クレーンゲームの行方
上司が大学生だったころの話をちょいちょいと聞かされるんです。
仕事の合間に、そういえば自分が大学生だったころ、こんな研究をしてたんだけど。
昼食の合間に、その話題で思い出したんだけど、自分が大学生だったころ、こんな先輩がいてさあ。
もう何十年も同じ話を聞いているので、オチまでしっかり覚えています。
会ったことの無い、大学時代の先輩の特徴も分かっています。
メンタリスト私。上司の輝ける時代は大学生だった頃なのであろう。聞きましょう、部下だもの。
しかしながら、昨今の体調不良のせいでしょうか。
私の我慢心が、まるでクレーンゲームの弱っちいフックぐらい辛抱の無い状態になってしまい、
「うるせえなあ、いつまでも大学時代の話をガタガタ言ってんじゃねえよ。今を生きろよ今を」
と思いっきり言い放ってしまいました。
ああ、これで数十年の良き関係にヒビが、いや、組織人として今の発言がいかがなものかと思いきや「俺はこれからも言い続ける。しつこさには定評がある」とめげない反応が。
流石、我が上司。それでこそ我が上司です。
うんざりしながらも、これからも約30年前の話を聞き続ける事が確定しました。
部下でいる限り、聞きましょう。聞かせていただきます。
とは言え、ひどい発言をして、ごめんよ。