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【SELFの本棚】#041 すべては1人から始まる

(文:SELF編集部 かつ しんいちろう)
SELFメンバーが2022年の夏に著者のトム・ニクソンとの合宿を共にしていたこともあって、発売前から話題になっていた本「すべては1人から始まる」。

人の関わるあらゆる創造する活動には、「ソース」という特別な1人の人物が存在すると捉える「ソース原理」について、どのようにして複数の人たちが関わる組織的な活動につなげるかということを探求しています。

私の経験の中では、企業の中で新しい事業会社を立ち上げる際に、この「ソースの原理」を感じることがあります。設立準備の段階では社内の各部署からなる設立準備チームができ、事業計画を練りますが、途中からなかなか進まなくなります。そのタイミングで新事業会社の社長を指名すると、そこから一気に必要な物事がスケジュールを立てて進み始めます。これは「ソース」ではなく「自分事」による推進です。

他方、「私は、この事業をやりたい!」と役員を説得して社内起業という形で事業会社をローンチするケースもあります。これはまさしく「ソース」による推進です。その人が思う事業の価値と提供のしかたをチームメンバーが加わり実行可能な形にしていきます。

このどちらでもなく、世間であれが流行っているからウチもと立ち上げる事業はほとんど失敗します。

1人の「人」というエネルギー源に着目しながら、それを「組織」として動かすにはどうすれば良いのか?組織は、実体のない虚構とまでは言えないものの、共同幻想的であると私は考えているので、とても興味深く読みました。特に第15章「ソースの継承」は、事業継承問題と深くかかわり、重要なテーマです。

是非、皆さんの感想もお寄せください。




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