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トレーニングを行うのに効率の良い時間帯とは?

青山、表参道、銀座でPersonal Training Gym UR Fitの代表をしている関です。

また、NCCA(全日本コンディショニングコーチ協会)の東京支部の責任者も兼任しています。

普段のトレーニングは出来るだけ専門用語を避け、お客様に分かりやすくお伝えしているのですが、少し専門用語を交えながら、体づくりに役立つ情報をお伝えしていきます。

今回は体内時計について解説していきます。

生物は、ほぼ1日の周期で体内環境を積極的に変化させる機能を持っています。このリズムをサーカディアンリズム(概日リズム)といい、人間においても体温、血圧、睡眠、ホルモン分泌は大きな影響を受けています。サーカディアンリズムは、光や温度変化のない条件で安静を保った状態においても認められることから、生物は体内に時計機構を持っていると言われており、これを体内時計(生物時計)と呼んでいます。

★人間が持っている生体リズム

◉日周リズム
・脳下垂体ー副腎皮質のリズム(副腎皮質ホルモンなど)
・体温のリズム
・交感神経・副交感神経のリズム(脈拍・血圧など)

◉眠りに一致したリズム
・睡眠ー覚醒のリズム
・成長ホルモンのリズム(内分泌系のリズム)

◉食事によって作るリズム
・消化吸収のリズム(胃・腸・膵臓などの消化器の動き)

上記、生体リズムの組み合わせのポイントは、静から動へ変化する活動開始のタイミングにあります。起床・日光・食事・騒音などの刺激が視交叉上核を刺激し、朝の時刻合わせを行います。コルチゾール濃度が最高になり活動できる状態であるとき、「睡眠→覚醒」のリズムが組み込まれ、個人固有の24時間周期が出来上がります。その後、いろいろな刺激を受けながら、より正確な24時間に微調整されます。

★食事の影響

食事はある程度一定の時刻に摂取していると、消化器の予知能力により、身体は食物を消化吸収しやすい状態を作ります。絶食時間が長いほど、また1回の食事量が多いほど、食事が心身のリズムに及ぼす影響は大きく、コルチゾールのピークが活動時刻を告げる指標となります。

★リズムと健康

全身の細胞や器官に時刻を伝える体内時計のひとつは、脳の視床下部にある視交叉上核という神経の集合体です。視交叉上核の周囲には体温や食事摂取の日周リズムを作る中枢があります。生活リズムは後天的に完成しますが、私たちの心身には生まれつき固有のリズムがあり、その周期の長さや時刻合わせに関与する遺伝子も発見されています。
脳の温度は、日中は高く、夜になると身体から熱が放散されて低下します。夜、寝る前には急激に脳が冷えて眠気が強くなります。また、睡眠を促すメラトニンが分泌され、入眠を促します。

トレーニングを行うのに効率的な時間帯は、6時に起床した場合、体温が夕方(18時前後)にピークになるため、この辺りの時間帯で行うのが効率がいいと言われています。ただ、起床時間や日常生活の送り方は人によって異なるので、自分のリズムに合ったトレーニング時間を決めることが重要です。

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