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今年の読書の記録パート1

思い返せば元々本を読むことは嫌いではなかった。
ただ、「趣味は読書です!」と胸を張って言えるほどコンスタントに本を読むという習慣が自分にはなかった。
ある期間だけ特定の著者の作品を集中的に読んだら、しばらくは読書から離れてしまう。そのしばらくが数日ではなくて、数ヶ月単位ということもある。そして何かのきっかけでまた読書をするようになる。今まではこのサイクルをわりと繰り返してきた気がする。

それが、今年の8月から1ヶ月にだいたい2冊ペースで毎回違う著者の小説やエッセイを読んでいる。
気がつけば、大好きだったドラマや映画を見る時間が徐々に減っている。この5ヶ月間は人生の中で一番と言っていいほど意識的に本を読み、生活の中に読書する時間をはめ込んで日常を過ごしてきた。
こうして、いまだかつてないほど読書をするようになったきっかけは、しっかりとある。そのキッカケのお陰で、noteの街に住むようになった。それはそれは大切なキッカケ。だけど、そのことについてはまた違った形でnoteに記せたらと思っている。

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さあそれでは、ここからは私の読書スタイルや実際に読んだ本についての話。
私は基本、図書館や公民館のような場所で本を借りて読んでいる。
読書に不慣れで、本を選ぶこと自体が難しく感じてしまうこともまだまだ多い。
しかしそんなときは、持ち前のミーハーな部分を全開にして選ぶことに決めている。例えば、映画化されてタイトルは知っているけど内容は分からない作品や、話題の最新刊などは興味をそそられやすいのか手に取りやすい。
あとは、本の帯に書かれていることを読んで共鳴した作品や、お気に入りのnoterさんがオススメしていた本も気になって手を伸ばしている。本選びについては、ざっとこんな感じ。


それでは以下が私が読んだ作品とざっくりとした感想などです。



旅する練習  乗代 雄介

私にとっては初めましての著者の作品。
この本は帯を見て、グッと心を掴まれたように感じて借りてみようと思いました。

読み終えたいまなら、水面をつよく蹴って、自分の内側へ思いっきり飛べそう。「好きなこと」がなにかひとつでもある人に、絶対読んでほしい。

金子 由里奈さんが書かれた帯の文章

私の好きな草花やストーリーの要でもある野鳥の描写が多々あり、自分の感性に合う内容にたまたま巡り合えたことに嬉しい驚きがありました。
あとは、私の感想というよりこれから読む方に対しては、お家でゆっくりと一人きりのスペースで読むことをおススメします。出来たら、ハンカチやティッシュを傍らに置いて。

ハケンアニメ!  辻村 深月

アニメ業界の裏側ってこんな感じなんだと、興味深くサクサク読み進められた。登場人物の中では行城さんが私のお気に入り。続編を期待したい作品。


くもをさがす 西 加奈子

こちらは、以前アメトーーク!の「読書芸人」という企画内でヒコロヒーさんがオススメしていたのを記憶していたのがきっかけで読んだ作品。
しかし、ヒコロヒーさんが何をどうオススメしていたかという大事な内容を全く覚えておらず、読み進めるうちに西さん自身のノンフィクション闘病記だったことを知り、驚くことになった。
異国の地カナダでの言葉の壁や、様々な文化の違いが西さんの視点を通してリアルに綴られている。
自分の意見を何よりも大切にすること、そしてその意見を主張することに遠慮がいらないことや、同調圧力がないカナダのカルチャーが私にはすごく魅力的に感じられた。

「弱いなあ、自分」もちろん情けなかったが、その情けなさを受け入れると、何かに触れたような気がした。自分のこの体で圧倒的な弱さと共に生きることに、目を見張った。

くもをさがすからの抜粋

闘病中に西さん自身が自らの弱さをそのまま受け入れていく姿。
彼女のその姿から人として生きる確かな強さを感じて、心が震えた。

彼女自身の考え方や、彼女の周りにいる人種もバックグラウンドも様々な素敵な仲間たちの言動が胸を打つものばかり。西さんの文章を噛みしめながら何度も繰り返し読みたい、読み終えた側からそう思わされた作品だった。

めぐり逢いサンドイッチ 谷 瑞恵

この作品は私にとって、食いしん坊な自分も、感受性強めな自分も、自己肯定感高めたい自分も満たしてくれるような物語だった。

主観的にしか捉えられなかったことを、やさしく客観的に捉えなおせるようになる。笹ちゃんが作るサンドイッチが示唆することが深い。そんな風に感じた。
また、著者の文章表現が琴線に触れるような繊細なものばかりで、その一つ一つを忘れたくなくてメモを取りながら読んだ。
読み終えてからシリーズものだったことを知り、公民館に続編を置いてないか調べた。すると続編は取り扱っていないとのことだった。残念。だけど、わざわざ図書館に予約してまで読みたいかと言われたらそうでもないので、私の好みとしてはいつかどこかでめぐり逢えたら続編も読めれば良いかなレベル。


わんダフル・デイズ 横関 大

私は大型犬大好き人間なので、表紙のラブラドールに惹かれて借りた。そうしたら、まさかのミステリーものだったという作品。のほほんとした気持ちになるつもりで読む気だったので、勝手に面食らってしまった。まあそれでも最初から最後まで読んだ。
盲導犬のことはもちろん、盲導犬を育成する側の視点、ユーザーの視点から今まで知らなったことの学びがあった。
敢えて思ったことを言うなら、とある女性の登場人物の心理描写に違和感があった。現実ではそんな風に感じる女性は少ないだろうと個人的に思う部分があり、ざらざらとした心持で読んだ。その部分はちょっと残念だった。



とりあえず5作品を紹介。
作品によって、感想に熱量の差があります。読み終えてから時間が経ってしまったものもあり、印象が薄れてしまったものは薄口な感想になっております笑。
パート2にて、あと5、6作品について書こうと思ってます。

自分が読んだ本を紹介するって、趣向をオープンにする感じなので結構気恥ずかしいですが思い切って晒してみました。どうなんだろう、需要あるのかな?…まあいいか。
それでは、また~!



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