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SNOW FLICKRって言うウェア屋さん始めて3年。③現在進行中>

2023年7月17日でSNOW FLICKRをオープンして3年目となります。

あっという間の3年ですが、まだたった3年とも感じます。

3年間、毎年ご依頼くださるお客様や、新品のウェアを預けてくださる方、何十年も前の大切なウェア(状態良好品)を託してくださる方、思い入れのある1着に何万円も掛けてのカスタマイズのご依頼や。あれやこれやと必死になって…取り扱ったブランド数は140ブランドを超えました。

◆ 取扱いブランド一覧 ◆
2032EVERONE/2117 Twenty One Seventeen/241 TWO FOR ONE/43DEGREES/586 SIXEIGHTSIX/AA HARDWEAR/AFDICEGEAR/AK457/alk/alpine design/Analog/ARC'TERYX/Armada/ASIAN CAN CONTROLERZ/ASPEN/BEYOND MEDALS./Billabong/Black Crows/Black Diamond/BLUE BLOOD/BOGNER FIRE + ICE/Burton AK/Burton Jr/Burton/CANADA GOOSE/COLLECT MANIA/COLOR WEAR/Columbia/DAIWA/DAKAR RALLY/DAKINE/DESCENTE/Dope Snow/Elevenate/ESTIVO/FABLICE/Finetrack/FLYLOW/FORMULA/Foxfire/FW FORWARD/GOLDWIN/GRAVER CREEK/GREEN CLOTHING/GRENADE/GRIFFIN/Gush/H.I.D/Hagiofs/HALTI/HELLY HANSEN/HESTRA/HOLDEN/ICEPEAK/inhabitant/kappa/KELLAN/kissmark/KJUS/KM4K/KNOWY/L1 PREMIUM GOODS/LEATT/LEVEL/lululemon/MAJESTY SKIS/MAMMUT/Marmot/MARQLEEN/MESCALITO/MILLET/MIZUNO/Moncler Grenoble/mont-bell/MONTEC/MONTURA/MOUNTAIN HARDWEAR/MOUNTAIN ROCK STAR/MountainSuri/NIKE/NOMADIK/NORRONA/NORTHFACE/OAKLEY/ON・YO・NE/OREGE/OUTDOOR RESEARCH/P.RHYTHM/Patagonia/Peak Performance/PERMANENT UNION/phenix/PICTURE/PLANKS/POINT SOUSPE/Polaris/PREDE/Quiksilver/Rab/Red Bull/REPUBLIC&co/REW/RIVIVELEN/ROME SDS/ROXY/RUTT MOGUL/S.O.S/SAGA-TEK/SALOMON/SANDS/SCAPE/SESSIONS/SHIMANO/Snow Peak/SPOX/SPYDER/state of elevenate/STRAFE/SUNLINE/SUPIELD+/Sweet Protection/Teton Bros./THE NORTH FACE/Tilak/TOBE Outerwear/Trew Pow Funk/Turtoise/UNFUDGE/UNIOLO/VOLCOM/VOLKL/VOLUME GLOVES/WESTBEACH/WESTCOMB/WESTIVO/WHID/WHIZ SNOW/X-nix/YAKKY PANG/YONEX/ZUICA…他。(アルファベット順)

可能な限り断らず、何でもご相談内容を聞いてお客様の意思に添える様にリペアし、出来るだけ沢山の方に知っていただく為に手頃な価格でとリペアして3年。

取り扱ったブランドの中には自社での修理窓口があるにも関わらず、SNOW FLICKRへご依頼いただくウェアも多数ありました。

メーカーでは一定期間を過ぎたりウェアの状態が悪いと修理の受付をして貰えません。

しかし、私が考えるSNOW FLICKRでのリペアへの理念は…。

『大切でまだ着たいという思いがお客様にあるならば = とことん治します!』

例えウェアが劣化してたとしても、現状のリスクへの状況を踏まえた上で、ご理解してくだされば、可能な限りリペアすると言うことです。

そして、当店で唯一無二としていることはメーカーの修理や、一般修理屋さんのリペアでは出来ない、機能やデザインにまで手を加えてしまう…カスタムリペアが出来るというです。

破れたところをただ塞いだり、擦れた箇所をただ隠して普通にリペアするだけではありません。(もちろん希望あれば、普通にリペアもできます)

エッジガード後付け、パーツを取り除いたり、パーツを丸ごと作り替えたり、ポケットを追加したり、付いてないパウダーガードやハンドゲーターを付けたり、パスケースを後付けしたり、モーグル用の膝当てを作ったり…etc。

