【中編/地域リーダーへのインタビュー③】新潟市議会議員:小林弘樹さん ~地域への愛着を持ち、人との繋がりを大切にする地域リーダー~
【中編】
3.新潟市議会議員としての活動について
――前々から議員になろうと考えていたんですか?
小林さん:
考えていませんでした。
雑誌でまだやりたい企画や特集があって、立候補の直前まで取材を進めていて、編集が途中になってしまったものもあります。
ただ、議員を目指した当時、西蒲区の市議会議員にどんな人がいるのか見た時に若い人が全然いない状況で、1人ぐらい現役世代・子育て世代のような若い人がいてもいいのではないかと思いました。若者の声を届けるためにも雑誌での経験が活かせそうだなと感じたのと、それまで雑誌を10年ほどやってきて、1つの区切りとして地域のために働くのもいいなと考えていました。
――現在、一般質問などで、子どもに関する対策・支援に力を入れてらっしゃいますがその背景は何ですか?
小林さん:
自分がいま子育て世代だからということがあります。いま不登校の小中学生が増えていて、そういった子が学校以外で学び・育つ機会が新潟市にもあればいいなと思っています。
――子どもに関する施策以外に力を入れていることは何ですか?
小林さん:
新潟市の潟の環境を活かした施策を議会で発言するようにしています。
豊かな自然環境を活かした町づくりを新潟市には進めていってもらいたいと思っています。潟がある環境が新潟市の特徴だと思っていて、他の町にない自然環境を活かしていくべきだと考えています。
――議会での質問や地域の課題などは、地域の方との交流の中で出てくるんですか?
小林さん:
一般質問の内容は、地域からの要望や様々な出会いから聞いたことを私なりに受け止めて、膨らませて発言しています。
――地域の方の話を聞くうえで意識されていることはありますか?
小林さん:
新潟市の場合、政令指定都市ということもあり、事業や予算など扱う範囲がとても広いです。農業関係の補助制度の相談、学校のこと、道路のこと、感染症のことなど全部が分かるわけではないので、まず話をよく聞いて、現場を確認する必要があると思っています。
――Xにも投稿されていますが、地域のイベントなどに参加される理由は何ですか?
小林さん:
例えば地域のお祭りにもなるべく現役世代や若手が関わっていった方が、お祭り自体も残るし、さらに若い人を呼び込むチャンスにもなると考えています。
他にも地元の郷土史サークルや防災士の会、消防団にも入っていますが、様々な場所でいろんな人に関わるといろんな意見を聞けるし、勉強にもなります。そこから繋がったご縁から、地域の課題・魅力なども見えてきます。
――市議会議員としてのこれからの目標を教えてください。
小林さん:
一般質問で発言しているような子育て関係、新潟市の自然環境を活かした施策などに引き続き取り組んでいきたいと考えています。
また、議員だからではなく一地域の住民としていろんな会に所属していますが、そういったものも地道に続けて、いろんな人のご縁の中で地域の課題・魅力を見つけてこつこつ発言していきたいと思います。
4.小林さんの思う地域リーダー像について
―小林さんの思う地域リーダーはどのような人ですか?
小林さん:
地域の過去に生きた人、これから生まれてくる人の事を考えられる人だと思います。
今だけ・目先・自分の事だけではなく、先程の祭りの話であれば、過去に連綿と受け継いできたこと、その町に生きてきた人の想い・歴史があるわけだから、そういったことにも目配せができ、敬意を払えるような人。
そして将来その地域がどんな町になったらいいか、つまり今の子ども、これから生まれてくる子どもたちにこんな地域を残せればいいんじゃないかというような見通しが持てる人が地域リーダーだと思います。
まずはその町で楽しい思い出がないと地域を好きになれないし、使命感・義務感だけではなかなか難しいのではないかなとも感じています。
――雑誌でインタビューをしてきた方も地域への想いが強かったんですか?
小林さん:
特に佐渡の方は想いが強かったです。
加茂湖で養殖に使われた牡蠣殻を砕いて田んぼに混ぜ、その効果で農薬を減らし、トキが棲む環境が作れるようにしている農家さんを取材したことがあります。その方は伝統芸能の鬼太鼓を守ることにも一生懸命で、伝統芸能を守りながら、その地域の自然環境を活かした農業ができるよう取り組んでいました。素晴らしい働き方、暮らし方だなと感じました。
(記事は後編へ続きます!)
【後編】
5.私なりの地域リーダー像の考察
6.インタビューをやってみての気付き
7.今後の自分に活かしたいこと
(前編はこちら)
【前編】
1.Life-mag.創刊前の小林さんについて
2.Life-mag.について
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