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中学生を納棺して思う、現在の世の中で起きる憤慨

納棺師のお志事で初めて中学生の男の子を納棺しました。

電車への飛び込みでした。
顔は所々傷があり、身体も手首が千切れていたり
首が折れたり、胸には打ちつけられた痕が残っていました。

※気分悪くなった方ごめんなさい。



顔にはあどけなさが残っていて
終始見てても起きてきそうな感じだった。

発見時の故人様を遺族は父親しか見なかったらしい。
母親は錯乱状態にあるらしく、顔すら見れないじゃないかと。


葬儀屋は遺族に寄り添うことが第一であり
私たち納棺師は故人様に寄り添うのが第一。

まず遺族の前に見せれる状態までにすること。
なるべく生前の姿に戻してあげること。
(隠しきれない、直せない部分はある)

とっても難しいですが、それが納棺師の役目。


私もここまで傷が深くある故人様は初めてで
たくさん考えて、たくさん努力しました。


遺族の立ち会いがなかったので
"これでいいのか"かなり悩みました。

正確か不正解は私たちには分かりません。
いつも傍に居た遺族しか分からないから。


メイクが終わって、納棺した後
眠っている男の子に向かって思わず呟きました。
「これで良かったかな?」
ちゃんとご両親に迎え入れられるか不安でした。


私にとって、きっとこの経験は一生忘れないと思う。


そしてやっぱり若くして自殺するのが多くなってきた昨今。

コロナ禍前より3200人以上も増加したそう

コミュニティの分断
先行き不透明の経済

これらに不安を抱き、誰にも相談出来ずにいる人も多いはず。

ましてや意味のないマスクが日常茶飯になり
顔の半分以上が覆われて表情の確認が出来ない。

意味のないソーシャルディスタンスで
人との距離が遠くなりコミュニケーション不足に。

自分の決断で接種するかしないの判断を決めるはずが、圧倒的な社会影響に巻き込まれてしまう。



今回私が納棺した中学生は何が理由か分からない。

いじめ、将来の不安、家庭環境、恋愛、勉強、人間関係

でもいずれもこのコロナ禍によるものだと思う。

人と接することを制限され
追いつくのに必死な勉強
食べる時間しか見れない相手の表情

私たちが思っている以上に学生は大変なんだと。
社会に巻き込まれて、もがき苦しんでいる。


相次ぐ企業の倒産で
安定と呼ばれる仕事への不安。


勉強して良い大学へ入っても
安定企業に勤めれる訳でも、入りたい企業に勤めれる訳でもない。


学校で習っている勉強って
社会に出て必要になることはあるのか。
本当の勉強は社会人になってから学ぶもの。



私は高校卒業して就職しました。
運良く就職先が見つかったけど、1年半で辞めた。
その後単発バイトをやり、別の会社に契約社員として入り3年後に正社員に。

だが8年半勤めて、やりがいをなくし今の納棺師へ。
仕事は幾らでもある。会社は幾らでもある。

一つの企業に勤め続ける時代は終わり。
一つの能力で仕事をし続ける時代も終わり。

自分のやるべき、やりたいことに気づいた時
人生はもっと面白く楽しくなるだろう。


学生や若い人に伝えたい。

学歴だけで道は開けない。
学歴の低い高いは関係ない。

勉強も学生の内だけ。
社会に出ればたくさん学ぶことがある。
むしろもっと勉強したくなる。

社会に出れば働かなきゃいけない。
遊べる内は学生の時だけ。

思う存分遊んで、楽しんでほしい。

自分の直感と正直さがまだ備わっている内に
たくさん感性を磨いて、自分に自信を持ってほしい。


悩んでる時は全てを捨てたくなるはず。
でもその時は誰かに頼ってみる。
誰にも内緒で旅に出る。

きっとまだ自分探し中なんだよ。

私が納棺した中学生の子も
自分探し中で探しきれずにいたのかもしれない。


来世では、ちゃんと生きてほしいと願った日だった。


本来の身体に戻す自然療法クレイセラピー
CLAY OCEAN
クレイセラピスト:SEINA

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