紫雨蓮(清流紫暁)

紫雨蓮(しぐれれん)です。 ビーフシチューと飴と猫科の動物が好きです。 趣味は読書と詩…

紫雨蓮(清流紫暁)

紫雨蓮(しぐれれん)です。 ビーフシチューと飴と猫科の動物が好きです。 趣味は読書と詩作。

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名前について

清流紫暁(せいりゅうしぎょう)と名乗っておりましたが、さすがに現代に合わない為、これからは紫雨蓮(しぐれれん)と名乗ることにいたしました 名前はカッコ書きで残しておきます 裏の理由は、父にこの名前を知られたというものです 父は、なんらかの栄誉を得ないとそれまでずっと批判してきます 名前を言うたびに自分が汚れていく気がするので、改名しました 父への思いを泥に、美しい蓮が咲きますように 父にこのアカウントが見つかりませんように

    • ひかりゆく

      ひかりゆく その道 照らされゆく 蛍の背 海へのぼりゆく 月の光 曇天をてらしゆく 雨の雫 その道をあゆみゆく 我が足 ああ、そこには風が吹いている …自由で限りを知らぬ風が 風が、 強く吹いている 2023/07/13

      • ゆめみ

        ぼくの かなしい木造建築は いったいどこへいってしまったのだろう 昔は 木の上にひとり こっそりと家を建てて 静かな暮らしを送りたかった そんなものはみんな できねえよ と思いは砕かれ 諦めたのはいつだろう 今は 時折外に出ては 人工音の何もしない自然の 中で私(し)をかくのをゆめみている このぐらいは ゆるしてほしい かなしい木造建築のかわりに 綺麗な私(わたし)のゆめをみておくから 2023/06/25

        • わらいたまえよこのじんせい

          嗚呼、外道様!! わたくしの一生をわらってくださいまし そのまがりきったまなざしで わたくしをわらってくださいませんか とうてい このままではおれません おれませんとも!! そうかんがえたので きょうこのひに あなたにすがったばかが ここにひとりいるのでございます (2023/3/10)

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        • 清流紫暁 詩集「暁月」
          27本
        • お気に入りの詩達
          6本
        • ボカロの歌詞を考察する
          1本
        • 清流紫暁 短編小説『骸』
          1本

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          つゆのうた

          わたしのともだちと おやがいう あかがえるは ひさびさにふった やさしいあめのなか またそのかずをふやして いきおいよくこえをふるわせていた そとにでて こえをきいてやろうとおもったら あめがつよくなってきたので すこしげんかんさきまででて おやがにているといった そのなきごえを わたしはしたをふるわせて たかくならした そんなことをしていると へやのまえのちいさないけから へんじがかえってくるので ぬれることなどきにもとめず かさをささずに わたしはそとへとびだした

          最期ノ抱負

          アト一ヶ月ホド経ツト ボクハ大人トイウモノニ ナッテシマウラシイ チットモ良イ子供時代デハ ナカッタノデ 大人ニナルノガ ドウニモコワイ 仕事ニオボレ続ケタ アノ頃ノ方ガ 良カッタノカモシレナイ 何モ考エズサセラレル事ヲシテ 自由ヲ知ラナイ無垢ナママガ 良カッタノカモシレナイ タダ、モウソノ時マデ 余リニ時間ガナイノデ タダ恐ロシクッテ ボクハふとんニ クルマッテイルシカナイノダ (2023/2/13) 本日、大人というものになってしまった清流紫暁です 読んでくだ

          酒浸り

          ふりつもるあめは硝子の玉 すべての面で反射して 空色の虹色のひかりを放つ じめんにささるつららは戦場の槍 雪を返り血にして にぶく輝く わたしのめにうつるは命の色 母なるそらを見透かして そろーりすんと、めを……

