抜け・Be creative」です。

SEMjapan@homeでも、その願いが根本にあります。

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スーザン・バウム教授が訴えられていた上の左下の言葉に励まされ、ずっと共感してきました。おうちSEMでは、「好きこそ物の上手なれ」とほぼ同意であるレンズーリ教授のThree Esに基づき、「好き」を探してその分野のプロフェッショナルになろう!とお話しています。

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才能の定義によりますが、私個人はこのように、未来の才能に繋がる「好き」伸長こそが生きる原動力となったり個人の幸せに繋がるだろうと信じています。SEMや、おうちSEMを、より多くの皆さんに知っていただけるよう努めていきたいです。

学びの個性尊重プロジェクト』や『おうちSEM SQUARES』での活動がメインとなりますが、こちらのnoteでは、ギフテッド&2eの子育てに関することや、大学院での学び、日本に住みつつ挑戦したアメリカのオルタナ教育、アメリカの早期大学などについて、少しずつ書いていこうと思っています。どなたかの参考になれば幸いです。

息子に関しての現在進行形の記事は一部有料にするかもしれませんが、あらかじめご了承ください。

よろしくお願いいたします。

略歴

1972年生まれ
愛知県西部の幼小中学校を経て、高校から単身渡英
米国マサチューセッツ大学アマースト校ドイツ語専攻 進学

大学在学中にパニック障害を発症し、卒業間近で断念
帰国後、長期療養を経て、英語講師など
結婚。出産。息子の英語育児&オルタナティブ教育担当
子育てしながら自宅で英語教室を始める

【学歴・職歴】
2014年冬 米国大学院進学を目指しマサチューセッツ大学に復学
2014年夏 息子のオルタナティブ教育に専念&英語教室閉業
2016年冬 マサチューセッツ大学アマースト校卒業
2017年夏 ギフテッド教育研究に歴史あるコネチカット教育大学院に進学
2020年秋 学びの個性尊重プロジェクトに賛同
2021年秋 考案した「SEM@home」を「おうちSEM」へと改名
2022年春 コネチカット教育大学院にて教育心理学M.A.を取得
2023年春 SEMが実践できる学び場「おうちSEM SQUARES」をオープン

講演会・発表・出演 etc.

2018年3月 IGEC浜松&ギフテッド応援隊主催/講演会@浜松
インクルーシブ教育を進めるために ~すべての子どもの才能を伸ばす~

2019年11月 ギフテッド応援隊主催/講演会@名古屋
今こそ知っておきたいギフテッド基礎知識 & 家庭で実践できるSEM(全校拡充モデル)

2021年1月~ 学びの個性尊重プロジェクト主催/オンライン講演
子どもの力、どう伸ばそう?

2022年8月 日本個性化教育学会第18回全国大会/自由研究発表
家庭で実践できる拡充三つ組モデル「おうちSEM」の事例紹介

2022年10月 第12回子ども学カフェ/参加 as 当事者の保護者
私と「写真」(ビデオレター by 当事者青年@第18回子ども学会議)

2022年12月 異才ネットワーク主催/講演会@大津&オンライン
ギフテッド & 2E児の「好き」を伸ばす ~おうちSEMによる社会情緒的な効果~

2023年2月 子育て勉強会 TERU channel/YouTube出演
【ギフテッド教育修士&ギフテッド子育て経験者に聞く】困難をどんな対応や接し方で乗り越えてきた?

2023年2月 ギフテッド応援隊東海支部主催/オンラインセミナー
教育関係者向けギフテッド基礎セミナー(ギフテッド応援隊 代表理事 冨吉恵子氏と共演)

2023年3月 日本個性化教育学会/個性化教育研究第14号
「家庭で実践できる拡充三つ組モデル『おうちSEM』の事例紹介」掲載

2023年4月 子育て勉強会 TERU channel/YouTube出演
【全ての子に良いギフテッド教育】giftedの子どもの子育てから感じた本当に大切なこと

2023年4月 米国ニュージャージー才能児協会主催/Webinar
New Jersey Association for Gifted Children(NJAGC) presents:

Schoolwide Enrichment Model: Developing Talent for All Students
(C. Drakeobrien, M. Brown, & K. Burkeと共同発表)

2023年6月 子育て勉強会 TERU channel/YouTube出演
【おうちSEMとは】子どもの才能を伸ばす!ギフテッド教育

翻訳

2019年 「ギフティッド その誤診と重複診断」 翻訳協力
2019年 「わが子がギフティッドかもしれないと思ったら」 翻訳協力
2019年 Renzulli Learning 内 Japanese Renzulli Profiler 翻訳

ほか

Fun Fact #1
おうちSEM SQUARESは私達のType 3 Enrichment Projectのように感じています。

Fun Fact #2
プロフィール写真では犬をひざにのせていますが、じつはネコ派です。

Fun Fact #3
奇数が好きです。なのでこのFun Factも2つでは終われません。

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