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努力と成功と身内ギスギス -「響け!ユーフォニアム」「夜のクラゲは泳げない」を見て2

「響け!ユーフォニアム」が苦手です。なので2期までは見たのですが、3期はもう見ていないです。
先日、その理由について、「夜のクラゲは泳げない」と絡めて努力とそれに対するリターン(勝利)のバランスが合ってないから、と書きました。

それについて、「夜のクラゲ〜」が9話で急にギスギスしはじめて気づいたのですが、努力に見合わない成功を得る話は、身内でギスギスする話になりがちなのではないか?と考えました。
そういえば「BanG Dream!」は最初からギスギスしてましたね。

私はどうも身内でギスギスする話は嫌いです。
身内ギスギスって、ドラマとしては低レベルだと思うんですよね。
単純なコミュニケーション不足だと思うし、

「安い意地、粗末な誇り、どれも若造が大事にするものじゃ」

2024年版「狼と香辛料」11話より

ということだと思うんです。
若さゆえの傲慢や失敗を描くことが悪いということではありません。
問題はどう描くか?だと思うのです。

たぶん、「響け!ユーフォ〜」も「夜のクラゲ〜」も同じだと思うのですが、それらの若さ故の失敗が「大きすぎる成功を受け手に納得させる手段」でしかない、ということだから、私は気に入らないのだと思うのです。
大きすぎる成功って、やはり説得力が出ないんですよ。
それを誤魔化すためには、様々な手段が必要ということで、前に書いた「ウマ娘2期」は現実的でないようなラストを感動で飾るために身内ギスギスではない方法をとったというわけです。
「夜のクラゲ〜」が9話ラストでギスギスを持ってきたところからもわかるのですが、身内ギスギスから和解と成功でラストのカタルシスを感じさせる、と、そういう脚本テクニックだと思います。

これまでジャンルを問わずたくさん描かれてきた、「若さ故の失敗」がテーマの主軸で、それを丁寧に描く物語だったら納得できるかもしれないのですが、問題はやっぱり「努力と成功のバランス」に戻ってきて、これは樋口アサさん「おおきく振りかぶって」の影響ですが、

  • 成功するためにチームとして乗り越えるべきことは、身内ギスギスなんて低レベルなものではないはず

  • 嫉妬心などを良いライバル精神などに昇華するパーソナリティでなければ成功は掴めない。

と思うのです。

ということで、今回は「努力に見合わない成功を納得させるための身内ギスギスで話つくるのもうやめませんか?」という話でした。

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