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離れて住む親との付き合いで私が心掛けていること。

介護に関しては、私は父を転居後に亡くしているので経験値がそれなりに、ある。

現在は母が一人で日本で暮らしている。結婚してる兄がいるけど体調があまり優れない時があるので何があったときは、常に話し合いが必要になる。

うちは介護に関しては祖父母等でそれなりに歴史がある。諍いもあった。今にして思えば避けられた諍いもあった気がする。そこから学んだことは

「それぞれが見えてることに対して出来ることをやる」

これしかない。

介護に関して「なんでできないの」は禁句。できないから介護が必要なのだから。そして介護って別に老いだけじゃない。病気や怪我、いろいろな状況で生まれてくるのが介護である。自分は関係ないって老いに戸惑ってる親をつい叱咤してしまう人はいますぐプロを入れてくれ。

うちには一人暮らしの老人を訪問するサービスに入ってもらっている。時々おばちゃんが様子を観にくる&よもやま話をしているようだ。

母は基本的に自分で色々なことが「今は」出来る。でもいつどうなるかわからない。なので毎日メールはするし、何かあったら(何かなくても)よくアレンジメントの花を送る。写真付きで届いたよって返信が来る。

息子や私におすすめの本を選んでもらいたいリクエストをよくする。母は新聞を穴の開くほど読んでおすすめの本を選んで私にメールする。息子も私も選んでくれた本を読み感想をメールする・

こんなやりとりがいつまで出来るかわからない。でも彼女も、私もとても楽しいし、きっと出来なくなった時、この時に手に入れた本や花の写真は私にとって一生の宝物になる。だから私も楽しんでいる。

母には本当にアマゾンでよく荷物を送る。台風の時はレトルト、インフルやコロナウイルスの時はマスクや消毒用品。ここでのポイントは

「もし必要になったらどうぞ使って。余ったら今度の一時帰国で私が持って帰るから。」

ここを明確にしておくと、母も兄も全く心理的負担がない。だって、誰も「自分が出来ないことをやってもらってる」感がないから。レトルトは一時帰国時に持って帰っても大丈夫なように賞味期限が長いものを選ぶ。母に味見を頼んでいるので「これが美味しかったよ」とか教えてもらう。教えてもらったものを追加で頼んでおく。みんなハッピーである。

助けてもらいながら助けてもらう。この感覚をいかに長く維持できるかが親というか年長者との付き合いなのかなとも思う。

若い人には想像できないと思うけど、加齢は転げ落ちるように人を変える。それは誰かが悪いのではない、そういうものだと割り切らなくはいけない。そしてその転げ落ちる時、いかに緩やかに、楽しい時を作るか。勝負所はその点ではないかと思っている。落ちていくのをただ見てるわけにはいかない。私は。