見出し画像

毎日読書#268 『潮が舞い子が舞い 2』(阿部共実)

日本映画を愛でる仲間と、邦画を紹介しあうバトンを回す遊びをしています。

Facebookのプライベートチャンネルで集まっているのだけど、集まる面々が映画方面に強まっていて、元々映画を世に出す仕事をしていたり、ドンピシャ映画監督だったり。

私がなんでここに感が強いのだけど、いままで大作ハリウッド映画位しか映画に触れてこなかった中年には新鮮な発見が多くて楽しんでいます。

そのバトン、私の前に6回ほど回っていたのだけど、抑制の効いた大人のラインナップが並ぶのをみて、このメンツで良いところ見せようとか、サービス精神発揮しようと思っても無駄だなと3秒くらいで悟ったので、どう思われようと、自分の声で紹介できるものという事で『台風クラブ』か『座頭市』に絞りました。

アニメを封印したら、残ったのがこの二本。我ながら支離滅裂な決勝戦。

選考理由は、コロナの夜長に、仕事、家事、子育てから離れた自分の時間に、酒でもちびちびやりながら見たい映画。

結局、Amazonのプライムビデオで視聴可能なものということで『座頭市物語』を紹介したのだけど、私も26作品全部はみていないので、せっかくなんでコツコツ消費していこうかな。

『台風クラブ』も捨てがたかった。サブスク系で配信しているところが無かったのよね。雑に紹介すると、中学生の男女が台風で学校に閉じ込められて青春するはなし。監督は「セーラー服と機関銃」の相米慎二監督。

本作、仕事あがりの深夜、酒をのみながらテレビをつけたら再放送されていたのを見たのが最初。青春というものからは縁遠い生活をしていた自分にとっては、自分が中学生や高校生のころ、自分では吐き出せなかったものを、スクリーンの中の(テレビだけど)彼ら彼女らは、全部噴き出しているようで、妙に引き込まれたものです。

身体的には、大人が出来る事はすべて出来る、しかし精神的な成長の真っただ中で心は不安定。不安や各種衝動が抑えきれず爆発するしかない。うらやましいもんだねと独り言ちていたのを思い出す。

こちらの漫画は、もっと平和ですよ。超平和。

以前、頂いた漫画を読んだら面白かったと紹介した作品の続刊が出ていたので買いました。

前回書いた、一巻の感想はこちら。

さて二巻。前の巻と基本一緒です。それがいい。

大きな事件も無く、小さな事件も無く、ただひたすら暇そうな学生たちが青春をしている青春群像劇。それがいい。

自分にはなかった青春を思い出させる漫画が好きなのです。

一巻と同様、コミックの最後の話がまた良かった。

三巻も出るそうなので、買いましょう。

この記事が参加している募集

「それって有意義だねぇ」と言われるような事につかいます。