紡ぐ言葉が消える日
前回の更新から半年以上も空きましたが、コロナ禍にも負けずに過ごしております。
今日は、急に言葉が出てこなくなる経験をつづりたいと思います。OL時代、プライベートのときも、対面している相手と話せなくなることがありました。私の場合、癇癪もかなり入っているので失語症というより、
「緘黙かんもく」の方があっているのかもしれません。
緘黙とは・・・
・言葉が発せられない経験をしたOL時代
某上場会社で慣れない専門事務をしていたときのこと。引継ぎで入社したのですが、辞める方がメンタルを崩し、マニュアルも未完成のまま去ってしまったのでよくわからない仕事を引き継ぐことになりました。残業も月20時間は超えませんでしたが(20時間超えると、給料に加味されるシステムでしたが、ブラックまっしぐらでした)ストレスはどんどんたまる一方でした。
ある日、電話で業務のことを同僚と電話していたのですが、急に、言葉が出てこなくなったのです。
同僚A:「この業務って、●●でいいんですよね?」
私 :「(質問の内容はわかっても、それがYESかNOかなんて、引継ぎも未完なのにわからない・・どうしよう)・・・ええと・・」
同僚A:「聞こえてます?大丈夫ですか・・」
私 :「(ヤバイ、涙が出てきた。悟られないように・・そして、なんとか言わないと・・)あ、あう。。。」
同僚A:「???」
私 :「・・・・・・・・」
私 :「・・・・・・・・・・す、すみません(電話を切る)」
活字にするとなんともシンプルなのですが、質問の意味も分かっているのにも関わらず、「あとで確認します、折り返しします」の言葉は飛び、出てくる単語が、「・・・あ、・・あうう。」というもの。自分自身でも話せない事実に衝撃的でした。前職では電話もバンバンかけたり受けたりして得意だと思ってただけにショックが大きかったです。それができていたのは、確立されたマニュアルがあったからだと思います。今、思い返せば過度なストレスで理性を忘れていました。
その後、産業医との面談で心療内科を受診することになりますが、それはまた別の機会に・・・
会社も、コイツはヤバイ。ということで他部署から入社ベテランの人を異動させてきましたが、すべては手遅れで、私は不眠に悩まされ、上司に明け方会社チャットで不調を訴え、電車にも乗れず、会社員をリタイアしたのでした
・プライベートで金魚みたくパクパクしてしまったとき
私は、軽度の感覚過敏もあり、光やニオイ、音にかなり敏感で気になるとなにも手がつかなくなります。
最近、近所の騒音に悩まされて聞こえると心臓をギュっとされたかのように委縮して夜もうまく眠れない日々が続いておりました。夫に話しても「そのうち・・・」で動きません。夫も私の偏りを理解していたと言っていましたが、その理解を超えるくらい私の症状は悪化していたようです。
ある朝、私はキレました。朝、起きてこない夫にも、昼夜問わない騒音にも(赤ちゃんの泣き声ではありません)部屋を変えてもまとわりついてくる「音」にもう王手をかけられました。
何もしない夫のことを待っていられません。意を決して騒音元のお宅へお話しに伺いました。なんとか伝えてみたのですが、「え?」みたいな顔をされてて、あぁ、この人には伝わらないんだなと悲しくなりました。
緊張の糸が切れたのか、夫に報告しようと思っても、言葉が出ないのです。体をツンツンと指で触れても言葉が出てこないのです。
おそらくは夫への失望と、近所へ言ったという緊張の糸が切れて、身体のどこかの機関がプツリとしてしまったのでしょう。こんなに頼りにならない夫とは距離を置こうと思いました。
緘黙を治すには・・・
かかりつけの医師に相談をしてもラチがあきません。診察は10分もしないのですから。
私の処世術としては、ストレスフルな環境から、逃げること。
それ一択です。まわりに迷惑をかけたかと冷静にあとで反省もして方々に謝るのですが、理解に苦しいんだろうと思います。まわりからはワガママやストレス耐性がない、和を乱す残念な人という評価でしょうね。。
それでも、私は私。自分を守れる人は、自分しかいません。
より生きやすく。
by Lei
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