DAY 4 子どもと一緒にNZ 2024
(2024年の一年間、高校生の娘と小学生の息子、そして母である私の3人で「ニュージーランド暮らし」を決行します。このチャレンジの準備から現地での暮らし、帰国までの事実、そして気持ちをココに記録しておこうと思います。)
実は今回の入国に際して不安要素がひとつありました。
息子のサッカーボールを持ってきたのです。
何年か前のサンタさんがくれたサッカーボール。
それを息子はドッチボールとして使っています。
小学校でやっていたドッチボールが大好きで、そのサッカーボールでわたしと庭で毎日のようにキャッチボールをしていたのです。
・・・ややこしいので、これからはただの「ボール」と呼ぶことにします。
土のついたものを持ち込めないニュージーランド。
綺麗に洗えばきっと大丈夫。
そして「空気を抜いておけば大丈夫じゃない?」という助言をいただき、空気を抜いてスーツケースに押し込みました。
使い過ぎてボロボロのボール。
もうすぐ穴も空きそう。
だけどこのボールのサラサラとした(擦り切れた)触り心地。
大き過ぎず小さ過ぎず投げやすいサイズ。
毎日毎日放課後に庭で一緒にやったキャッチボール。
「ニュージーランドに行ってもやろうね。」
「お庭があるといいね」
「なくても、どこかでできるといいね」
そんな会話を何度も何度も交わしました。
ニュージーランドで投げているイメージをして、どんなところかな、どんな家に住めるかな。
何度も何度も想像しました。
入国の際に必要な書類には、スポーツ用品」という文字が。
もちろん正直にチェックを入れ、調べられることもなく、無事に持ち込めました。
そこまでは良かったのです。
「空気入れ」というものは各家庭に常備しているもの、と勝手に思い込んでいた私。我が家だけですか??
まずB&Bのファミリーに聞きました。
「持ってないねぇ。どこでやってくれるかなぁ。」
すぐにあの見慣れた空気入れが出てくるんじゃないかと思っていたのでちょっと拍子抜けでした。
スーパーにはなかった。
一番ありそうなWarehouseにもなかった。(これは後で気づいたのだけど、WarehaouseはWarehouseでも、小さいのから大きいお店まで。品揃いもお店によって違うらしい。)
いろいろあるかも、と思い、ショッピングモールに行きました。
日本の100円ショップみたいな「2ドルショップ」があり、そこもくまなく探したけどない。(実際2ドルなのはほんの一部)
モールのカスタマーセンターで、そのキタナくて空気の抜けた変なカタチの物体を、懐かしのしまむらの袋から出しながら、
「これに空気を入れたいのだけど、そういうお店ありますか」
と、自転車屋さんみたいなところをイメージして聞きました。
まだまだ興奮状態なんだろうな。
聞きながら、なんか違うと思う自分が頭の端っこにいました。
(こんなところにあるわけないじゃん)
そして教えてくれたのは、
「そういうお店はないわね。ガソリンスタンド(NZではペトロールステーション)に行って聞いてみてちょーだい」
みたいなことを言われ、
あーそうかそうか!
じゃ、行ってみよう。ということで次はガソリンスタンドへ。
ニュージーランドのガソリンスタンドでは、トイレやちょっとしたカフェ、売店が併設されているのですね(場所による)。綺麗な店内にまたまたしまむらの袋を持った日本人登場。
「このボールに空気を入れたいのだけど」と実物を見せながら、またしてもなんか違うと思う自分が。
(何も実物持ってこなくても良かったんじゃないの)
そして答えてくれたのは、
「ごめんだけど、ココではそういうことしてないねぇ。Kmartに行ってみたら?そこに空気入れ売ってるから。」
あーそうかそうか!
買えば良かったんだ!
最初から借りようと思っていたのが間違いだったのか。
ということで、Kmartへ。
ニトリみたいなところ。
夫がいないわたしってこういう感じ、と思いながら、またしてもしまむらの袋からおもむろにボールらしきつぶれた物体を出して店員さんに見せる日本人。
(どうでもいいけど、実物いらないんじゃないの?と薄々思いながらも、見せるのが一番早い!と信じて疑わない私がいたのでした。)
「ありますよ。まっすぐ行って左の方。」
ようやく!
これで念願のキャッチボールができる!
なかなか見つけられなかったので、さらに次の店員さんに聞きました。(もちろんしまむらの袋から・・・)
わたしの顔と袋の中身を見てまず第一声。
「うちではそういうサービスしていません」
そこでようやく気づいたのです。
実物持ってくるってあまりいないよね。
最初は説明が難しいからと思っていたけど、単に「ボールに空気を入れたい」と言えば良いだけだということにココまで来ると気づいても良い頃なのに、夫がいないわたしはどこまでボケているのだろう。
「いやいや、ポンプを買いたいのです。」と伝え、ようやく見つけました。
目の前にアノ空気入れ。
値段を見た瞬間、思い出しました。
一回または数回しか使わないのに、19ドルもするエアポンプ買うの?
ここで入れちゃえばいいんじゃない?
なんて悪魔の声が聞こえましたが流石にそれはできない。
そこでようやく実物を持っている自分がまるで泥棒のように感じられ、早くこの店を出なければ!と、何も買わずにそそくさと出ていく親子3人なのでした。
こうやって書きながら思ったのですが、このわたしの一連の行動に付き合い続けた子どもたちがあまりに可哀想になってきました。
息子が大好きなキャッチボールを早くやらせてあげたいと必死になっていました。
貴重なニュージーランド生活の出だしに・・・
でも、このボールのおかげで、たくさん街中を運転し、いろいろなお店の場所を知ることができ、何度も英語を話す機会に恵まれ、とても良い訓練になりました。どこに何があるのか、3日でわかるようになってきました。
そしてそのボールがどうなったと思いますか?
その子はしまむらの袋の中で眠らせたまま。
新しいツヤツヤの綺麗なボールを買ったのです!(ポンプ買うより安かった)
最初からそうしろ!と夫の声が耳元で聞こえてきます。
もう二匹とも天国に行ってしまいましたが、むかーし飼っていた犬が亡くなった後、新しく迎えた子犬を抱えた日の罪悪感。
アレを思い出しました。
大丈夫。どっちも大好き。
同じように可愛がろう。
こうして息子のキャッチボール問題は無事?解決したのでした。
頑張ってるぞ、私。
余計な行動があまりに多すぎたけど、Googleマップさえあれば、もうこの街のどこにでも行ける自信がつきました。
そしてこの一連のショップ巡りの中で、スマホホルダーも見つけました!
もう怖いものはない。かかってこいラウンドアバウト。
自分がかなり丈夫なパチンコ玉(参照:DAY3)に成長しているのを感じる、ニュージーランド4日目の夜です。
サポート頂けたら嬉しいです!自分の世界をどんどん広げ、シェアしていきたいです。コツコツ階段を登り続け、人生を楽しみ尽くします。