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書くことにまつわる悩みと、ヒント

 またまた、久しぶりのnote更新です。
 前回の更新から丸3か月。2月末に初めて新型コロナにかかり、しばらく倦怠感と戦っていたのもありますが、やはり主に、現職場でエッセイ的なもの原稿用紙2枚を毎月書いているのがいけないですね。あまり多くないエッセイ欲が、簡単に満たされてしまいます。

 もともと、私はエッセイの類い(要はフィクションではない文章)は書けない、書くことがないと思っていた人間です(大してロマンのある人生でもなし)。 
 スペイン巡礼に行ってから、初めて「書けるかも」と思って書きはじめたのですが、そんな巡礼回想記も書き終えてじき4年。いくつかしばらく温めていたエッセイ用のネタも書き終わり、あとは今の自分から湧いてくるものがあればかたちにするだけ、というのが私とエッセイの関係です。
 で、たまに湧いたものは、けっこうな割合で現職場用のエッセイになるわけです。ようやっと湧いた端から、原稿用紙2枚のエッセイになって放流され、そのたび私の頭の中は(エッセイに関しては)空っぽになるのです。

 でも、小説のことを思うと、けっこう幸せな状態だなと思っています。

 前々職場に勤めている10年以上のあいだ、ずっと小説を書きたくて、でもろくに書けませんでした。
 その間、ちょっと執筆にチャレンジして失敗したりして、半端なネタばかり積み重ね、ようやく1作品、自分らしくかたちにできたと思った直後、嫌気がさして前々職場を辞めました。
 そのころよりは今のほうが確実に小説を書き進められていますが、何しろ積み重ねてきたネタのひとつは数千枚規模の長編です。その作品も含めて、生きているうちにかたちにできるかどうかわからぬネタを、頭の中にいくつか抱えています。
 どれも何十年前(さすがにこれはオーバーですね、約20年前ですよ、私の年齢がアラフォーですから)、新しくても数年前のネタですから、もうとっくに腐っているのかもしれません。いつか完成させたいと思っているために、私は腐臭に気づかないふりをしているのかも。

 それでも、捨てることはできないのです。「終わり」の文字をつけるまでは。

 だから、ずっと頭の一角には、いくつかのネタが居座ったままです。これだから、私はわりと疲れやすいのかもなぁ……と、ときどき思います。

 文章でいうと、職場のエッセイと、プライベートのエッセイと、プライベートの小説と、3種類を書きたい私。

 加えて、プライベートの小説では、ずっと書いてきた長編を進めつつ、単発長編を定期的に書きあげたいと思っているし、前々から密かに某小説サイトの小説賞(短編もあり)に投稿してみたいと思っていましたし、ずっと書いてきた長編を自分の参照用として冊子にしはじめていて入稿作業も進めたかったり、たまには個人の小説サイトも更新したかったり、絵も描きたかったりします。

 もちろん創作活動以外にもやりたいことはあり、仕事は仕事でそれなりに忙しくしているので、頭の一角を何十年も占めている創作ネタと相まって、ときおり「もう! 私はどうすりゃいいんだ〜???!」とパニックになることがあります。

 エッセイに関して、毎回書くたびに頭が空っぽになるのはけっこう幸せな状態だといったのは、こういうことですね。頭には、余白が必要なんですよ……。

 どうすりゃいいんだ〜???!のたび、最後は「私はこういう人間だからしょうがないですね」とあきらめて終わるんですが、実は最近、職場関係で親しくなった人が、ひとつヒントをくれました。

 その方は長年、書道をやっている方です。
 書道を習って、なんちゃら協会の会員になると、毎月そこの雑誌が送られてくるそうです。その雑誌には毎月なにがしかの宿題が出され、会員はそれをきちんとこなさなければいけない。それと同時に、展覧会に出す大きな作品も用意しなければいけないそうです。

 その方は言いました。大きな作品のことがあるからといって、毎月の宿題はおろそかにしてはいけない。宿題にきちんと向かい合ったうえで、余った時間で展覧会用の作品に着手する。
 もちろん、宿題を提出するにしても、展覧会の作品を提出するにしても、必要な事務手続きがあるので、宿題、作品、事務をすべて行う。師匠についている場合は、事務を手伝ってもらったり、「次これをやったら?」とか「この宿題、もうちょっとこう書いたらどうかしら?」とか言ってくれたりするそうです。

 私はずっと、並行して何作も書きたいし、たくさんやりたいことがあって、自分だけなんでこんないっぱいいっぱいなんだろ〜???!と思っていたのですが、書道界では当たり前だったようです。
 しかも、小さい作品を頻繁に完成させつつ、大きい作品も進めるという、私がぜひともそうしたい方式。ときおり、長編に集中したい……などと思うこともありますが、長編はやはり時間がかかり、作品を完成させる経験が少なくなります。現に、長年ひとつの長編にかかずらってきた私は、数えるほどしか短編すら完成させていません。
 毎月の課題にきちんと向き合いながら、大きな作品にも向き合う。これが、これからの私にいちばん必要なことなような気がしてきました。

 それで、考えたのが以下のルールです。

  1. 月初にnoteを書いて前月を振り返る。創作のことはもちろん、近況も。

  2. 毎月の課題として、某サイトで開催中の賞(いろいろテーマがある)に短編小説を投稿する。

  3. 上2つをこなしたら、単発長編の作業に着手する。これは年1作完成をめざす。

  4. 時間が余れば、ずっと書いている長編の作業。本文、冊子印刷、サイトなど、この長編については時間のかかる作業がいろいろあるので、時間を使いすぎないこと。まずは参照用冊子の印刷(書き終えているところまでであと5冊分)を先に片づけようかと。

 いろいろやりたいことが多いせいか、長年、書くことのルール(頻度とか、週何回とか、枚数ノルマとか)をどうするか考えつづけているのですが、そろそろ確立したいところですね。
 ルールを確立する目的は、書くことに疲れないで書きつづけて、書きたいと思っている小説をできれば死ぬまでに完成させたいし、これから思いつく新しい小説もなるべく書いていきたいということなんですが、ルールづくりについて悩むのは、もしかして小説そのものからの逃避なのかしら……? みたいな気もする今日この頃。

 そんなわけで、4月の振り返りといいますか、5月はじめの最近の振り返りは以上! それでは、また来月お会いしましょう。

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