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自宅内でビデオ通信ができる「homelens」を作った

子育て中の心配ごと

子育てをしていると、家の中にいるものの子供から少し目を離さないといけないときがある。

例えばキッチンで料理しているとき。
例えばお風呂場で布おむつを洗っているとき。
それほど長時間離れるわけではないが、目が届かないと危ないことをしていないか心配になる。
最近、ベランダからの幼児の転落など、悲しいニュースも多い。

キッチンやお風呂場からスマホやタブレットPCでリビングの状況が見れると安心だ。

既存サービスで解決できるか

見守り系のサービスは数多ある。
細かいことを気にしなければ、既製品の専用カメラを購入したりスマホアプリをダウンロードするだけで、この心配ごとは解決できる。

細かいことを気にしなければ。
この「細かいこと」にはいくつかある。

①自身が自宅にいる間の、ちょっと目を離す間のためだけに専用カメラは必要ない。
②スマホの容量を圧迫するアプリのインストールもしたくないし、③このためだけにアカウントも作りたくない。
④この手の製品が謳っている「外出していても家の中が見える」必要もない。あくまで家の中でだけ、映像が繋がればいいのだ。

⑤また多くのサービスではソースコードが公開されておらず、家の中の映像がどのような経路で配信されているのか、どのように扱われているのかがブラックボックスになっている。
家の中の映像が外部サーバに中継されていたりするのであれば、それは気持ちの良いものではない。

・・・

この心配ごとは、見守り系の既存サービスで解決できる問題だ。
しかし贅沢をいえば、①~⑤全てを解決した「自宅内でのちょっとした見守り」に最適化されたモノがあるとベストだ。

私の観測範囲では、そのようなものは存在しなかった。
なければ、作るしかない。

作っていく

まず、①~⑤を如何にして満たすかを考える。

①専用カメラを導入しない⇒スマホやタブレットのカメラを利用する
②アプリをインストールしない⇒ブラウザさえあれば動作するWebアプリケーションとして実装する
③アカウントを作らない⇒同じLAN内に居るだけで通信できるようにする
④外出時に家の中が見える必要はない⇒家の中だけで通信できるようにする
⑤ブラックボックス⇒家のネットワーク内だけで端末同士が直接ビデオ通信するよう実装し、オープンソース化する

あとは①~⑤を満たすように実装していくだけだ。
詳しい技術的な話はこちら。


homelens β版をリリース

①~⑤の要件を最低限満たすところまで実装できたのでリリースした。
同じWifiに繋いだスマホやPCで簡単にビデオ通信ができる。

ソースコードはGitHubで公開している。

使ってみる

実際に動かしてみる。
使い方は簡単。

左がスマホ、右がPC

複数の端末でhomelensにアクセスすると、同じLAN内から接続されている端末を検出し、通信可能な端末として表示する。

通信したい端末をタップし、双方の端末でカメラの利用を許可した上で通信開始をリクエストすると、ビデオ通信が開始される。

挙動を確認できているブラウザは以下(2022/11/19時点)

  • iPhone Chrome/Safari最新版

  • iPad Chrome/Safari最新版

  • Android Chrome最新版

  • Windows11 Chrome最新版

まだまだ途上

最低限の要件を満たすことができたのでリリースしたが、納得できていない挙動や実装したい機能がまだまだある。
少しずつアップデートしていきたい。

もし使ってみた方の中で
「ここが使いづらかったよ」
「こんな機能があるといいな」
などご意見があれば、コメントいただけると嬉しいです。

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