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あっという間に桜が散ってしまったけど、2022年もおもしろいプロジェクトに恵まれています。

こんにちは。セイタロウデザインのプロデューサーの小林(@asuca_mcl)です。

おととし9月からスタートした企画シリーズ「今月のニュースレターの裏側」

前回の更新が年末だったのに、なんとまた4ヶ月も間が空いてしまい、春になってしまいました。

今年最初の「今月のニュースレターの裏側」vol.12では、最近のセイタロウデザインのニュースやお手伝いしたプロジェクトをご紹介したいと思います。

セイタロウデザインでは、名刺交換をしたクライアント・パートナー会社・メディアの方々に向けて、月に一度ニュースレターを配信しています。
その月にあったニュースから、最近納品・お披露目したプロジェクトをご紹介しているのですが、せっかくなので、これからnoteで、このニュースレターの内容を、個人的なコメントや担当したスタッフのインタビューと一緒にご紹介していこうと思います。

【TOPICS_1】雑誌『ブレーン』4月号の特集「脱炭素社会へ企業価値を提示するクリエイターの役割」に山崎のインタビュー記事が掲載されました。

『ブレーン』4月号

広告・クリエイティブの専門誌『ブレーン』(株式会社 宣伝会議発行 / 2022年4月号)の特集「脱炭素社会へ企業価値を提示するクリエイターの役割」で、プラゴデザインセンターの取り組みを紹介していただき、代表・山崎のインタビューが掲載されています。
記事内では、EV普及による社会インフラの転換期にデザインの視点を入れることの重要性や、EV充電器のプロダクトデザインだけではなく、周辺環境と調和させるまちづくりや、EVのある生活の行動デザインも提案する取り組みが紹介されています。是非、ご覧ください。


「ブレーン」「宣伝会議」「広報会議」は、私が新卒の頃から読んでいた媒体なので、その特集で、プラゴデザインセンターの取り組みを中心とした山崎のインタビューを紹介していただき、とても嬉しかったです。

脱炭素社会の実現に向けて、EVの普及はもちろん大事ですが、その際にデザインの視点が損なわれないようにしたい、というのは山崎がプラゴ設立当初から大事にしていることなので、ぜひ記事を読んでみてもらえたら幸いです。


【TOPICS_2】総合情報ニュースサイト『マイナビニュース』に山崎と原田のインタビュー記事が掲載されました。

セイタロウデザイン代表の山崎(右)とクリエイティブディレクターの原田(左)

総合情報ニュースサイト『マイナビニュース』で、「美祢社会復帰促進センター」で実施した広告ポスターを製作する職業訓練「販売戦略科」の取り組みを紹介していただき、代表・山崎とクリエイティブディレクター・原田のインタビューが掲載されています。
日本初の広告制作の職業訓練を実施することになった背景、クリエイティブ系職業訓練の利点、実際に講師を務めて感じたことなどをお話ししています。是非、ご覧ください。


昨年11月から12月にかけて、セイタロウデザインは、PFI手法(公共事業を実施するための手法の一つ。 民間の資金と経営能力・技術力を活用し、公共施設等の設計・建設・改修・更新や維持管理・運営を行う公共事業の手法をいう)を活用して官民協働で運営する刑事施設「美祢社会復帰促進センター」で、法務省矯正局、美祢市、株式会社小学館集英社プロダクションと連携して、日本初の職業訓練を行う試みに参加しました。

何が日本初かというと、広告ポスターを制作する職業訓練であるということ。「美祢社会復帰促進センター」がある美祢市の特産品の魅力を引き出す広告ポスターを制作する職業訓練「販売戦略科」を、男子受刑者8名を対象に実施したのです。

広告ポスターの制作過程を通じて、受刑者が物事を的確に伝える表現力や他者との協働の仕方等を学び、出所後の就労に資する能力を身につけることを目的に実施された、この職業訓練。

法務省 矯正局がデザイン事務所と連携して職業訓練を実施することや、職業訓練の題材として広告ポスターを取り扱うのは、今回が全国で初めての取り組みだったとのことですが、私たちにとっても普段の企画や制作の仕事とはまた違って、とても刺激的な挑戦になりました。

この取り組みについて、『マイナビニュース』さんがとても丁寧に取材をしてくださり、記事にしてくれました。

今回は、職業訓練のプログラム開発や講師を担当した、クリエイティブディレクターの原田に、話を聞きました。

Q. 職業訓練が終わってから数ヶ月経ちましたが、受刑者に広告制作を教えることを通して得られた気づきはありましたか?

“社会人”や“学生”という属性で括られても、そこに属する一人ひとりの人間は、皆違う個性や特徴を持っています。
それは“受刑者”という境遇にある人々にとっても変わりません。

