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アメリカ往復日記 #9|アメリカの首都で感じる自国愛

アメリカ合衆国の首都に到着

電車は予定通り、7時前にWashingtonに到着。待合室へ移動するものの、体が重くて言うことを聞かない。まだ朝早くて時間もあるし、外に出るのも寒いし、そもそも街も起きていないだろうし、(そして何よりワシントンにはそれほどたくさん見て回る所は無いだろうと思っていたので、)しばらくウダウダすることに決め、仮眠をとる。

その後、着替えたり、顔を洗ったり、今日の帰りに買い物をすることになるであろう飲食店を見て回ったりすると、10時前。Washington駅は、地下から2階まで、駅舎内にショッピングモールが入っているような造りをしていて、飲食店のほか、衣料品店も充実していた。

日本宛てのポストカード

ここでようやく、ポストカードのことを思い出す。家族や親戚に宛てて、クリスマスと新年の挨拶を兼ねてポストカードを送ろうと考えていたのだけれど、シカゴ美術館のお土産として5枚のポストカードを買った後、24日深夜にNY Pen. Stationの待合室でメッセージを書いた状態であった。

だけども、貼るべき切手の額が不明だったので郵便局で聞いたほうが良いと考えたので駅構内の売店で買うことは諦めていて、25日は郵便局が閉まっていたため、今日26日にワシントンから手紙を出そうという次第である。

駅構内に郵便局があるということは事前に調べてあったので、探すと地下1階にあった。しかも朝の7時から開いているではないか。日本まで送りたいと伝えると、係のお姉さんが専用の切手を持ってきてくれたので購入し、糊も借りていいかと聞くと、この切手はシールになっているから必要ないとのこと。

なるほど、シール状の切手をメッセージの隙間に貼った後に、目の前のポストへ投函。ポストを見ると、平日の収集時間が午前10時と午後5時となっていたため、10時にぎりぎり間に合ったかな、収集に来た人の姿を見た記憶も無いしな、と思い、いよいよ外へ踏み出す。

モールを西へ。

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向かう方角は南西、まずは駅からも姿が見えるUnited States Capitol(アメリカ合衆国議会議事堂)を目指す。堂々とした門構え。

その後は、その名もIndependence Ave.を西へ。いくつもの博物館や美術館を過ぎるのだけれど、今日はそういう類のものには寄らずに歩き続けるも、重たい荷物のせいで腰が痛くなるため度々休憩を挟む。(ここでは、荷物を預けていなかったのだっけ?)

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各種の行政機関が集まっているCapitol以西の一帯を「モール」と言うのだけれど、そのモールの中心に聳え立つのが、ワシントン記念塔。改修工事中のために下部がフェンスで覆われていたが、アムトラック時刻表の表紙の写真としてもお馴染みのそのシンボルは、そこにしっかりと建っていた。

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ワシントンの桜並木

記念塔を過ぎ、次にたどり着いたのが、桜並木。かねがね話には聞いていた、アンジェラ・アキもこの光景をイメージして曲を書いたという、日本から贈られた桜の木々。もちろん、花が咲き誇る季節が一番美しいのかもしれないけれども、それはこの寒い冬を耐えてこそであって、そんな芽を写真におさめる。

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モールを引き返し、ホワイトハウスへ

ここでモールを東側へ折り返す。第二次世界大戦記念碑に立ち寄って、次なる目玉といってもいいかもしれない、ホワイトハウスを目指す。世界一有名と言えるであろうその家は、遠くからはなかなか姿を拝めないかったのだが、フェンス近くまで寄るとついに視界に映りこんできた。文字通りに白い建築は、思ったより大きくは無く、(といっても実際は分からない、見る場所の問題かもしれないけれど、)でも思い描いていたイメージよりはこじんまりした印象を受けた。

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ワシントン駅へ戻る

さて、歩き続けて疲労もピークに達していたので、見るべきものは見たと思っていたし、地下鉄に乗ってWashington Union Stationへ戻ることを決める。

Federal Triangle駅まで歩き、自動販売機で切符の購入を試みる。しかし、オフピーク時の一回の乗車は2.7ドルだったと思うのだけれど、現金で購入する場合は5ドル紙幣までしか受け付けていないらしく、私の財布の中身には1ドル札1枚と20ドル札しか入っていない。

駅員を呼んで買える方法は無いか聞いたものの、駅員はきっと外国人が買い方を分からずに困っていると思ったのだろう、それでも20ドル札しかないことを見せると納得した様子で、うちでは両替はやってないからどこかで崩してきてくれという。

近くにコンビニなどは見かけなかったから、向かいにあるロナルド・レーガン・ビルのフードコートにあるレストランで昼食をとることとし、でも土地柄とかビルの名前からしてお値段が張ってしまうのではないかと心配したのだけど、店を覗いてみると重量制のビュッフェ形式のようだ。

容器を手に取り、ピラフやら春巻きやら、おいしそうな料理が並んでいるなーと思いながらも、容器の大きさに釣られて取り過ぎないようにしなくてはと気を遣い、どうかな、と思ってレジの秤に乗せてみると、なんとお値段は8ドルを切っている。これはお得、なんならこんな美味しいものならもっととっておけばよかったと思うくらい。

店内でWi-Fiも使えたものだから、次なる目的地のNew Orleansについて調べたりで、結局は閉店の16時30分まで居座ってしまった。店内で昼寝もして体力も回復したので、Union Stationまでの道のりは歩いて帰ることに。全米日系米国人記念碑を見たり、なかなか気になる存在であった切手博物館はやはりスルーしたりで、駅に到着。

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Washington各所を回って感じたのは、この土地には自国を愛する気持ちが強く根付いているのではないか、ということ。行政の中心地であるから当たり前なのかもしれないけれども、いたるところに掲げられた米国旗に、アメリカへの愛が現れているように感じられた。

電車内に持ち込む今日の夕食、明日の朝食および昼食を買うために駅構内を再び歩いたのだけれど、先ほどNew Orleansについて調べていた際に南部料理のジャンバラヤのお店に行こうと決めたこともあって、無意識のうちに辛いものを食べたくなっていたのでしょう、インドカレーのお店にてご飯に2種類のカレーがついたプレートを購入し、スパイシーなチキンカレーと豆が入ったマイルドなものを選択。味はもちろん、十分すぎるほどにボリュームがあったのが嬉しかったね。その他にラップサンドイッチも買って、待合室でネットをつなぎながらゲートが開くのを待つ。

しばらくのうちに電車は到着したようで、列を成した乗客は順次Crescent号へ乗り込む。列車が動き出すと、お待ちかねの夕食の時間として、ダイニングカーでカレーをいただこうとしたのだけれど、外から持ち込んだ食品はここでは食べるの禁止だと言われて客車に戻り、こんな匂いの強いものを閉じた空間で食べてしまって悪いなと思いつつも、やはりカレーはおいしかった。

その後は、この日記を書いたりしながら時間を過ごし、隣の座席も空いていたことだし、(いや、どうだったっけ、なんだか夜を車内で過ごした記憶はどれがどれだか曖昧になってきたな。)、まあ、いずれにせよ、7回目の車中泊、だいぶ慣れてきたもので次の日の朝を迎えたのでしょう。

今日の一曲

川沿いに咲いてた桜並木。
アンジェラ・アキ - サクラ色


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