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【注目ニュース】ニチコン、電流量50%増の車充電器用コンデンサー開発

発表日:2024年5月22日

みなさんこんにちは。【注目ニュース】では、最近発表された半導体関連のニュースの中から、専門家が厳選してお届けします。通勤・通学時間、始業前などにぜひチェックしてみてください。

概要

ニチコン株式会社は、高リプル電流と低ESR性能に優れた高耐熱タイプの導電性高分子ハイブリッドアルミニウム電解コンデンサ「GXCシリーズ」を開発し、市場投入しました。この製品は5月22日から24日にパシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展」に出展されました。

導電性高分子ハイブリッドアルミニウム電解コンデンサ 「GⅩCシリーズ」

開発背景

ニチコンは以前から車載や産業機器、通信分野向けに高信頼性が求められる製品を提供してきました。従来製品「GYAシリーズ」(125℃ 4,000時間保証)や「GYCシリーズ」(135℃ 4,000時間または125℃ 4,000時間保証)は、高耐熱および高リプル対応が特徴でした。

「GXCシリーズ」は、これらの製品よりさらに高リプル対応を実現し、コンデンサの数を削減することでユニットの軽量化および小型化に寄与します。

特長

「GXCシリーズ」は、導電性高分子と電解液を使用しており、低ESR性能と高耐熱性能に加え、電解液による酸化皮膜修復性能も持っています。これにより、アルミニウム電解コンデンサと導電性高分子アルミニウム固体電解コンデンサの特長を併せ持つ製品です。

電極箔の最適化と高耐熱性封口ゴムを採用することで、従来の保証寿命(135℃ 4,000時間または125℃ 4,000時間保証)を維持しつつ、「GYCシリーズ」と比較して1.3〜2.1倍の高リプル化を実現しました。

これにより、高リプル対応が必要な回路での高性能化や、コンデンサの数を削減することでの小型化が可能になります。

定格リプル電流の従来品と新製品の比較

仕様

  • シリーズ: GXCシリーズ

  • 定格静電容量範囲: 33〜470μF

  • カテゴリ温度範囲: -55〜135℃

  • 製品寸法: ⌀8×10L〜⌀10×12.5L(mm)

  • 耐久性: 135℃ 4,000時間または125℃ 4,000時間保証(定格リプル電流重畳)

  • 端子形状: チップ形

  • サンプル: 提供中

  • 量産/生産能力: 2024年4月より1,000k個/月の供給体制

  • 生産工場: ニチコン岩手株式会社(ISO9001, IATF16949, ISO14001認定取得)

このように、ニチコンの「GXCシリーズ」は、高リプル電流対応と低ESR性能を兼ね備え、車載や通信分野において高性能かつ信頼性の高いコンデンサとして期待されています。


参考文献


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