本科では8人の受刑者を受け持ちましたが、広告をつくるというクリエイティブな作業をしていると、それぞれの“思考の癖”や“価値観”などの違いがはっきりと現れてきます。

制度として、すべての受刑者にパーソナルな社会復帰プログラムを組むのは難しいかもしれませんが、より一人ひとりの適正に合わせた支援を提供できれば、再犯率の低下につながるのではないかと感じました。(原田)

Q. 今後もこのような取り組みを続けていきたいと思いますか?

すでに、2022年度の講義の準備も進み始めています。

本科は、受刑者の社会復帰を支援するという目的とともに、山口県美祢市の地域振興を応援するという側面も併せ持ったプロジェクトです。

今後も継続していき、このプロジェクトが注目を集めることで、美祢市を知ってくれる人が増えていけば嬉しいです。(原田)

2022年度の講義についてもまたお知らせできればと思いますので、お楽しみに!

【TOPICS_3】山崎がTOYO MXの放送番組審議会 委員に就任しました。

代表の山崎が、東京メトロポリタンテレビジョン株式会社(TOKYO MX)の放送番組審議会の番組審議委員に就任しました。放送番組審議会は放送法で定められた審議機関で、放送番組が公共性の観点から適正に編成・制作されることを目的に設置されています。今後は、毎月、TOKYO MXの番組や編成報告事項に対して意見・提言を行っていく予定です。


「放送番組審議会」ってご存知ですか?各放送局が、放送番組の適正を図るために外部有識者の声を聴く場として番組審議会を設置しているものです。

そんな審議会の委員として、山崎がTOKYO MXさんが作られている番組に対して、意見や提言を行う形で関わっていくことになりました。今後の展開にご注目ください。

【TOPICS_4】書籍『MdNデザイナーズファイル2022』に山崎と小林の作品が紹介されました。

『MdNデザイナーズファイル2022』

国内外で活躍するアートディレクターやデザイナーの最新ポートフォリオとプロフィールを紹介するデザイン年鑑『MdNデザイナーズファイル2022』(株式会社エムディエヌコーポレーション発行 / 2022年2月21日発売 )に、代表・山崎とチーフデザイナー・小林の作品が掲載されています。是非、ご覧ください。


デザイナーの中では言わずもがなの『MdNデザイナーズファイル』。2021年版では代表の山崎を紹介してもらいましたが、2022年版では、山崎と、チーフデザイナーの小林誠太も紹介していただきました。

今回は初登場のデザイナーの小林に話を聞きました!


Q. 『MdNデザイナーズファイル2022』で紹介されるのは初めてですが、感想を教えてください。

Mdnデザイナーファイルは僕が学生の頃によく眺めていたデザイン書籍のひとつでした。

1冊で今活躍している数百人ものデザイナーが見渡せて、デザイン業界の最前線の勢いを感じ取ることができ、掲載されている魅力的なデザインの数々に日々刺激をうけていました。

また、ここ数年でデザイナーの友達や先輩、SNSで交流のあるデザイナーなど、自分と距離の近いデザイナーたちがそんなMdnデザイナーズファイルに掲載されはじめて、意識するようになり、やや焦っていたんですが、今回ようやく掲載いただくことができて嬉しかったです。

ちなみに、セイタロウデザインもこの本がきっかけで知って応募に至ったので、この本がなければセイタロウデザインのみんなと出会うことも、一緒に仕事することもなかったかもしれません。そしてなにより、代表の山崎と誌面掲載いただけたことがとても感慨深いです。

そんな、自分にとって特別な書籍Mdnデザイナーズファイルに、来年も引き続き掲載いただけるよう、いい仕事をこつこつ積み上げていけたらと思います。(小林誠)


私もセイタロウデザインから2人が紹介されたことがとても嬉しかったのですが、小林から上記のコメントをもらって、より一層嬉しい気持ちになりました。(笑)

来年も紹介してもらえるように、(そして願わくば2人以外のデザイナーも紹介してもらえるように)チーム一同、いい仕事をしていきたいと思います!