          春を喰らう

          はらりはるはるちるちるらん 桜が舞い散る春日和 あなたは遠くにゆくのですね 私をおいていくのではなく 「ついてこい」と 言わんばかりのその手にひかれ 私は前へ進み出す その日は曇っていたけれど光芒が地面を照らしていて へたに晴れているよりもよっぽど素敵でした 濡れた蓮華の葉が輝いて あなたの顔を照らしていました (卒業を迎えた皆さんへ)

          太宰府の桃の花

          桃色の蕾が色付く頃に 梅は花開く 飛び梅が散る頃に 桜は染まる もう梅の花はないのだろうと 池をのぞけば 頬に花弁が張り付いた 上をみればもう梅の花はない それが最期の一粒だったらしい 玉は頬に染み込んで 梅のにおいを香らせた (二○二二年三月三十日)

          くもの在処

          田舎の電柱にくもはすむ 好んでそこにすんでいる どうして君らははらうのか 夕に立って見てごらん そろりぱらりと ほの様に 私らの巣はひかる 朝に発って見てごらん つるりつゆりと 雨どいみたいに 私らの巣は露草になる どうかはらわず見ておくれ

          でんでんむしむし

          むらむら のろのろ てらてらを つんつん ちょんちょん ぴっぴっと じゅぶじゅぶ じくじく でろんでろんと 雨の日らんらん ちろんちろん 鈴をならして てんとんたん

          でんでんむしむし

          水素の花火

          はめを外しててんとんたん あめを降らしてとんとんてん 傘をさしましょ あめが降る さあさ 狐の嫁入りだ 粒を真っ赤に染め上げて 青白い水素の玉を 傘にあてましょ 手に当たっても音はしないのに 傘では音がなっている ひゅーとんぱちぱち ひゅーとんぱらぱら 小さな花火が傘をつく

          色彩豊かなあいのうた

          優しいあの子の左手が私をすり抜け地へと地へとおちていく ふーっとあの子の指先から 透明でいて輝いているぼんやりとした光の粒がふってくる そうして芝生のにおいを運ぶあの風に吹かれ上へ上へと舞い上がり 私の中へとびこんできた これがあの子の魂なのだ きっとそうだ、あの子の味だ 私にしみ込んだあの子の形は白く明るくとけてゆく –––––青白い涙をもつつみこみ桃色の花を咲かせよう –––––あの灰色の氷河を溶かしあたたかな春のかおりを運ぼう あの子の優しさはどこまで届くのだろう

          色彩豊かなあいのうた

          雨の降る小屋で 一話

          目が覚めると知らない小屋にいた 外では雨が降っている もう少し雨宿りしていこうと思ったが、おかしなことに気づいた 鍵が開かない 玄関らしき扉の鍵が開かないのだ そして、部屋の中にある扉すら開かない 「……ん?」 壁におかしな記号が描いてある絵がある その近くのタンスを捜索していると中から同じような記号を描いた石板が出てきた この謎を解いていけば小屋から出られるのだろうか 雨はまだ止まないし、扉はいくら壊そうとしても壊れない 冷静になって辺りを見渡せば、謎

          雨の降る小屋で 一話

          とびたいの

          空より高くとびたいな 宇宙は魅力的だもの 雲より高くとびたいな お日様たくさんあびたいもの 屋根より高くとべたいな 風をいっぱいあびたいもの 高跳び棒をこえたいの 褒められたいんだもの あなたの壁をこえたいの 猫かぶりは嫌いなの だから私はいつもとぶ ぽーんぽんぽんぴょーんぴょん

          決別

          “力強い目”と言うのはこういう事であろうか 私は眼下の女性をこう表現する 私の目はどんよりと光すら灯っていないというのに 貴女の目はそんなにも輝いている! 少し茶色がかった髪も目も私と同じはずなのに 貴女は白く輝いて眩しいのだ 私が何を間違えたというのか 普通に働き銭を稼ぎ食って寝る これの何がいけないのか 一人の何がいけない 教えてくれよ “さようなら” そう不意に聞こえた声に上を向く 輝いていたアレはもう消えていた 雨の中 粒が風に吹かれ吹かれ雪の様に見えた