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【キャラ紹介②】マリオネットとスティレット【アイコン付き】

【ガズボ】
年齢:35歳
性別:男性
血液型:不明
身長:251cm
体重:309キロ
役職:闘技場に登録している戦士。
   (書類上傭兵ギルドの奴隷身分だが有名無実)
   裏では暗殺ギルドの非公式な暗殺部隊「愚連隊」の戦闘員。

 暴虐、残虐、不遜、唯我独尊、究極の自由。そんな言葉が似合う大型肉食獣人の男。傭兵ギルドの戦士奴隷という身分がなければ、即、冒険者ギルドに討伐されているはずの凶悪犯罪者。強者も弱者も分け隔てなく快楽のために殺し、腹におさめてしまう。あまりの暴れっぷりに闘技場の全てを仕切るザドワンに処分されそうになっているところ、偶然居合わせたタティオンに救われる。以来二年間、レカの部下として生存を保証されている。その言動は衝動に任せた愚かなものに思えるが、彼なりに世の中に対する独自の見解を持っている。なかなか言葉にはしないが、彼にも、他人には理解しがたい美学のようなものがあるようだ。

【シャルトリューズ】
年齢:28歳
性別:女性
血液型:解析不能
身長:180cm
体重:75キロ
役職:表の職業は低俗な店から高級なクラブまでこなす娼婦だが、
   客を依存させ過ぎたり、甚だしい場合には発狂させたり殺してしまうので、
   店を転々とするしかない悲しい女。
   裏では暗殺ギルドの非公式な暗殺部隊「愚連隊」の特殊戦闘員。

 触手族の最後の生き残りの生まれながらの娼婦。彼女には同世代もたくさんおり、いくつもの娼館でそのサービスを受けることができたが、とある事件をきっかけにその状況は大きく変化する。触手族のコミュニティが、彼女自身の手により全滅してしまったのだ。
 彼女は触手族としても奇形であり、生殖能力を持たない代わりに、各種溶解液や媚薬含む毒液が異常に発達している。性格は恐ろしく適当で、他人への依存性が高い。しかし依存相手をすぐに毒素で死に至らしめてしまう悲しい性質を持っている。吐息にも微量の媚薬効果のある毒素が含まれており、その飛散を防ぐため、いつもは抑えた口調でしか話せない。身体中に生えてくる奇形の触手は定期的に切除して暗殺ギルドが回収し、魔法科学ギルドに研究用として提供している。

【『膀胱』のニーベルン】
年齢:55歳
性別:男性
血液型:不明
身長:90cm
体重:12キロ
役職:盗賊ギルドの生き残り。盗品を使った違法なビジネスに精通。

 かつて魔光灯が普及する前の街に存在した、盗賊ギルドに属していた凄腕の盗賊。自分の盗みのスキルに絶対の自信を持っており、商人の財布から極秘のアーティファクトまで、自分に盗めないものはないと豪語する。その時その時で刹那的な目的しか持たないが、街の裏社会の情報網のハブのような存在であり、あらゆる裏や表の噂から、確かなインテリジェンスまで、膨大なネットワークに関わっている。『膀胱』の二つ名の由来は、まるで家畜の膀胱に空気を詰めたボールのように跳ね回ることと、もう一つ……。

【ハーマン・ローデシア】
年齢:19歳
性別:男性
血液型:A型
身長:182cm
体重:83キロ
役職:貴族『ローデシア家』の長男、跡取り。
   街の学院の「やんちゃグループ」のリーダー。

 貴族として育つ過程で重要なことは、どれだけ周囲に影響力を確保できるかだ、という信念を持つ若き貴族。彼の生まれたローデシア家は、ロドヴィコ・アルエイシスという天才が生まれる前は、街の技術発展を堅実に進める中核だった。決して、加速主義的に急ぎすぎることなどはなかった。しかし若きロドヴィコが魔光灯の技術を街に普及させてから、ローデシア家は自身の工場の可能性を限界まで追求する方針へと転換し、その後に生まれたハーマンも英才教育を施されることになる。厳しい家の方針に潰されるような彼ではなく、下手をすれば家ごと没落しかねない危険な遊びを繰り返すことでフラストレーションを解消している。格下とみなした相手にはとことんマウントをとって上下関係を叩き込む一方、基本的に親分肌で、手下にした人間の面倒は貴族の誇りにかけて見るという覚悟を持つ。自分の生き方が、生まれる前に大きく変えられてしまった原因であるアルエイシス家には複雑な感情がある。その子息テルーラインにもそのような思いを持っているが、もっとたやすく手懐けられるイラリオンやゾーダンよりも張り合いがある相手として、コンプレックスを感じつつも認めている。


