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『春うらららん』

土日の『ファスティングフェス』をすっぽかしてしまった。
完全に忘れていた。春の陽気のせいだ。
『春うらら』では心もとない。足りない。
これは、『春うらららん』でいいでしょう。よい風だ。

久しぶりに布団からでて文章を書いている。
白状すると、この冬はずっと布団の中から文章を書いていた。身体が悪いからでもない。身体はたしかに悪いはず、なのだが、なにせ自覚症状も『ガンかわいがり』の副作用も、ほぼない。ただただ寒かっただけだ。
「だったら暖房をつければいいじゃないか」という声が聞こえる。私の部屋は二階にある。暖房器具は石油ファンヒーターだけだ。しかも3リッターしか灯油が入らない。つまり、灯油の入れ替えがめんどくさい。たったそれだけの理由だ。

石油ファンヒーターの出番は一日、寝る前の一時間と決めていた。
そのせいかもしれない。『布団書き』がはじまった途端に書きかけの『空生講徒然雲|《くそこうつれづれくも》という小説が止まったままだ。
エッセイは布団で創作出来るのに、小説はそうはいかなかった。『布団書き』では登場人物が動いてくれなかった。
拙い小説ではあってもなんとか秋頃までには完成させたい。そんな意地もある。その反面、私のいのちは後1000日足らずはあるはずだから余裕じゃん。楽観的な私もいる。

そうはいっても、そろそろ断捨離を始めつつある。とっくにオーディオ機器は処分していたのに。アンプもCDプレイヤーもスピーカー(echoはある)も、数年前からもうないのに。サブスク一辺倒の生活なのに。お気に入りのCDだけはタンスの引き出しで眠っていた。それを、手放すことに決めた。
せっかくだから、地元の某店ではなく。東京に住んでいたときに買ったり売ったりよく利用していた音楽好き(ロキノン)御用達の『ディスクユニオン』のオンラインストアで手続きをした。

明日には、100枚ぶんのCDが収まる梱包セットが届くことになっている。
すこし、悲しい気分もする。すこし、すっきりした気分もする。完全に青春が終わったような気分もする。万が一、数パーセントの確率でも、がんが完治したらどうしよう。そんな心配もすこしある。それはそれで、私の予定がよいほうに狂うことになり、すこし面倒くさい気分もする。

昔、二十年程前の東京の中古CDの買い取り相場は、一枚500円から1000円くらいだった。今はどうだろうか。サブスク全盛時代なのでさっぱりわからない。まあ、ロキノン系のCDは東京のほうが需要があるだろう。群馬に需要がないのは明らかだ。供給しても無駄骨に終わる。


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