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(一応)無職終わって、過去の失敗仕事のことを考える

 こんにちは。甲斐桂です。
 最近は、とりあえず働いています。

 6月に無事、再就職が決まり、8月から働きはじめました。
 今のところ、前2社の失敗が嘘のように楽しく働けています。なんならこの会社に出会うために今までの失敗があったのでは? と思うほどです。

 実際、1社目で習った仕事(わりと苦手)が今の仕事で激しく活用されたとき、そのあと2社目でやっていた仕事(私なりにがんばったけど最後までよくわからなかった)が今の自分に反映されていることに気づいたとき、失敗といえども経験なんだなぁ……と思った次第。

 どちらも縁が切れたときは、今回ひどい目に遭ったことは何の経験にもならなかったなぁ、ただ苦しかっただけだなぁ、と思ったものですが。

 とはいえ、先のことはわかりません。
 前2社も、仕事はさほど楽しくないなりに続けていくつもりではありました。しかし、ある日突然、状況は変わりました。

 ある日突然、私はこのままずっと行くのかなぁ……と思っていた道が途切れることはありうる。今は、今の仕事を過去最高に楽しい仕事だと思っているけれど、きっと、今後もそういうことは起こりうるでしょう。
 ないに越したことはないけれど。

 そういえば、さっきインスタを見ていたら、「転機のとき、状況がよくなるときに起こること一覧」みたいな投稿がありました。ハッとしたんですけど、あっというまにタイムラインがリフレッシュされて見失いました(インスタのこういうところよくないですね)。
 半ばスピリチュアル系の発想ではあるものの、自分の経験とたまたま完全に一致していたので、あっと思ったのでした。

 それは、

「状況がよくなるときには『強制終了』が起こる」(要旨)

 というものです。

 失敗した前2社は、すごく強制終了感が強かったです。
 端的にいうとクビですね。1社目はフリーランスだったのでもうただただクビで、2社目は正社員なので法律上のあれこれの関係で猶予はありつつも実質クビって感じです。
 ただし、どちらも条件は悪く仕事内容は自分に合わず、続けるメリットはほぼありませんでした。無職よりはマシってぐらいでしょうか。本音を申せば、無職のほうが楽しいと思います。2社目は、それに加えてパワハラ社長とモラハラ先輩つきです。

 2社を経て、かなり条件の揃った(※自分比)今職に拾われた今、改めて2社での経験のことをしみじみと考えるのです。あの、ほぼ苦しんだだけの経験は何だったのかと。

 よく言われるのは、「環境を変えれば、『無能』な人が一気に『有能』になることがある」というような話です。Twitterでよく見かけます。
 私はそれほどではないにせよ、今職では褒めてもらえることが前2社に比べると格段に増えました。自分の能力を伸び伸びと発揮できていると思います。アイディアを出さなければならないとき、自然に何か出てきます。これは、長く続いた前々職でもなかったことでした。

 書く仕事だった前職、基礎的なこと以外はもうダメダメで、「あなた、待っていても全然書けるようにならないですね」と言われたものです。ちなみに私はその人の文章がまったく読めなかったのですが。。
 しかし、書くのがメインなわけではない今職、予想に反してかなり楽しい文章仕事が待っており、しかも「よかったよ」と声をかけてもらえたりする。書く専門職のはずの前職よりもりもり書いていて、しかも楽しいのです。
 先日あるちょっと専門的な題材の文章を書いたとき、「あなた、よくこのむずかしい題材をまとめられましたね。前の会社で○○みたいな専門的な話を書いていたからでしょうか」と上司に言われました。○○に入るのは、書くと一発で会社を特定できるマニアックな専門分野です。私にとってはあまりおもしろくない分野ではありましたが、在職中は一応、書けるようになるべく努力していました。
 思えばそのとき、わからないものでもなんとか調べてかたちにする、という経験を積めたのかもしれません。先日、あるちょっと専門的な題材で文章を書くにあたり、調べてかたちにするのにためらいはありませんでした。○○の経験は今後の人生でなんの役にも立ちそうにないと思っていましたが、まさかこんなところで生きるとは。

 フリーランスのときは、実は校正者をしていました。私は俗に「パタパタ」と呼ばれる校正方法が大変苦手。というより、経験がありませんでした。いちおう校正の資格をとりましたが(校正技能検定中級というものです)、資格試験の勉強ではパタパタは習いません。その場でざっくり教わっただけで飛びこんでいかざるをえませんでしたが、要求されたスピードについていけませんでした。
 今職は校正の専門職ではありませんが、編集業務の一環として校正を含んでいます。上司はどうやら校正が苦手。私がコツコツ校正すると、すごく喜んでくれます。しかも、あの苦手なパタパタをするべきタイミングに出くわしました。もう二度とパタパタなどすることはなかろうと思っていたのですが、一応程度に習ったパタパタを、まさかまた活用する日が来ようとは。

 どちらのときも、奇妙な感動がありました。端的に失敗だと思っていた前2社での仕事ですが、どんな経験も無駄にはならないというのはこういうことかもしれない、と思えるできごとでした。

 そんな、現時点ではかなりよい今職ですが、前2社での経験から、探す際に特に注意して見ていたポイントがあります。
 それは、よく言われることですが、離職率。

 私の前歴1社目、(フリーランスとはいえ)離職率9割。2社目、小さい会社なのでそんなに人数がいませんが、近年の割合としては離職率8割。先日Twitterで見かけた投稿で、離職率2割を超えたらブラック企業の可能性あり、というものがありましたが、どちらも完全にアウトですね。
 今職は反対に、定着率が9割です。入社当初から、すでに同僚たちの自分に対する当たりがまるっきりちがいました。これが9割の人が定着する会社なのかと驚いたものです。余裕があるということなのでしょうか、とにかく優しくて親切なのです。

 最初に書いたとおり、先のことはわからない、と思っているのは変わりません。
 でも、今度は長くいられたらなぁ……と、今は思います。

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