10年前の本だけど新しい時代の働き方へのヒントが詰まっていた 『小さなチーム、大きな仕事 働き方の新しいスタンダード』
常識を疑い目的合理的にビジネスを進めよう、という強いメッセージを残した名著だった本書。ちょっと調べたい事があってペラペラとめくっていたのだけど、久しぶりに読んだら、今でも十分に面白かった。
10年前に書かれた本なので、そこそこ古いのだけど、今読んでも面白い本なのかもしれない。ということでご紹介です。
書かれたのは Basecamp が、まだ 37signals という社名だったころ。創業からビジネスを広げていくにあたり、どんな挑戦をしてきたのか、どのように組織を作り、制度を作り、運用していったのかが、創業者によってまとめられている。内容が、なかなか挑発的で面白いのだ。
広告は最低限、事業計画もなければ営業も居ない、オフィスも無いし、無駄な会議も無い、週休三日制で経費の裁量は社員まかせ。スタッフは世界中に散らばった十数人のメンバーのみ。
合理的な運営を行いながら、フォーチューン500ならぬ、フォーチューン5000000を相手にビジネスを展開している。
本書が最初に出た2010年の当時、とても刺激的で内容も面白かったので、いろいろな方に進めたのだけど、読んだ人からは、特に小さい会社の経営者からは「言うのは簡単だけど、こんなの出来ないよ」なんて言われました。
当時、小さい会社の経営者は、無理に良い場所にオフィスを構えて、無駄にエントランスを飾ったり、必死に大企業を真似て評価制度や会計・経理のフローを作ってみたりして、フォーマルから外れるのを怖がっていた。当時はそれが普通だった。
でも、近頃のコロナ騒動で、いままでの当たり前が崩れてしまった今だからこそ、あらためて本書で紹介されている事を真似しやすい状況なのかもしれない。
最初は新書だったけど、文庫が出ています。安い。
この記事が参加している募集
「それって有意義だねぇ」と言われるような事につかいます。