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毎日読書#254 『もやしもん (全13巻)』(石川雅之)

昨日、日本酒についての本を紹介したのだけど、書きながら、あの工程ってどんなだっけ? そういえば、日本酒の製造量のグラフが出ていたっけ、と、書棚から取り出したのが漫画『もやしもん』です。

欄外というか、番外編で菌たちが紹介する豆知識が読みたくてひっぱりだしたのだけど、うっかり本編を読み始めたら、面白くて全巻よんでしまった!

すこし昔の作品だけど、アニメにもドラマにもなったのでご存じの方は多いでしょう。カワイイ菌のキャラクターが「かもすぞー」とやっているのは見たことがあるはず。

話は、菌が(ウィルスも)視覚的に見える特殊能力を持った「もやし(種麹)屋」の次男坊、沢木惣右衛門直保。通称「沢木」または「ただやす」。彼が東京の某農大に入学するところから話は始まる。魅力的で個性的な学生たちの群像劇。なんだけど、発酵や醸造の(割と正しくてフラットな立場での)知識も身につくお得な漫画です。

11巻のミス農大落としからのラストまでの畳みかけが良い、優れた群像劇だし、モラトリアムの終わりを匂わせながら、各々が少しづつ自分の道をたどり始める。日本酒作りの流れも大変に面白い。

当時は、もうちょっと連載続いていても良いのになぁと思ったけど、改めて読み返してみると、良いところで終わったのだと思う。

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