会社員でいるということ

会社員というものの負の側面に気づいてしまうと最悪な気分になる。

もちろん良い側面というか、楽な側面も多い。会社の枠内で住宅手当や時間通りに来て帰れば給料が支払われる。福利厚生もあるし。安定した生活をしたい場合にはとんでもなく都合の良いシステムでとてもありがたいものだ。

しかしその代わりに魂を売ってしまうような場合がある。そんなつもりはなくてもだ。やりたくない仕事を業務指示としてやらざるを得ない。役割が上になればなるほどそうなってしまう。心や身体の声なんて聴く余裕はない。むしろ無視しないと葛藤がありすぎて心が病んでしまう。そして鈍感になってしまった人が量産される。

ほとんどの人は言いたいことは言えない。言ってもどうしようもなかったという体験を何度かしてしまえば誰もがそうなる。あっという間に組織は病気になってしまう。病気の中で働く人間がまともな感性で質の良い仕事ができるわけがない。どうしても不自然な反応や行動になってしまう。

それでも決められた枠の中でなんとか優秀な成果を出そうという人がいてくれるおかげで今はなんとかなっている。でもその枠をなんとかもっといいものにしようなんて人はほとんどいない。気づきもしない。ましてや枠そのものを自分で創造しようとする人はまず皆無だ。このステージは人間性の成熟ステージと言ってもいい。

決められた枠内だけでなんとかしようとしても、それだけでは環境の変化に追従できずに、組織としてやがて廃れていく運命にある。

今は自分で自分自身を変容していける人が増えていかないと立ち行かない。そのことに気づいている人もほとんどいない。時代は変わってきているのに最先端を目指さないのは残念に思う。

外部の力で強制的または半強制的に変わっていくのはもう時代遅れだ。内部から自ら変容しようとしない企業も個人も潰れていく運命なのだ。

たしかに革命は誰かひとりから始まる。それに共感した人が長時間かけて集まってくる。でももっとも速く革命(変容)できる条件は、まずは社長さん、あなた次第なんだ。自覚してくれ。これ以上社員を飼い殺しに奴隷にしないでくれ。熱意ある社員の声を聴く耳を持ってくれ。

まあ社長さんも大変だ。さらにその外のしがらみの枠にとらわれているのだから。それも含めてたしかに社長にもどうにもならないことがあるのは理解できる。みんながみんなの立ち位置で大変なんだな。ひとりひとりが自ら変わっていくことが必要な時代になったんだな、とあらためて思う。

そんな自己変容したいと思う人間が過半数になるまであと何百年かかるんだろうか。

だらだらと愚痴ばかり垂れ流してますます嫌な気分になってしまった。みんなに固有の成熟ペースがある。それぞれに価値観と人生課題がある。

できるだけ組織に所属せず依存せず、他人のことに過剰に干渉せずジャッジせず、「まずは自分から変容していこう」が結論になるのかもしれない。変容した人を見て「いいなぁー」と嫉妬ではなくて自然に思える関係性と社会の成熟が最善な歩み方の気がする。…でもまた愚痴るんだろうな(笑)






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