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スペイン巡礼2018回想記(36)パラス・デ・レイ〜ボエンテ

 2018年6月10日。
 この日はパラス・デ・レイを出て、ボエンテまでの約21kmの行程。

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 この日も、まずはアルベルゲ付属のバルでしっかりタンパク質を摂取。トマトまでつけてくれるなんて最高である(アルベルゲで野菜の出る朝食はめったにない)。

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 それから自分のベッドに戻って出発の準備をしたのだが、このときちょっとしたトラブルがあった。本当に大したことではないのだが、約2年経った今でも覚えている。

 すでに8時をまわっていたので、部屋に残っていた巡礼者は私と欧米人の高校生カップルの2組だけだった。
 で、このカップルの男のほうが、彼女と一緒に歯磨きをしたいばかりに、一緒に女子トイレ(洗面所とシャワー室も兼ねている)に入ろうとしたのである。

 きっっっっっっっっっっっモ!!!!!

 反射的に、No!!!! No!!!! 男子トイレはあっち! あっち! と、犬猫を追い払うように手で追い払った。当然ながら、当人はものすごく「なんで?」という顔だ。こういう輩は天然である。
 勘弁してくれ。10歳までに身につけてほしい良識だ。それを二十歳近い図体のでかい野郎に躾けるのは、なんとも情けない。

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 そんなわけで、キモ! キモ! あー! と内心叫びまくりながら、パラス・デ・レイを出発した。
 出発してしまえば、歩いているうちにストレスが抜けていく。私はこの巡礼の旅で、すっかり歩くのが好きになった。

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 この日の行程のハイライトは、途中にあるメリデという街だ。メリデには有名なタコ料理の店がある。

 スペイン好きにとって、タコといえば「タコのガリシア風」。
 私とタコのガリシア風の出会いは、スペインに長年駐在していた職場のおじさんだった。おいしいものと酒が大好きな、田舎っぺ大将風のおじさんで、初めてスペインに行ったとき旅行会社を紹介してくれたり、スペイン旅行TIPSを文書にまとめて伝授してくれたりした。
 そのおじさんが、タコのガリシア風のことを語った。あれは、日本のタコとは茹で方がちがうのだと。教えられたあと、何度か日本のスペインバルや、マドリードやコルドバでタコのガリシア風を食べたが、このたびはとうとう本場ガリシアに来たのだから、ぜひともまたタコのガリシア風を食べなくてはならない。

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 そんな決意でメリデの街に入っていくと、道路に面したブースでタコを煮て見せつけてくる店があるではないか。時間はちょうどランチタイム12:30。スペインの昼食には早い時間だが、観光客歓迎の店らしく、さくさく迎え入れてくれた。

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 メリデから今日の目的地までもう5kmほど歩く必要があったが、タコの店に出会えたうれしさに、生ビールとシードルも飲んでしまった。

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 本場のタコのガリシア風、おいしいっ。ビールもシードルもおいしいっ。ついつい、缶詰のモモまでデザートに頼んでしまう〜! Mさん、私いま本場でタコのガリシア風食べてますよ! 向こうで元気にしてますか?
 ちなみにここのシードルは、日本でも紀ノ国屋アントレで遭遇し、うれしかった。

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 タコと酒で数年前に亡くなったMさんを偲んでから、私は目的地のボエンテまで歩いていった。

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(ボエンテ近くで遭遇した、仔猫ちゃ〜ん!)

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 この日の宿アルベルゲ・ボエンテでは、年配の巡礼者にベッドの下段を割り振るという方針があったので、予約していたにもかかわらず上段だった。まあ、それならそれで。

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(スペイン巡礼2018回想記(37)に続きます)

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