【ザドワン=チャンピオン】
年齢:40歳
性別:男性
血液型:不明
身長:259cm
体重:320キロ
役職:闘技場に君臨するチャンピオン。
   本業は傭兵ギルドの獣人部隊の隊長であり、戦場の伝説と呼ばれる。
   解放獣人奴隷。

 ガズボと極めて似た容姿をした大型獣人。しかしその瞳は赤く、魔族の血を覚醒させている。通常の人間の覚醒者と違い、身体の基礎能力が桁違いなので、信じがたい戦闘力を持つ。戦場での伝説では、歩兵砲の球形弾を片手で止め、攻城戦のための大型石弾砲を蹴りの一撃で宙に浮かせたとまで言われる。その凄まじい個人戦闘力はあまりにも驚異であり、中央の警戒度は魔王存在に匹敵するとすら言われる。ガズボと血縁がありそうだが、詳細は不明である。

【ミルエンディリエラ】
年齢:37歳
性別:女性
血液型:AB型
身長:177cm
体重:59キロ
役職:以前は貴族社会の超高級娼婦、今ではロドヴィコの愛人

 以前は貴族の間で密かに重宝された超高級娼婦。今ではロドヴィコ・アルエイシスの愛人で、週に一度は必ずアルエイシス家で時間を過ごしている。ロドヴィコにとってはもはや夫人のような存在で、テルとも仲がいいようだが……。
 愛称はミル。エルフの母由来のミルエンディリエラという名前は、目下の者以外からはなかなか呼んでもらえない。言葉は多くないが、気遣いがとてもうまく、数年前屋敷に突然現れた当主のお気に入りという立場でも、次第に屋敷の使用人たちの人気者の地位を手にした。むしろ一人息子のテルーラインも手懐けてしまった今では、屋敷を乗っ取られないか危惧されている。

【エリオン・ヤッサ】
年齢:26歳
性別:男性
血液型:O型
身長:182cm
体重:90キロ
役職::金槌級冒険者、魔法剣士

 冷静で戦略的な思考ができ、強いリーダーシップと優れた判断力を持つ。友情を大切にし、時には情熱的だが、緊急時には感情がコントロールできなくなるきらいもある。後で仲間と話し合ってちゃんと反省できるが、まだまだ修練が足りない。冒険者ギルドからは期待されており、次世代の星とまで言われる、新世代の剣と魔法のハイブリッド型魔法剣士。自分だけで発動できる魔法は補助的なものだけだが、他の魔導士に支援されたり、逆に支援したり、魔術協力を双方向で行うのに優れる。魔導士が発動した大魔法を、魔導士がなんらかの理由で維持できなくなった場合、その場で引き継ぎ継続して発動し続けることもできる。
 魔界と人間界の境界、『夕闇のカーテン』のライン上、都市バラクロノスから少し離れた村の農家の四男。食い詰め、他の兄弟と同じように、16歳になったら街へ来た。来てそう時間が経たないうちに受けた冒険者ギルドの試験で、極めて優秀な魔法の才能を見出される。冒険者ギルドの魔法の学院で学んだ後、首席で卒業。銀盾級冒険者としてリミナルダンジョンで冒険者稼業を始めることを許される。その後、冒険者ギルドからの熱烈な高評価もあり、異例の若さで金槌級冒険者にランクアップした。ギルドとしては、次世代型のハイブリッド型魔法剣士として、早く冒険者たちの次の育成テンプレートとして大成して欲しいとの思いからだった。
 ルウリィとは10年前、バラクロノスの街に来た時からの仲。娼館の前で故郷からの金を持ってウロウロしているとき、建物から出てきた彼女に一目惚れし、街の案内を頼んだ。やがて交際し、体を触れ合わせたところ、お互いの魔法の才能が一気に開花。冒険者ギルドで適性試験を受け、両名とも上級冒険者候補になった。ルゥリィと同じクラスの同じバーティになることすらできたが、冒険者ギルドの命令でやらされていることは不正義であると感じている。幸せな結婚生活を送るためにも、そのような心理的後悔をなくしたいと思っていた。

