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あなたへ向けた日記 No.10

息子へ

いよいよ明日から保育園だ。

お母さんは明日から育休をやめて復職する。お母さんは1年ちょっとぶりの仕事で少し落ち着かない様子だ。

君もそうなんだろうか。さっき,久しぶりの大泣きだったね。明日から頑張ろう,夫婦で家事と育児と仕事と,なんとかやっていこう,って,いつもと少し違う雰囲気だったかな。君もその雰囲気を感じ取ったんだろうか。

お父さんとお母さんの手を離れて,保育園で時間を過ごす。実家では何日か過ごしたけど,おばあちゃんやおじいちゃんは家族みたいなものだ。保育園には他のお友達もいっぱいいる。君はどうかな,楽しくやれるかな,友達いっぱいできるかな,お父さんとお母さんを思い出して泣き虫にならないかな。

親は,子供ができたら親になるんじゃない。育児をする過程で,親もまた成長して,親なっていくんだと思う。保育園で夕方まで過ごせるかな,大丈夫かな,と思いを巡らせて,心配して,不安になって,夫婦で相談して,乗り越えて,,,それを経て,きっと親になっていくんだろうな。

言っとくけど,お父さんはそんなに心配してないぞ。お父さんとお母さんの子供だ。大丈夫だ。好きなように過ごしたらいい。保育園にいる間は,保育園の先生たちがお父さんとお母さんの代わりだ。好きなだけわがまま言って,甘えたかったら甘えて,反抗したかったら反抗して,疲れたら寝て。それでいいんだと思う。家に帰ってきたら,嫌と言うほど抱きしめてやるぞ。

,,,いや,心配してないといったら嘘だな。そりゃあ心配さ。自分の命より大事な子供を預けるんだから。でも,これから先,こんな場面には幾度も出くわすだろう。小学校に入学するとき,中学校,高校,大学,成人,就職。きっといくつになっても親は親だし,子は子なんだろうな。それの第一歩だ。大丈夫。

子供の成長は,うれしい反面,さみしいぞ。それがわかるのは,君もまたお嫁さんをもらって,子供が生まれたときだろう。そのときに,嫌と言うほど実感するが良い。そのときは,いっしょに酒でも飲みながら,思い出話しような。

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