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『2024年の春の陣』

2時間早く起きる事にした。
睡眠時間を暇な『ガンかわいがり点滴中』の昼寝にあてる為だ。

思えば『2023年の夏の陣』のときの私は徳川方であった。
いまの私は『2024年の春の陣』の大阪方。極めて形勢は不利だ。
「いったいコイツは、なんの話をしているのだ」、私の頭はいつもどおりなので安心をば。

『2023年の夏の陣』など、所詮は盲腸癌のステージ2。敵は大阪城から飛び出た出城『真田がん』のみ。多少手こずったものの、徳川方(私)の圧勝に終わった。
此処である事件が起こった。『真田がん』と『徳川方(私)』の攻防の際、出城から転げ落ちた『真田がん』が『徳川がん』に入れ替わってしまった。これを『2024年冬の転移の陣』という。
「徳川方が圧倒的で、私が真田方で、がんが徳川方で私が真田方で、実際の所は私ががんで」、という複雑怪奇でわけのわからない戦いの火蓋が切られたのだ。

そして、『2024年の春の陣』がはじまった。
圧倒的な『徳川がん』、順調に肝臓にまで版図を広げたステージ4。その勢力は衰え知らず。
浪人の真田信繁(私)にはもう、出城はない。
『徳川がん方』の包囲の中の間隙かんげきを縫うしか方策はない。狙うは『徳川がん』の首のみ。
赤備えの真田軍(私)は霧のなかを、『徳川がん』の本陣に忍び寄る。突撃の機会を逃してはならない。

真田信繁が吠えた。
「敵は徳川がんの首のみである。他には目をくれるなぁ。突っつ激だぁぁっ」


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