【TOPICS_5】山崎が3/17に開催された公開カンファレンス「刑務所と協働するソーシャル・イノベーション」に登壇しました。

3月17日(木)に法務省と小学館集英社プロダクションなどが共催した公開カンファレンス「刑務所と協働するソーシャル・イノベーション」に、代表の山崎が登壇しました。
多様性と包括性のある社会を目指し、刑務所との新たな協働について考えるため、さまざまな分野で活躍する社会起業家やビジネスパーソンに向けて、刑務所との協働を呼びかける本カンファレンス。代表の山崎は、ヤフーの大野憲司氏、大林組の歌代正氏と基調講演に登壇し、地方創生と未来の刑務所のあり方をテーマに、各刑務所と協働している民間企業の実践家として、地域と連携したPFI刑務所の活動などを紹介しました。
当日の模様は、マイナビニュースが紹介してくれているため、そちらをご覧ください。


【TOPICS_2】でご紹介した職業訓練のように、刑務所のあり方が色々と変わってきています。

このカンファレンスの模様は他のメディアでも紹介してくれているので、ぜひ記事を読んでみてください。

【WORKS_1】ヘルスケアテクノロジーズ株式会社 / ヘルスケアアプリ「HELPO」紹介MOVIE

身体に関するあらゆる悩みを様々な方法でサポートする、法人向けヘルスケアアプリ「HELPO」。体調の悪化や健康上の不安を専門の医療チームに、24時間365日いつでもどこでもチャット形式で相談できるなど便利な機能が満載です。
一方で、会社が福利厚生の一環として「HELPO」の導入を決定しても、現状で健康面に不安を感じていない社員がアプリをダウンロードしてくれないという課題がありました。
そこで、企業が「HELPO」の導入を社員に告知するメールに添付する動画を作成。ストーリーをコメディタッチに展開しつつ、“24時間サポートしてくれる自分専用の医療チームを持てる”という「HELPO」の情緒的価値がしっかりと伝わるクリエイティブを意識しました。


ムービーの企画・制作を担当したクリエイティブディレクターの原田に話を聞きました。

Q. 以前、ロゴやUI設計などをお手伝いしてから久しぶりのご依頼でしたが、どのような課題からスタートしたのですか?

「HELPO」は現在、法人向けのサービスとして展開されています。企業が導入を決定し、社員が自らのスマートフォンにアプリをインストールして使用を開始するという流れです。

しかし、健康な時にはヘルスケアアプリの必要性は感じられず、逆にいざ体調が悪い時には、アプリの存在そのものを忘れてしまっている社員が多いという課題がありました。(原田)

Q. ムービー制作にあたって、苦労したことや、特に見てほしいこだわりのポイントがあれば教えてください。

上記の課題を解決できるよう、とにかく「普段の会社からのお知らせメールとは何か違うぞ」と感じてもらい、MOVIEを見て、「とりあえずアプリを入れておくか」と思ってもらえることにこだわりました。

そのために、コメディタッチの表現で「24時間365日、自分専用の医療チームを持てる」というメリットを、楽しみながら理解してもらえるような構成にしています。(原田)

思わずクスッとしてしまうムービーに仕上がっていますので、ぜひご覧ください。

【WORKS_2】国土交通省 / マイ・タイムライン認知促進Movie

水害時に重要となるのが事前の避難シミュレーション。そのための便利なツールとしてマイ・タイムラインが、国土交通省をはじめさまざまな公共団体から紹介されていますが、若い世代を中心に認知が低いのが現状です。
こうした課題を解決し、シミュレーションの重要性とマイ・タイムラインの有用性を知ってもらうきっかけを生み出すためのムービー3本を制作支援。その企画・脚本・ディレクションをセイタロウデザインが担当しました。
幅広い年齢層に受け入れてもらえるよう、誰もが知る童話をモチーフに、本来の失敗エピソードを、「もしも事前にシミュレーションしていたら」という設定でアレンジ。作品ごとにタッチを変えた絵本風のアニメーションを楽しみながら、マイ・タイムラインの本質を理解できるムービーに仕上げました。
また、ナレーターには、ちびまる子ちゃんの声で知られるTARAKOさんを起用。TVではなかなか聞くことのできない、さまざまな登場人物を演じ分けるTARAKOさんの声の演技にもご注目ください。


ムービーの企画を担当した、コピーライターの松本に話を聞きました。

Q. 省庁関連のムービーにしては斬新な企画だと思いましたが、ムービーのコンセプトと、どのような提案でこのような企画になったのか教えてください。

ムービーのラストにも入っている「シミュレーションで未来は変わる。」というのがコンセプトです。

今回のお題であるマイ・タイムラインのコア価値として「シミュレーション」というキーワードがミーティングの中で出て、そこから徐々に固めていきました。

シミュレーションといっても切り口は幅広く、当初はさまざまなアイデアがありました。

ビジネス・サクセスストーリー風のショートドラマや、将棋の大盤解説といったものも提案しており、その中から、誰もが親しみやすく幅広い世代に伝わる間口の広さといった観点から、童話や昔話を題材にした「マイ・タイムライン劇場」が採用されました。(松本)

