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産総研、キーサイト・テクノロジーとのMOU締結で量子技術の産業化に向けた連携を強化

発表日:2024年6月10日

概要

2024年2月29日、産業技術総合研究所(産総研)とKeysight Technologies, Inc.(キーサイト・テクノロジー)は、量子技術の産業化に向けた連携強化のための研究協力覚書(MOU)を締結しました。

産総研、G-QuAT、Keysightのロゴ

この連携は、量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター(G-QuAT)の機能である評価テストベッド、デバイス製造機能や計算基盤と、キーサイト・テクノロジーの量子制御技術や5G/6G通信分野の評価技術を融合させることを目的としています。

具体的には、量子コンピューティング量子センシングの分野において、量子制御技術低温エレクトロニクスデバイス技術モデリングやシミュレーション、さらにそれらの標準化に至る広範な領域での連携を進めます。

量子技術の産業化の取り組みは今後ますます需要が高まることが予想されます。この協力体制の強化により、新たな技術的展開や市場の創出が期待されています。

https://www.aist.go.jp/aist_j/news/announce/au20240610.html


量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター(G-QuAT)

情報技術の進展により、大規模データを高速かつ効率的に解析処理する新たな技術開発の必要性が高まっています。G-QuATでは、そのような情報処理技術に適した量子コンピューティング技術とAI等の古典コンピューティング技術の相互補完的な利用による高度な融合計算技術を確立し、 この新たな融合計算技術の社会実装を目指して、量子コンピューターを活用したユースケースを創出します。

また、高品質な部素材の安定供給を目指した評価方法の開発や、その標準化をけん引します。量子デバイスの開発については、これまでに産総研が行ってきた量子ビットの大規模集積化に向けた開発を推進します。これらの取り組みにより、 本研究センターが新たな融合計算技術の社会実装を推進し、経済社会課題解決・新市場創出、その利益による次の市場開拓というグローバルビジネスエコシステムの構築を目指します。

キーサイトテクノロジー(Keysight Technologies, Inc.)

電子計測機器の製造および提供を行う企業です。1940年代に設立されたヒューレット・パッカード(HP)から分社化し、2014年に独立した会社となりました。主に以下の分野で事業を展開しています。

  1. 通信: 5G/6G通信技術の開発・テストに用いられる測定器やシミュレーションソフトウェアを提供しています。

  2. 電子計測: 半導体、コンピュータ、航空宇宙、自動車など幅広い産業向けの測定機器を提供し、設計や製造プロセスの効率化を支援しています。

  3. 量子技術: 量子コンピューティングや量子センシング分野での技術開発を支援するためのツールやソリューションを提供しています。

キーサイトテクノロジーは、技術革新と製品の精度で高い評価を受けており、特に新しい通信規格の開発や次世代技術の実現に不可欠な企業として知られています。

参考文献

https://www.keysight.com/jp/ja/about/timeline.html


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