【ルゥリィ"パウダーケグ"】
年齢:27歳
性別:女性
血液型:A型
身長:157cm
体重:54キロ
役職::金槌級冒険者、上級魔導士

 好奇心旺盛で、常に新しい知識を求める。優しい微笑みや、やり過ぎなくらいの献身。彼女の特徴であるそういう慈しみの態度以外の感情が欠落しているような印象。それは生い立ちの闇が影響している。年齢の割に子供っぽく、言動もそういう印象があるが、実はお姉さん肌であり、十代からずっと一緒であるエリオンを気にかけている。彼の少し真っ直ぐすぎる性格を心配し、陰に陽に彼の支援を怠らない。
 彼女は、極めて高い魔力量を背景に、冒険者ギルドが継承するあらゆる魔法を発動できる天才魔導士。膨大な魔力によりパーティの魔術の九割を担当する。アーティファクトで魔力をブーストすれば、金槌級の冒険者の中ではトップの汎用性を誇る。彼女が倒れた時は、すでに場に発動されている魔法であれば、ある程度エリオンが維持を引き継げる。「パウダーケグ」の二つ名は、魔力を暴走させた際の、火薬樽の爆発のような威力を危惧し、自ら名乗るようになった。
 娼館で飼われていた質の低いエルフ奴隷の子、ハーフエルフとして生まれ、数年間客をとっていた。その生い立ちは魔法学院でもなるべく知られないようにしていたが、尖った耳を隠していないので、その複雑な事情はやがて他の冒険者の知るところとなり、陰口を言われることもしばしばだった。
 17歳の頃、エリオンに出会い、魔法の才能が開花して、二人は将来を誓い合うようになる。共に出世コースで冒険者となり、危険と隣り合う生活の中、確実な安定が得られるまではエリオンと結婚はしないと話し合って決めている。金槌級冒険者になって、さあ、もう安心だ、となったはずだったが、高潔なエリオンは、冒険者ギルドから指示される不正に耐えきれなかった。冒険者ギルドを告発するつもりのエリオンを心配しながらも、その意思を全面的に支持している。しかし崩壊の危険な臭いを感じてもいる。それでも、自分を娼婦の境遇から、より自由な身分へと解放してくれたエリオンに、多大な恩を感じている。そして彼の意思に殉じて死ぬことになるなら本望であるとも思っている。その結果……。

【ボールダー・"デッドフィスト"】
年齢:48歳
性別:男性
血液型:B型
身長:130cm
体重:90キロ
役職::金槌級冒険者、前衛戦闘員

 寡黙で多くは語らない性格のドワーフ。それはあまりに厳しい人生が影響しており、二十代になるまでは傭兵ギルドで冒険者以上に死と隣り合わせの生活をしていた。体重より重い総鋼鉄製ウォーハンマーを振り回したスピーディな戦闘を得意とし、何度も死戦を生き延びてきた歴戦の勇士。まだまだ経験の足りない若い他の二人の補佐役として、悪く言えばお目付役として、冒険者ギルドが推薦し、この金槌級冒険者パーティが成立した。素手での戦闘力も獣人に匹敵し、重量のある武器を扱えば、どんな熟練した斬り込み傭兵も圧倒する技量の持ち主。ドワーフの例に漏れず、まだまだ肉体はピークを維持できている。(ドワーフ種が冒険者や傭兵をする場合、五十代半ばまで続けるのが一般的)基本的にはその過酷な人生が影響した募黙さを見せるが、言うべきことはきちんと言う。
 街の工業地区では耐久消費財扱いのドワーフの中では、もっとも幸運とは言えないが、不幸な部類ではない生い立ちである。ドワーフの逃亡奴隷コミュニティで生まれ、言葉を十分に話せる年齢になってすぐ、傭兵ギルドの狩りで囚われた。武器や鎧の磨きなどの雑用をさせられるうち、エルフ奴隷の従軍娼婦と種族のカルマを超えた恋愛を経験する。成長してからは、傭兵ギルドの一員としてオークや獣人などの亜人種混成部隊で何度も死線をくぐり、20代で冒険者ギルドに自分を売り込んだ。亜人種たちが文字通りゴミのように使い捨てられていき、想いを寄せていたエルフ奴隷も病で死んだ。そんな状況に嫌気がさしたのだった。
 ギルドには魔法が使えない代わりに、ベテランの戦闘技術を持つことを評価され、冒険者になることが出来た。銅板級、銀盾級と、順調にキャリアを積んで来た。46歳の時、そのキャリアの最後の仕事として金級冒険者パーティの前衛を務めることになる。その真の使命は、二人を見守りつつその行動をコントロールし、冒険者ギルドの不利益になるような行動を監視すること。その秘密の任務もあり、エリオンとルゥリィに対して多くを語らない性格を貫いてきたが、二年という年月が彼の心の氷を溶かした。エリオンが反乱の計画を打ち明けてきた時は驚いたが、協力すると申し出た。冒険者ギルドへの明らかな裏切りだが、この先の自分の存在意義に疑問を感じていた彼は、眩しいほどに生き生きしたカップルであるエリオンとルゥリィだけは生き残って欲しいと思っている。例え彼らの反乱計画があまりにも成功の見込みが小さいものでも。彼の覚悟は、冒険者ギルドよりも、仲間に命を捧げるためにあったのだ。機を見て、ずさんな計画から二人を逃すつもりだったが……。

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