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どうか、どうかこのような場が消えませんように。ー文化庁メディア芸術祭企画展に再訪してきたー


体験ってマジで必要。そしてその体験は最初はハードルが低ければ低いほどいい。


文化庁メディア芸術祭25周年企画展に再訪してきました。


なぜ再訪なのか。それは1回目に大事な展示を見逃したからです。


メディア芸術祭は10年以上前から拝見させて頂いていますが、何がいいってこの展示、とても子連れに優しかったのです。
文化庁というバックがあるからかどうかはわかりませんが、正直小さな子供を連れてその時の旬のメディア芸術を安心して見れる展覧会ってすごく貴重だと思うのです。

アート部門の大賞である「Pendulum Choir」のパフォーマンスは本当に凄かった。そしてコロナ禍を経て思うのは、このようなパフォーマンスを身近でしかも無料で観れることのなんと貴重なことよってことですよ。

パフォーマンス後に英語で話しかけた当時6歳の息子さん

このような体験を積み続けたというか、体験する機会に恵まれたおかげで私たちは芸術表現に壁を感じることなく気軽に楽しむことができるようになりました。


再訪したのは、クワクボリョウタさんの展示を見逃したからです。そしてクワクボさんの作品の大ファンの息子と一緒に作品を観れるのは最後かもしれないなと思い、再訪しました。

クワクボリョウタさんといえば、越後妻有里山現代美術館での中学生が作品を全損させたニュースを言えばお分かりになる人も多いと思います。


クワクボさんの作品も2012年から楽しませて頂いてます。


作品破損に関してのnoteもせっかくなので置いておきます。子供の美術鑑賞に関しては思うこといっぱいあります。



その後、和田 永さんの作品では和田さんご自身がいらっしゃって一緒に楽しむことができました。


こういう体験って本当に楽しいんですよね。そして芸術表現を通じてのコミュニケーションが楽しいっていう経験は自分自身の表現に関してもまず楽しさを感じることができる。


この体験の積み重ねってとても重要だと思うのですよ。別に芸術表現に限った話ではありません。本でも、映画でも、音楽でもなんでもいい。体験の継続って大事。そして体験はそのハードルが低ければ低いほど継続がやりやすい。


文化庁メディア芸術祭は本当にスタッフさんが多いんです。戸惑ってたら声をかけてくれるし、説明もとても親切だし、小さな子供がいる際は安全で楽しい鑑賞を助けてくれる。色々な立場の人が本当に気持ちよく鑑賞を楽しめます。


2023年でこのメディア芸術祭そのものは終了というのが本当に残念です。変化は必要だとしたら、どうか、どうかこのような芸術祭をお願いだから継続してほしい。なぜなら表現する側だけじゃなく、表現に触れる側にも素晴らし体験になるからです。そしてその体験はその人それぞれの素晴らしい糧になります。


どうか、このような芸術祭を絶やさないでほしい。表現者と表現を楽しむすべての人の未来のために。