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ジェンダー問題は陸続き?彼はなぜ研究を"繋ぐ"ことに懸けるのか

セクガク2020開催まで一ヶ月を切りました!「セクガク2020ってどんな人がやってるの?」「企画についてもっと知りたい!」そんな声にお応えし、各企画のリーダー達が秘める想いに迫るインタビュー🔭 
DAY4の本日は、『「性」研究の最前線』より斎藤賢さんをお招きし、研究に携わる方ならではの視点から探ります。

Q1.「斎藤 賢」って何者?
東京大学の大学院で社会学を研究しています。専門は社会システム理論というジャンルで、ジェンダーにも関心を持ち始めたのは3年程前です。また、研究とは別に社会活動の一環として様々なイベントに顔を出す中で、「性的同意」というテーマに出会いました。これは一般的に受け入れやすく、また受け入れるべき問題だと思います。
学内で性的同意の啓発活動をしながら、より多くの人に、未だリーチしていない層にもこの問題を伝えたいという欲が湧いてきて...。学外で若手アクティビスト同士を繫げるための交流会を開いたり、一般向けの本を出版することを目指してジェンダーイシューに取り組んでいるアクティビストに取材を重ねたりしました。(なんと、近日中に著書が...?)

Q2.セクガク2020参加のきっかけは?
きっかけというか...初期メンバーです(笑) このイベントのリーダーであるおかめさんと、他にもいる数名のメンバーで「セクガク、やろう!」となった段階からいました。
オリンピックに合わせて性に関する問題を扱う大きなイベントを開催しようという話になって、企画が勧められていました。「セクガク」というタイトルも元々はイベント名ではなく、メンバーの親睦を深めるために二月に行われた合宿の名前だったんです。気付いたらこの名前に...。
性に関するイベントは様々な場で行われていますが、個々で行われているのが現状です。「このバラバラになっているものをまとめて催し物にできないか」ということでセクガクが発足しました。

Q3.リーダーを務める企画は?
僕がリーダーとして動いているのは、『「性」研究の最前線』というプロジェクトです。簡単に紹介すると、「若手研究者をたくさん呼んで話を聞こう!」という企画。イベントを開催するにあたって、学問系のプロジェクトが欲しいよね、という話になり、僕が担当することになりました。"ゆるい学会"という意味を込めた「ゆる学会」がこのプロジェクトの元々の名前です。

Q4.なぜこの企画をやるのか?
二つ理由があります。一つ目は先ほどお話しした通り、セクガクが網羅を目指す6分類(性教育・性暴力・SOGI・性文化・キャリア・学問)の中の「学問」というトピックを取り上げるため。
二つ目の理由は、若手研究者といわゆる"一般層"を繫げるため。普段のイベントでは、どうしてもベテランの研究者が招かれがちです。ここでベテランというのは、研究者として成熟していて、すでに名前も売れている方々のことを指します。これに比べて若手研究者は、どうしても一般の方にお話する機会は少ないです。普段なかなか見聞きする機会のない若手研究者の話を聞けるのは貴重ではないでしょうか。近年盛んに行われているジェンダー研究は常に進化し、また年代によっても捉え方やアプローチ方法が違って来るので、そういう意味での「最前線」に、一般の方が触れてみる場を提供できたらいいなと考えています。

Q5.この企画のアピールポイントはズバリ!
若手研究者をとにかく沢山お呼びします!それも、いろんなジャンルから。そして未だこのテーマに触れたことのない方々にも分かるように説明して頂きます。既に関心を持っているという方も、ご自身が普段関心を持っているトピックとは少し違う視点を持てるようになるはずです。パッと見、スケジュールを見ると午前中から夜までの長時間イベントですが、全部に参加する必要はもちろんありません。ご都合の良い時間に、興味のあるテーマを選んでお気軽にご参加ください。
また、スタッフの年齢層にも注目して頂きたいです。今企画を進めているのも、当日研究者に質問するのも、主に中高生メンバー。一歩前に出て活躍している同年代の勇姿をぜひ中高生の参加者の方に見て頂きたいですし、大人の方々にとってもその姿は刺激になると思います。

Q6.すこ〜しだけネタバレお願いします!
・密かな愉しみと「社会学的想像力」〜女性向けアダルトビデオはなぜ研究の題材になるのか〜
・知的障害児・者の「性の権利」尊重のため包括的セクシュアリティ教育について考える
......を始めとする、盛り沢山の内容をご用意しております!

Q7.最後に一言!
数年前にはほとんど知られていなかった「性的同意」概念も(まだまだ一部の層にですが)だいぶ知られてきました。他のジェンダー・セクシュアリティに関する社会課題にも注目が集まっています。現在起こっている各々の小さな波を繋げ、補強し合えばより大きな波を生み出すことができるのではないでしょうか。
アクティビスト、研究者、興味を持っている一般層、そして無関心層。これらの人々を繫げることで、別々の問題として見られがちな問題を包括的に扱うことができると考えています。僕がリーダーを務める『「性」研究の最前線』では、多様なトピックを一つのプロジェクトの中で取り上げることで、一般的に異なると思われているテーマやジャンルを同じ土台に上げることを目指しています。実はジェンダーに関連する問題って陸続きだったりするんです。この企画が、セクガク2020参加者の皆さんが関心を抱いているテーマをより広い視野で見ることができるお手伝いになると嬉しいです。

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🎨セクガク2020🎨
「ここで、自分になる。」
性の文化祭『セクガク2020』が開催決定🎊
開催日:2020年10月24日(土)・25 日(日)
場所:オンライン&アーツ千代田3331 
※オフライン開催につきまして厳重な感染症対策のもと行われる予定です。

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