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各国で相次ぐ“超音速ミサイル”実験 戦争への懸念深まる

いま世界各国で超音速ミサイルの実験が相次いでいます。

まとめましたので、見ていきましょう。


▷米軍、極超音速兵器の実験に成功 中国やロシアとの開発競争が続く

米軍、極超音速兵器の実験に成功 中国やロシアとの開発競争が続いている。
米バージニア州で2021年10月20日、極超音速兵器の実験が実施された。

米海軍は21日、陸軍と合同で実施した極超音速(ハイパーソニック)兵器の実験に成功したと発表した。実験はバージニア州の米航空宇宙局(NASA)の施設で20日に行われた。音速の5倍(マッハ5)以上で飛ぶ極超音速兵器は、中国やロシアとの間で開発競争が進んでいる。

発表によると、今回の実験は極超音速技術を現実的な運用環境で試験したもので、3発のロケットを打ち上げたという。海軍は「極超音速ミサイルの開発において重要な一歩だ」としている。

一方、米国防総省によると、21日にアラスカ州で極超音速兵器の技術開発に向けたデータ収集のために実施した別の実験は、ミサイルブースターの不具合により失敗に終わった。ブースターは実験目的の装置で、極超音速兵器に直接使われるものではないという。

国防総省は昨年3月にも極超音速兵器の発射実験に成功しており、2020年代半ばまでの実戦配備を目指している。

今月16日には英紙フィナンシャル・タイムズが、中国が核搭載可能な極超音速兵器の実験を行ったと報じた。中国外務省は宇宙船に関する試験だったと報道を否定している。

オースティン米国防長官は18日、「我々は地域の緊張を高めるだけの中国の兵器と先進的能力・システムの開発を注視している」とコメント。バイデン大統領も20日、極超音速兵器への懸念を持っているかと記者団に問われて「イエス」と答えた。

▷中国、極超音速ミサイル2回発射…FT「7、8月に1回ずつ」

中国の「極超音速ミサイル」試験発射関連報道が波紋を呼んでいる中、英フィナンシャルタイムズ(FT)が21日(現地時間)、中国が7月と8月に1回ずつ、計2回のミサイル試験発射を実施したと、情報筋4人を引用して追加で報道した。

新たに把握された内容によると、中国軍は7月27日に部分軌道爆撃体系(FOBS)を利用し、核弾頭搭載が可能な極超音速滑空体(HGV)搭載ロケットを初めて地球軌道に試験発射したという。続いて8月13日に2回目の試験を行った。これに先立ち中国が8月に秘密裏に極超音速ミサイルを試験発射したというFTの報道があったが、その前に最初の発射があったということだ。

これに詳しい情報筋は、7月の最初の試験発射で見せた中国の新しい武器の力量に米国防総省と情報当局が驚いた、と明らかにした。ある関係者はFTに「(米国)政府の科学者らが米国が現在保有していない中国の技術を把握するために努力している」とし「中国の成果は物理的法則を逆らうように見える」と話した。

中国の極超音速ミサイルをめぐっては専門家の間でも意見が分かれた。米ミドルベリー国際研究所のジェフ・ルイス不拡散研究センター東アジア不拡散プログラム部長はFTに「中国も技術革新が可能だという可能性を念頭に置く必要がある」としながらも「中国政府が関連事実を誇張する可能性がある点も看過してはいけない」と述べた。

先週、ホワイトハウスはFTの関連質問に直接的な言及を避けた。オースティン米国防長官をはじめ政府高官らもこの実験に対する確認を拒否した。ただ、バイデン米大統領は20日、ペンシルベニアに移動中、中国の極超音速兵器開発を懸念しているのかという取材陣の質問に「その通りだ」と答えた。FTは、ワシントンの中国大使館がこの日の後続報道に対しても論評を拒否したと伝えた。

極超音速ミサイルとは低高度で音速の5倍以上の速度で飛行するミサイルをいう。放物線軌道を描いて目標へ向かう弾道ミサイルとは違って望む方向に機動可能であり、米国・ロシア・中国など軍事強大国が開発に拍車を加えている次世代武器だ。北朝鮮も先月28日、極超音速ミサイル「火星8型」の試験発射を実施し、開発競争に加わった。

▷ 「過去9カ月間弾道ミサイル250発を発射」米国務省、中国の核能力急拡大を懸念 

米国務省の報道官は2021年10月18日、中国当局は今年に入ってから9月末までに、250発の弾道ミサイルを発射したと明らかにした。米政府は今後も、中国からの脅威に対する防御力と抑止力を引き続き維持していく姿勢を示した。

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は16日、情報筋の話として、中国当局は8月、核兵器を搭載できる極超音速ミサイルの発射実験を行ったと報じた。

