平凡な煩悩


どうしたら…いやどうもしないけど…

気持ち的には好きにならないようにしたいとは思っている。分散型のほうが良いって言ったじゃん、少なくとも今は。


好きと言えば何かが崩れるような「その感じ」を私はそろそろやめたい。
正直に好きだとか、好きになっちゃうかもとか
好きになっていいかな、とか いやその聞き方もどうかと思うけれど
ちゃんと言って受け止めてくれる相手と心が通い合えたらどんなに満たされるのかなとたまに思う。
最近素直な気持ちを周りくどくなく伝えるテスト期間なので、本当にそう思った瞬間に言えたらよかったんだけど。
さすがにはこの日はためらった。
いくらなんでも急すぎる。


そういうことじゃないよな。相手はきっとそんなことは。
その場だけ気が合っただけかもしれないじゃん。


本当は確かめるのが怖いだけだけど。
自分の気持ちもだけれど、相手の気持ちとスタンスを。
最近は、というかいつもずっとそうだ。確かめて警戒されてなんとなく距離を置かれるのが怖いだけ。
もう私とはそんなつもりはないかもしれないし、かもじゃなくてその可能性が高いかもしれないし、いやでもまだ分からないけど、いやいや。向こうは忙しいじゃん。本当にたまにだから、それだけだと思うよ。


数年前のカレンダーを見返して、実質会っている期間は本当に短かったのだと思った。
会えないのに終わってもいなくて、あれはあれで猶予期間だけが長く続いているような辛さがあった。それでもなぜなのか分からないぐらいにぴたりと相性がはまった時期があった。

お互い本心を言いづらいから言わないだけだと思いたい。いつしかそう思いたくなっている。

あのときはすぐに好きだと言ってくれたけど、今はそれはないからね。
そうじゃないほうがいろいろと都合がいいとか、長期的なことは考えていない、あくまでこれからは友達として、ということかもしれない。


あんなにコーヒーのにおいが心地良いのなら、不純な動機でもかまわないかなと一瞬よこしまな考えが浮かぶ。
時差でぽーっと考えたのち、煩悩はノーだよと打ち消した。自分だけ好きで満たされるだけで果たしていいのだろうか。


指が長くて綺麗。全く嫌じゃない。
夢を見ていたのかな。たぶんそれだけじゃない。


ああ、まったくなんだってあの夏の日曜日に私は声をかけたんだろう
冬から春も飛び越えて夏。あまりに簡単に近くに感じすぎた。
あのときは「返事が来ても来なくてもどっちでもいい」と本心から思っていた。
そういうときって行動が気軽なんだよなあ。
今は「コップを洗うときの行動がおかしくなかったか」みたいな些細なことをいちいち気にして反省している。このパターンはよくないよ。気にしすぎて重くなるタイプ。ほら、分散分散!

予定が狂ってもどうにか帳尻を合わせようとしてまったく自分のペースを崩さないところはストイックすぎて笑ってしまうが、そういうのもちょっとよかった。いやSかよ。合わせてもらうより、お互いがやりたいようにやるのがよっぽど気楽だ。

興味があるのだかないのだか分からないところも相変わらず。私のことを覚えているだけでもびっくりするのに。

夢のような本当のニュースに朝早くから気づいてくれたとき、ああ同じことを体験してきたっていいな、同じ喜びを共有できるんだと噛み締めていた。
本心が全くわからないが、正直私も自分の本心が分からない。
夢から現実に引き戻されたり、繭のようにくるまってみたり忙しいな。


気がついたらピンク色の腕輪を買っていた。なんの縁が欲しくて?
見ていてくれるならば、どうしてもあの人、というこだわりの縁がきっといちばんいいのだろうけれど
相手も幸せを感じるような結果がいい。
今の、これからの私にふさわしい縁というとおかしいかな。それがぴたりと本人とマッチすれば最高だけれど、ちょっと神頼みは重いかもしれないけれど、私も分からないのでしばらく流れと素直な気持ちに委ねます。

ずっと一緒の空間にいたい、ひとりじめしたいと思っているのに明日の私は別の願いを抱いているかもしれないなんて 
ほんとに誰にも言えないや。

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