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夜と朝の間の帰り道

友達と呑んで遊んだ夜。
ちょっと昔は出来たオールも、最近は少ししんどくて。

終電はもうないし、始発までは微妙な時間。
歩いて帰るには少し遠いけれど、歩ける距離。

誰かと一緒にいたい時間があるように、
一人でいたい帰り道もある。

悲しいからじゃない。辛いからじゃない。
楽しかったから。
今日を忘れないように。壊れないように。
大切に胸にしまって、一歩一歩踏みしめる。

眠ってしまえば、きっと忘れてしまうことの方が多い。

普段は歩くのが億劫な帰り道も、こんな日はずっと歩いていたい。
けれど、一瞬で家に着いてしまう。夜と朝の間の帰り道。

少し冷たい風。明け方の匂いと音。
気持ちを映したような空の色。
自然と口からでてくる、明け方のプレイリスト。

そのどれもが、少し青くて、愛おしい。
それらは一瞬で消えてしまうから。

この時間が好きだ。
きっと歳をとるにつれて、変わっていくんだろうな。
匂いも、空の色も、プレイリストも。
今だけの、今日だけの帰り道。

そんなことを考えながら歩いていれば、
ほらね、もう着いた。

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