私と鬱とHIPHOP【22】3回目のうつ~復職を決めるまで
さていよいよ、3回目のうつ~復職にかけてなのだが…正直、3回目のうつの発病経緯や、回復の記録に関しては、下記サイトに詳しく書いたので、こちらを読んでほしい。
🔻みんなのうつ病体験記
様々な方々のメンタル疾患に関する体験記が寄せられたサイトで、参考や励みになること請け合いだ。上記リンクの記事は、僕の体験記である。では、このnoteでは何を書くか。
今回は社会復帰後の進路をどう決めたかについて書く。結論、元いた会社に復職したのだが、僕は大きく3パターンの道で悩んでいた。
【1】元いた会社に復職
【2】よりストレスの少ない仕事へ転職
【3】障がい者雇用制度で転職
重視した判断軸としては「メンタル疾患があっても仕事を続けていけそうか」と「収入」のバランスである。というか、この2つの間で板挟みになり、葛藤していたというのが正しい。
まず病状を鑑みるならば、元いた会社への復職は厳しいのではないかと考えた。なにせ在職中に3度もうつで倒れているわけだから、少なからず元いた会社の環境がストレッサーになっているのではないか…と考えたわけである。
そこで、よりストレスの少ない仕事へ転職、もしくは障がい者雇用制度を使っての転職を検討したわけだ。実際に、障がい者雇用を支援している人材サービス会社に出向き、相談もした。
だがやはり、ネックになったのは収入だった。
私はアラフォーであり、転職市場での価値はとても低い。元いた会社での仕事経験を活かした転職なら話は別だが、ライター職の労働環境など、どこの会社でも大同小異である。ストレスを少なくするための転職なら、別職種でなおかつシンプルで業務量も少ない仕事を探す必要があった。必然、そうなると給料は下がる。
そして障がい者雇用制度を使っての就職は、もっと、給料が下がる。これが現実だった。
我が家は共働きだが、主たる収入はなんだかんだ僕が得ていた。その僕の収入が下がるというのは、生活レベルが下がることを意味する。
正直、我が家が夫婦2人きりだったら、それでも別に良かったのだが、子どものことを考えると、なかなか収入を下げる決心は付かなかった。子どもは親のエゴで産まれてきているわけで、その子どもに自分の判断で生活レベルを下げることを強いてよいものかと考えたのだ。
一方で「多少、生活レベルが下がったとしても父親がしょっちゅう倒れる様な家庭環境より、父親が健康でニコニコしている家庭環境の方が子どもも幸せなのでは…?」とも考えた。
正直、この悩みはいくら考えても答えが出なかった。で、結局どうやって決めたかというと…
「やってみて、ダメなら引き返せる選択肢から試していく」という考え方で決めた。
他の会社に転職したとしたら、元いた会社への復職は難しいであろう。でも、元いた会社に戻る分には「やっぱりどうしても無理だから転職する」といった具合に、選択肢をスライドさせることができる。
▼復職して、ダメだったら転職してみる。
▼転職してもダメなら、障がい者雇用へ。
と、次善の策を常に用意しておけるような形が望ましいと考えたわけだ。
加えて、長く休職していた所からいきなりまっさらな新しい仕事を始めたら、また適応障害が出るかもしれないという不安も出てきた。
というわけで、元いた会社に一旦は復職しようと決めたわけである。
で、実はもう1点、判断基準にした事柄がある。それは「勤め先となる会社が、自身のメンタル疾患に配慮してくれるか」という点だ。
障がいを持つ方々が就職もしくは転職を考える時、自身の持つ障がいをオープンにするか、クローズにするかは、結構悩みどころであろう。
オープンにすれば障がいに対する企業側の配慮が期待できる。一方でオープンにするとなると障がい者雇用がどうしても主な選択肢となるため、収入は下がる。もちろんオープンにした上で健常者と同じ条件で転職に成功した人も知人にいるが、結構なレアケースであろう。
その点、元いた会社には既にメンタル疾患のこと知られているわけで。その上でこれまでとほぼ同じ収入で継続雇用してもらえるなら、それがイチバンかもしれないとも考えたわけだ。
こうして2022年7月現在、私は元いた会社に復職を果たした。ここから先のことは、noteに書くかどうか分からない。元々、自身の過去の振り返りのためにはじめた連載だからである。
なので、一旦、ここでこの連載を最終回とする。ここまで書いてきたことが、僕と同じ様に悩む人の一助になっていることを願う。
読んでくださった方々に、感謝。
【4th AL / トウビョウキ】
◆02.11(Sat)on DL・Streaming
◆ALL Words by MCアスベスト
◆ALL Prod. by kf13
-聴く、精神安定剤。うつ病のピークだった半年を切り取った闘病記-
🔻配信リンク
🔻AL・TRAILER by Kicker
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