オーダーシャツこそシンプルに
今月はシャツのフェアをしていることもあり、オーダーシャツが続々と上がってきました。
「オーダーなのにシンプルだなぁ」と思われる方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれませんね。オーダーメイドなら自分の好きにアレンジできるのに、と。
デザインシャツがオシャレという勘違い
市販のシャツはボタンの色を変えたり、ホールの色を変えたり、ステッチを入れたり…
あれがオシャレだと思っている人が多いですよね。
でも実は全く逆なんです。
あれは本来のビジネスシャツの姿ではありません。
日本でクールビズが進むにつれてシャツが過度に装飾されていきましたが、欧米では存在しないシロモノです。
シャツは本来は「下着」である
そもそも、欧米ではシャツは下着。
だから本来は胸ポケットもありません。
(要望があればもちろんつけますが)
だからスーツはスリーピースが基本なんです。
ジャケットを脱いで、下着(シャツ)だけにならないためにベストがあるわけです。
スーツにボタンダウンシャツはNG!
ボタンダウンシャツも、ルーツはポロ競技用。
スポーツ用のシャツだから、スーツには合わせないのが基本なんです。
クールビズが進み、シャツだけの人が増えたためにネクタイを着用しないボタンダウンシャツが一般的になりました。
(ジャケットやカジュアルな場面ではもちろん🆗です!)
ビジネススタイル研修でこういう基本やルーツをお話しているのですが、知っている人は本当にごくわずかです。
まずは基本を知ること
日本のビジネスパーソンが身だしなみに無頓着な人が多いのは、まず基本を知らないことが大きいと思っています。
基本的なルールやマナーを知ること。
自分らしさや着崩しをするのはその後です。
そして、そういうことをきちんと知った私のお客様は皆さまこんな風に変わりました。
●デザインシャツは決して着用しなくなりました。
●スーツにボタンダウンシャツは着なくなりました。
●シャツのサイズと着心地を重視するようになりました。
基本を知ることは全てにおいて大切です。
基本を知って、自ら選ぶ
私は、最終的にはみんな自分の好きなファッションをすれば良いと思っています。
でも、例えば画家のピカソを思い出してください。彼の作品は前衛的な抽象画が有名ですが、彼の基本的なデッサン力の素晴らしさは誰もが知るところです。
基本のルーツや成り立ちを知ることで、そして自分はどうするのか、を正しく考えることができます。
クールビズが必ずしも悪いとは思いません。昨今の日本の夏の厳しさを考えれば、やむを得ない流れです。
その中でも、自分が何を着て何を着ないのか。そこはしっかり自分の意志で選択して頂きたいですね。