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韓国の食材研究家と巡るソウルの旅
6月末の4日間、韓国食材研究家の李泳旻さんとソウルを旅してきました。李さんは、土地と食材と料理の関係を研究していて、その土地で獲れるものと長い年月を経て残ってきた料理のしかたの関係性を教えています。
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まずは、土地と食材の関係について。アメリカのUSDAが発表している「土地のパフォーマンスと再生能力(レジリエンス)」のマップを使って教えてくれました。
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黄緑は肥沃で再生能力の高い土地です。黒海沿岸のウクライナ付近は世界でも有数の穀倉地帯であることが分かります。あとはアメリカ中西部やアルゼンチンに黄緑があります。
韓国はどうかというと、肥沃度はミディアム、再生能力は低いです。日本はどちらもミディアムな領域が多いです。そうした土地で育つ作物は、かなり手を入れないと育たず、調理にも工夫が必要だということです。
水についても高い山が少ないのでミネラル分が少ない軟水が多く、煮込み料理や発酵に適しているのだそうです。
こうした土質や気候に合わせた料理を提供する試みも世界では始まっているとのことでした。世界中どこに行っても同じものが食べられるグローバル化へのアンチテーゼですね。
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驚いたのは唐辛子の歴史。わたしたちは韓国と言えば唐辛子の赤を思い出しますが、韓国に唐辛子が入ってきたのは意外に新しく、16世紀後半から17世紀初頭とされています。具体的には、豊臣秀吉の朝鮮出兵(1592年から1598年)の時期に日本を通じて朝鮮半島に伝わったと考えられています。唐辛子はスペインやポルトガルによって新大陸からアジアに持ち込まれ、さらに日本に伝わり、そこから朝鮮に伝わったとされています。
朝鮮半島では唐辛子が急速に普及し、特にキムチなどの発酵食品に欠かせない調味料として定着しました。唐辛子はその後、韓国料理において非常に重要な役割を果たすようになったそうです。
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