Q. ムービーの構成を考えるにあたって特にこだわったポイントはどこですか?

誰もが一度は目にした題材で親しみやすい一方、オリジナル展開が遅いと飽きられるため、できるだけ早くifストーリーに移行するように構成しています。

また、同じシミュレーションでも、3本のストーリー展開やオチ、イラストのトーンに変化をつけることで、「こっちはどんな物語だろう」と各話とも視聴してもらえるようにコンテンツのバリエーションは重視しました。

同時に心がけたのは、誰もが知る登場人物だからこそ嫌われないようにすることです。題材とストーリーとキャラクターのバランスはかなり検討しました。(松本)

Q. ちびまる子ちゃんの声で知られるTARAKOさんの声も印象的でしたが、収録時のエピソードがあれば教えてください。

国民的な声優さんということで、スタジオに入られるまで少し緊張して待っていたのですが、とても明るく親しみやすい方で(お土産までお持ちいただきました)、なごやかに収録が進みました。

お一人で何役も瞬時に切り替えて演じていただくという、かなり負担の大きいオファーだったのですが、見事に演じ分けられて、TARAKOさんに声を当てていただいたおかげでムービーに命が吹き込まれたように感じました。

スタジオを出られた後もスタッフ同士で「さすがだね」「感動した」と余韻に浸っていたのもいい思い出です(笑)(松本)


水害時に重要な避難シミュレーションのためのツール「マイ・タイムライン」を訴求するために、童話をモチーフにした絵本風アニメムービーは、「あかずきんちゃん」篇、「オオカミ少年」篇、「浦島太郎」篇の3部作になっています。
TARAKOさんの声にも注目して、ぜひ見てみてください。

【WORKS_3】株式会社ナターシャ / ナタリー15周年記念ムービー

株式会社ナターシャが運営するポップカルチャー専門のウェブメディアである「ナタリー」が、創立15周年を迎えるにあたって、15周年記念ムービーの企画・ディレクション・制作を担当しました。
俳優の伊藤万理華さんを起用し、ナタリーのサイトの世界に入り、ポップカルチャーを楽しみながら記事の中を冒険する様子を描くムービーを通して、ポップカルチャーの素晴らしさを1人でも多くの人に届けたい、文化の発展に貢献したい、というナタリーのメッセージや、ポップカルチャーへのワクワク感、期待感を表現しました。
見どころは、音楽・コミック・お笑い・映画・ステージ、ナタリーの5ジャンルを縦横無尽に駆け巡る伊藤万理華さんの演技や衣裳のほか、マンガ家・大童澄瞳さんのイラスト、更には、さよならポニーテールの楽曲「ナタリー」を、DTMユニット・パソコン音楽クラブが今回のためにリミックスして下さった「ナタリー(パソコン音楽クラブ Remix)」です。ナタリー15周年の特別なアレンジをお楽しみください。


ムービーを担当した、プロデューサーの佐藤に話を聞きました。

Q. ナタリーのサイトを動き回る伊藤万理華さんが印象的ですが、ムービーの企画や制作において、特にこだわったポイントはどこですか?

ナタリーが書いてきた膨大な記事の多さと、伊藤さんがどのように絡らませていくかにこだわりました。

ナタリーの5ジャンルのシチュエーションに合わせて衣装やキャラを変えましたのもこだわってよかった点ですね。

伊藤さんはどの伊藤さんを演じても素晴らしい演技やチャーミングな表情をしていただきました。(佐藤)

Q. 撮影時に苦労した点や、特に見て欲しいシーンがあれば教えてください。

撮影では、全てグリーン幕で合成だったので、どのタイミングでアクションしたり、どこからどこまで動いたりなど、完成を頭に入れながら撮影していたのが大変でした!

詳しくはメイキングを見てもらえると。笑

あと、クライアントの尽力もあり、イラストでは、大童澄瞳氏がオリジナルのイラストを描き起こしていただいたり、楽曲「ナタリー」もこの動画のためにremixをしていただりと豪華なところも見所です。(佐藤)

Q. 15周年を迎えたナタリーがこれからどのようになってほしいと思いますか?

日本のポップカルチャーは世界に誇れるカルチャーだと思うので、より多くの人にみてもらって、20周年も記念ムービーを作りたいです!(佐藤)

こちらも余計なことを言うより、ぜひムービーを見てほしい作品です。


今回も盛りだくさんの内容になってしまいましたが、引き続き、たくさんの面白いプロジェクトが進行中なので、次回の更新もお楽しみに!

そんなわけで、今回の「ニュースレターの裏側」はここまで。

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