毎日読書#225 『翻訳夜話2 サリンジャー戦記』(村上春樹、柴田元幸)
村上春樹と柴田元幸の対談形式で二部構成。
対話1 ホールデンはサリンジャーなのか?
対話2 『キャッチャー』は謎にみちている
そして、わけあって『キャッチャー・イン・ザ・ライ』に掲載できなかった
『キャッチャー・イン・ザ・ライ』訳者解説
ときて柴田元幸の
『Call Me Holden』
という構成。
対話の二つについては、村上春樹の小説が好きなかた、村上春樹の随筆がすきなかた、そしサリンジャーの小説が好きな方だったら、猛烈に楽しめるだろう。これを読んでいると、村上春樹は本当に楽しんで、喜びとして翻訳をしていることがよくわかる。
訳者解説は、村上春樹訳の『キャッチャー・イン・ザ・ライ」に掲載される予定で書かれたが、サリンジャー側から掲載NGとなった訳者解説が全文掲載されている。私は、この訳者解説が読みたくて購入したのだけど、これは良かったよ。これを読む為に買っても間違いはない、充実の内容。ボリュームが凄い。人の小説にこんなに解説を掲載しようとしているのすごい。
ということで『キャッチャー』が好きな方、スキじゃないけど読んだ方、訳者解説の為に買っても面白いと思うのです、なにせ、この本1冊まるまる訳者解説でもあり、サリンジャー論でもあるし。
こちらの本をよんでおけば、本家『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を読まなくても内容が頭に入ってくるという効能もあります。
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