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毎日読書#280 『自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間"を捨てられるか』(岡本太郎)

熱量の高い人、考えるよりもまず行動を重んじる人。そういった方々の大半が薦めてくる本、それがこの岡本太郎の「自分の中に毒を持て」だ。

岡本太郎は芸術に自分の全てを捧げると決め、完全燃焼で生きてきた。本書は、その生きざまが刻み込まれた本だ。書かれているというレベルではない、石板に目をひん剥いて刻み込んだような迫力で言葉が並んでいる。手にするだけで熱が伝わってくるよう。

ふと、自分は何をしてるんだっけ? なんて思いながらパラパラめくる本として手元に置き続けているのだけど、改めて通読をしてみた。いやぁ、妥協の産物みたいな生き方をしている中年男性には毒みたいな本。

効いても毒だし、効かなくても毒。

世の中の仕組みが大きく変わりそうで、価値観も倫理観もアップデートを余儀なくされている昨今、こういった本を読んで心に火を灯してみるのも悪くないのではないかしら。

1993年の著書。こんな人間がかつて存在していたのかと知る為だけにでも読む価値はある。

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