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整体セラピストが「業務委託」という奴隷にならないためのハンドブック

【はじめに】整体師・セラピストの就業先の9割が、路面店や商業施設、お風呂屋さんなどにある手もみ、リラクゼーションサロンになります。ふつう会社には、従業員を「健康・労災・雇用」保険に加入させる法律の義務がありますが、療術業の長年の伝統として、会社の「義務逃れ」のために、仕事は直接雇用(社員)として同じような仕事をしているのに、お金は施術した分しかもらえなく、各種保険も保障しない「業務委託」という、「偽装請負」という問題があったりもします。

出典:「骨盤矯正していいのは骨盤矯正される覚悟のある奴だけだ」



【1】「業務委託」とは何かというと、整体・セラピストが働く時、お店と結ぶ仕事の契約のことですが、関係者の間では「現代のカジュアルな奴隷制度」「スタイリッシュな人身売買」「ファンキーな人権問題」と自虐的に言われているものです。整体セラピストなんていう得体の知れない療術業で働くときの、最初の洗礼が業務委託と言う言葉になります。簡単にいうと、ひと施術いくらの完全歩合制という、外資でもやらないような制度です。ギャラ商売と言えばわかりやすいでしょうか?



【2】きちんと働いた分給料がもらえるなんて天国じゃん?と技能実習生をホワイトと感じるのが、業務委託で食ってる整体セラピストです。その日、客がつかなければ、稼ぎは0円。整体会社は、なんかよくわからない項目のお金を引いてくるので、交通費も当然ないのでかなりの赤字です。60分3000円X8本/日X25日勤務=60万円などの詐欺のような釣り求人広告を出す整体企業がありますが、界隈では素人を狩る悪魔の方程式と呼ばれています。察してください月収00万円も!(可能)なほうの業界です。


★★★


【3】施術以外の、受付業務、チラシ配り、館内放送、ポスティング、洗濯、掃除、部材の補充、電話対応、月例ミーティング、新人教育などの営利活動、呼び込み、店内オペレーションは、当然、0円。無料奉仕です。そんなんでお金を貰おうとする乞食のようなスタッフはいないんです。健康診断なんてふぬけた概念もありません。なんなら雇用関係じゃないので、社保は当然、労災も、雇用保険もありません。裸一貫、腕で勝負それが整体セラピスト。年末調整なんていう甘えもない。自分で確定申告します。



【4】整体学校は整体と自分たち組織を讃える場なので、そんな「業務委託」なんて都合の悪い本当すぎることは教えてくれません。ボーナスもないですよ。都合のいい個人事業主扱いなので、会社と会社(一人親方)の関係です。フリーランスが近い。正論が通用しない層の業態です。立場的には、社員、パート、アルバトでもない「外部業者さん」の位置づけになります。なぜ、整体師は職業じゃないのか?食えないのか?売れてる人しか食えないのか?自由業、ギャラ商売だからです。



【5】もしかしたらあなたは、ネットや書籍で業務委託制度について探すかもしれません。しかし全員お互いがうさん臭いと思うことで、成り立ってる業界なので、整体師やセラピスト、接骨鍼灸師が発信してる情報なんて、妄想か、何かを売りつけたいか、その両方かになります。収入は給料ですらないので、源泉徴収もなくむしろ毎月、会社に請求書を書いて、事業主としてギャラを請求しないといけません。いいこともあります。雇用されてるわけじゃないので、施術以外は何しててもいいのが基本です。

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