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MOU(Memorandum of Understanding)とは?契約や協定締結前の事前合意文書💡

一言で言えば…

契約や条約、協定などが正式に締結される前段階の合意文書(覚書)のことです。日本語では了解覚書と訳されます。


MOUの目的📚

国家間の条約や協定、行政機関間の取り決めに多用され、正式契約前に交わされるものです。ほとんどの場合、法的効力はありませんLOI(Letter of Intent)はMOUと名称が異なるものの、目的や効力に差はありません。

MOUの内容は当事者が署名で合意の意向を示すものであり、契約までの過程において、双方が合意内容を整理・確認するのに役立ちます。正式な契約に至るまでに複数回取り交わされることもあります

企業のM&AにおいてMOUが交わされると、通常、買い手は独占的な交渉権を得ることができるため、取引撤回のリスクが下がります。独占交渉権は双方間で取り交わされることもあります。また、売り手は買い手の買収に対する熱意を測ることができます。

MOUの基本事項💡

MOUの項目は案件によって異なりますが、以下の基本項目が含まれます。

  • 日付

  • 取引内容・条件

  • 取引価格

  • 今後のスケジュール

  • 双方の独占交渉権の付与(拘束内容・期間)

  • MOU内容公表の拘束(合意があれば公開可能)

  • デューデリジェンス(投資を行うにあたって、投資対象となる企業や投資先の価値、リスク等を調査すること)の協力義務と範囲

  • 紛争時の準拠法、処理法、言語など

  • 事前合意であり法的効力を持たないという表記

  • 守秘義務に関する内容(別途契約がない場合)

MOUは事前の合意内容であり法的効力はないものの、契約時の補完となるため、内容は細かく確認・理解しておく必要があります。変更・追加があった場合は双方同意のもと、その都度MOUを作成し、変更点を明記する必要があります。すでにMOUがあっても新たな交渉に対する抵抗や躊躇を避けるよう注意が必要です。

MOUはM&Aの文脈や、企業ー企業、企業ー国研、大学ー大学など、あらゆる機関の間における連携開始の際に用いられる単語なので、覚えておくとニュース理解の助けになるでしょう。

まとめ📌

  • MOU(了解覚書)は契約や条約、協定が正式に締結される前段階の合意文書

  • 国家間行政機関間、企業間の取り決めに多用され、法的効力はほとんどない

  • 正式契約前に交わされ、双方が合意内容を整理・確認するのに役立つ

  • 企業のM&Aでは、買い手が独占的な交渉権を得ることが多い

  • 売り手は買い手の買収に対する熱意を測ることができる

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参考文献


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