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サン=サーンス

シャルル・カミーユ・サン=サーンスさんの組曲14曲から構成室内楽といえば・・、1886年3月6日のマルディグラの日に初演された「動物の謝肉祭」。
結局、2回だけの上演にとどまったこの作品の魅力を、ここ数年に渡り、味わっております。

なぜって?それはもちろん、この作品の演出という立ち位置で4回ほどの公演をこの3年で経験させていただいたから、ということです。

これは実に有難いお仕事で、何より、勉強にもなるということ。そして、未経験の領域に踏み込めること。
いつも思うのですが、異なる表現世界が手を繋ぐと、届けられる表現の幅は足し算でなく、掛け算になるのですよ。
つまり、大きく変わるのです。

クラッシック音楽+朗読+歌+踊り+イラスト
クラッシック音楽+演劇+イラスト

ではなく

クラッシック音楽×朗読×歌×踊り×イラスト
クラッシック音楽×演劇×イラスト

そして、演者が獲得する経験も同じく、掛け合わせられるんです。

白鳥:北村勢吉作画

クラッシック音楽から学ぶこと

クラッシック音楽の素晴らしさ、そもそも音楽って、数学?幾何学?
僕の中では整然と並ぶ記号の組み合わせに命を吹き込む演奏者。
そして、その記号をうまく組み合わせ、分解し、また組み合わせる、その妙を振るうのは作曲家・編曲家の皆さん
ここから学べることは、誰にでもすんなりと耳から浸透し、体に響くところです。
歴代の作曲家はその体に響く美しいメロディに、さらにストーリーや「想い」を込めて、記号を連なり合わせていくわけですが、いかんせん、その部分(ストーリーや想い)を、時を経て汲み取れる聴者はなかなかおらずというのが、体感できる感想です。

ではそこに、「踊り」「絵」を掛け合わせると何が起こるのか?
視覚が加わりします。

ではそこに、「朗読」「演劇」が加わると何が起こるのか?
心が加わるのです。

ですので、ここ数年経験をさせていただいているくらっしくコンサートの現場では、観客の皆さまに、聴覚・視覚・心覚を揺さぶる・染み入るコンテンツを提供できている状態です。

これ、本当に、恵まれた環境です。


サン=サーンス:北村勢吉作画

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