リクエストに応えて色々な経験を沢山させて貰いました。

これらが、可能なのはウェアを一から作れる技術と知識があるからこそ出来ることです。

既に完成された、ウェアへ手を加えると言うことは、時に非常識なことをしなければ完成しないことも多々あります。玄人(メーカー)目線からすればそんな事するの?大丈夫?!と思われるくらいに色々と手を尽くしてリペアしてます。

デザインを損なわない様に、単なる擦れや破れであっても新しいパーツをデザインに合わせて形をとり、破損箇所をカバーして補強。そのリペア箇所は補修したとは感じない様な仕上がりになる様に心掛けています。(デザインパッチ補修の場合)

そして、これらに一番大切なことはウェアとしての防水性を損なわない様に防水処理して完成することです。

その為に、ウェア素材・圧着資材・素材に合わせたシームテープ・強度のある素材・防水性のある糸などを使用して、個々の状況に合わせて全て1つ1つパターン(製図)を作成。これらを最終的に縫製する際にも経験と知識が必要です。このどれか一つでも欠けたら全てが噛み合わず完成させることが出来ません。

そもそも、リペアをするには圧着された箇所を剥がすと言う重要な作業があります。これも経験と知識とコツが無いと出来ません。大変な思いで剥がしてまた、最終的に圧着して元に戻します。

…。そして、3年やって思ったことは、リペアできる技術や知識や経験や資材があったとしても、兎にも角にも全てにおいて、ホントっ大変と言うこと。

過去にメーカーに居た時は自社の数ブランドのみ、仕様書もあり資材もあり、やり方も分かり、十分に準備が整っていたからこそウェアが作れたり、リペアすることも、問題なく可能なだった訳です。

でも、140以上ものブランドでどんな資材でどうやって(仕様書)作ったのかも分からないウェア。お客様からの要望通りに手を加えることはホントに無謀。大変なの当たり前なんです。

しかも、リペア内容には同じ物は1つもなく。破れ方も擦れ方も圧着剥離であっても、それぞれ状態も状況も全てにおいて違います。

大変でも、ついつい次から次へと「こんな風に治せるかも」「こうしたらもっと良くなるかも」「これならお客さんも喜ぶ出来かも」…と、枚数が増えると共に思う様に完成する様になりました。そうなるとパズルのピースがピタッとはまって行く様な気持ち良さと達成感。

気づけば、どんなに面倒な内容のリペアもお客さんとの直接のやり取りも含め、私自身がリペアすることを楽しんでいました。お金の為だけでは、やれない、やり甲斐のある仕事だと思います。

そして、最後に仕上がりを見て喜んでくれたお客さんからの感想の言葉や、感謝の贈り物をいただいたりすると「喜んで貰えたんだ、なら良かった~」と大変だった思いも吹っ飛んで、また頑張ろうと次へ。

色々な状態に左右されるので、リペアする中にはどうしても思う様に仕上がらないこともあります。ウェアをダメにしたことは、もちろんありませんが、頑張ってもここまでかな…。と言うこともあります。

可能な限り断らずでお受けするので、そんなこともありますが、お客様へは必ずご説明してご理解いただきます。

現在、休止中のカスタムウェアの製作は、資材と素材の入手を確保出来ずまだ停止してます。今後も引き続き質の良いリペアをし、この経験値を次のステップ(カスタムウェア)へ繋げられる様に模索しながら、当面はリペアをメインに。

気づけば、リペアの依頼枚数は1000点目前。

これらを完成するには一緒に協力してくれている2人のお陰です。

前社で一緒だった、超ベテラン技術者の『歳の離れたお姉さん』と『歳の離れた弟さん』が共に、私の思いを理解して協力してくれているからこそ完成してます。私の無理難題を一緒に考えて大切な手(匠技)になってくれてます。本当に心より感謝です。これからも変わらず、付き合ってくれることを願うばかり…(大きな独り言)

SNOW FLICKRはメーカーではなく、小さな小さな個人店です。だから、時には相手の物の言い方が気になれば、企業ではないので平気でお断りすることもありますが、基本としては常に1点1点を人間味持って真摯に向き合う仕事を心掛けています。

私自身も雪山遊びが好き、ウェアはいつも自分のわがまま仕様の自家製ウェア。車も初代の愛車から、旧車をカスタマイズして乗り続けてます。1つへの拘りは変人に近いです。だからこそ、今後も拘りのある雪山好きのスキーヤーさん・スノーボーダーさんと繋がり続けて行けたら何よりも幸せな事だと思ってます。

そして、最後に私の個人的な話し…。

あれからやっとやっとで建てた家は悩んだ末に1年前に売却。高校生の子供を持つシングル母さんとしては身軽になり動きやすくなりました。この先の身の振り方が自由になって良かったと思います。ただ、大事に育てて共に暮らした愛犬(トイプーのチビスケ)を里親へ出したのがちょっと寂しかったかな。

まだまだ、引き続き頑張ります…。



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