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一緒にいるほど孤独を感じる

人と一緒にいるほど孤独を感じる。

「わかる〜!」と言っている自分は共感性を高めた社会用の自分で、”相手の言い分がわかる”と言うだけで別に「僕も同じ思考を持つ人間です」と言っているわけではない。
そんなことも知らず「あなたとは気が合う」といった旨の言葉をトスされ、その言葉を受け取るか考える隙も与えずにあれよあれよと自分の悩みをひけらかす人間を目の前にすると、嘘をついてるようで申し訳ないような、「気は合ってないかもしれないです」と教えたくなるような、どうにも窮屈な気分になる。

間接照明代がやけに高いなぁと思っても払わず逃げるわけにはいかないので、渋々飲み代を払うとお財布はすっかり薄くなり、もう十分後悔しているのにそれでもまだ「変なこと言わなかったかな、不用意な言葉で傷つけてないかな、あの発言は要らなかったかもな」と頭の中で反省会をしながら家に帰ってくる頃には随分ぐったりしている。ひとしきりの後悔を終えると、お金も時間も費やして人と会ってきたはずなのになぜか家を出る時よりも孤独感は強まっていて、今夜も寂しくなる。

誰かと会話をするたびにこの世界は孤独なんだなと確信めいたものが降りかかる。「Z世代はSNSで常に誰かと繋がっているから孤独時を感じにくい。むしろ繋がりすぎていることに疲れている」なんていったやつは誰だ。出てこい。電波が繋がっていても大切な何かは臍の緒を切ってからずっと通信不良を起こしているし、誰がなんと言おうと僕はずっと孤独だ。

家族がいるとか、友達がいるとか、SNSで繋がっているとか、そんなものじゃ解消されないこの孤独感はなんなのだろうか。

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