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入稿と校正、そして出張校正

印刷会社に原稿を入稿し、ゲラが出て、そのゲラに赤字を入れて印刷会社に戻し、また校正紙(初校)が出て、それに赤字を入れて戻し、また校正紙(二校)が出て・・・
これらの校正作業を繰り返し、徐々に本にしていく。

出版社には印刷会社からの担当が1日数回訪問し、原稿やゲラの回収とお届けに上がるが、「仙波書房」は都内ではなく、埼玉県の自宅兼オフィスのため、営業担当者は来ない。
また、郵便、宅配便で原稿、ゲラのやり取りを行うと、送料と時間がかかる。
そのため、「仙波書房」では、原稿はメールとクラウド上のファイルサーバーにアップし、PDFでのゲラ出しと、赤字入れのPDF戻しを行っている。

また、Word原稿からAdobe InDesignへのデータ加工と、レイアウト配置も自分で行い、時間と費用をカットしている。
極力仕上げの状況まで作業を進めてからの入稿で、手数を減らすようにしているのが、これまで勤めてきた出版社の手法と大きく異なる。

締め切りまで時間がない中で、本の制作を進めるためには従来の校正に加え、「出張校正」と呼ばれる作業工程がある。
これは印刷会社に出向き、その場で校正作業を行い、即赤字を反映し、確認と、早い刷版、印刷が可能となる。
それから、最終校正作業に加え、直接カバー見本刷りの確認や、色見本を確認しながらの見返し(遊び)の紙を選んだり、見本出し日、発行日の最終調整と、決めることは色々あり、貴重な機会でもある。

「仙波書房」の場合、頻繁に印刷会社の担当と会うことはなく、発行前の最終打ち合わせも兼ね、出張校正を行っている。
出版社勤務時代からお世話になっている印刷会社と担当者のため、こちらの意向がスムーズに伝わるのと、忖度もあり、本づくりがスムーズに行え、助かっている。

今回の『川越の建物 蔵造り編』も同様で、出版社の営業代表としての経験は長いものの、本づくりの浅い経験部分に関しては印刷会社による全力のサポートがあり、チーム「仙波書房」の一員として上手く機能している。
お陰で無事発行日を迎えることができそうである。
印刷会社の担当、作業に携わった多くの方々に感謝したい。

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