中国外務省の趙立堅副報道局長はFT紙の報道を否定した。

米国務省のネッド・プライス報道官は18日の会見で、FT紙の報道を巡って、コメントを差し控えた。しかし、報道官は「われわれは、新しい運搬システムの開発を含め、中国の核能力が急速に拡大していることを深く懸念している」と述べた。

「これらの動きは、中国当局が数十年にわたって続けてきた、最少抑止力に基づく核戦略から逸脱していることを浮き彫りにした」と報道官は語った。同氏によると、過去9カ月間、中国当局は「少なくとも」250発の弾道ミサイルを発射した。

プライス報道官は、「進化する核体制について、中国が透明性を欠いていることを考えると、特に憂慮しなければならない」とした。報道官は、中国側による核リスクを低減するために、中国当局と引き続き対話していくと示した。

「われわれは、中国からの様々な脅威、すなわち米国や同盟国への脅威に対して、防御力と抑止力を保っていく」

米国防総省の元高官は18日、英紙ガーディアンに対して、国防総省と米の情報機関は「長年」中国当局の様々なミサイル計画を監視し、追跡してきたと話した。


▷ 中国、極超音速ミサイルの試験発射を否定 英紙報道受け

中国は最近の軍事パレードで極超音速ミサイルとみられる兵器を公開した。
中国が核弾頭を搭載できる極超音速ミサイルを今年夏に試験発射したと、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じた。中国当局は18日、通常の宇宙船実験だったとして、この報道を否定した。

FTは16日、匿名の関係者5人の話として、極超音速ミサイルが夏に発射されたと伝えた。宇宙空間の低軌道を飛んだ後、下降して目標をわずかに外れたという。

記事は、「この実験で、中国が極超音速兵器に関して驚異的な進歩を遂げており、米当局の認識を大幅に超えていることが示された」と説明した。

音速の5倍以上のスピードで飛ぶ極超音速ミサイルは、通常のミサイルと比べて大幅に速く、小回りが利くため、迎撃がより難しい。弾道ミサイル同様、核弾頭を搭載できる。


中国についてはこのところ、核兵器開発をめぐる懸念が高まっている。
FTの報道を受け、米政府は懸念を示した。米情報当局にとっては驚きだったとされる。
「防御方法がわからない」
中国外務省の趙立堅報道官は18日の記者会見で、再利用可能な異なるタイプの宇宙船の技術を検証するため、今年7月に通常の実験を実施したと述べた。
FTの記事は不正確かとの質問には、「そうだ」と答えた。

一方、アメリカのロバート・ウッド軍縮大使は18日、「とても憂慮している」と、スイス・ジュネーヴで記者団にコメント。米政府は「この技術の軍事転用を控えてきた」と述べた。
また、中国とロシアが「かなり積極的に」軍事利用を追求してきたとし、アメリカも「同様の対応を取らざるを得ない」とした。
「この技術に対し、どう防御していいのかわからない。中国もロシアも同じ状況だ」

米下院軍事委員会のマイク・ギャラガー委員(共和党)は先に、米政府が現行の対応を続ければ、10年以内に中国との新たな冷戦に敗れるだろうと主張した。

軍事力を誇示する中国

米中関係は緊張状態が続いている。中国はアメリカのジョー・バイデン政権について、敵対的だと批判している。
中国はこのところ、軍事力を誇示する動きを見せており、西側諸国が懸念を示している。
オーストラリア戦略政策研究所のマイケル・シューブリッジ氏は、極超音速ミサイルの試験発射があったとしたら、「核やその他の爆撃兵器の増強を拡大する動き」だろうと分析。中国は透明性を重視せずに兵器を進化させていると述べた。
中国は最近の軍事パレードで、極超音速ミサイルとみられる兵器を公開した。同ミサイルについては、中国のほか、アメリカやロシアなど少なくとも5カ国が技術開発を進めている。
北朝鮮は先月、新型の極超音速ミサイルの試験発射に成功したと発表した。7月にはロシアが同様の発表をしていた。その際には、同国北部の白海にいたフリゲート艦から発射したとした。

▷参考

いかがでしょうか。
正直なところ、どちらの言い分が正しいのかは不明です。
ただ、アメリカと中国、ロシア等の国々が戦争を意識して動いていることには間違い無いでしょう。

そして万が一戦争が起こってしまった場合、日本は政治的にも立地的にも最も巻き込まれやすい位置にいます。

日本の国政では憲法を改正しようとする動きさえ見えています。
これは何としても阻止せねばなりません。

他人事ではなく自分ごととして捉えていく必要があるのではないでしょうか。


信じるか信じないかはあなた次第です。


▷参考

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