「地元の方々=東電」が決める? ―【尾松亮】廃炉の流儀 連載20
(2021年11月号)
福島第一原発の廃炉は30~40年かかると言われてきたが、「どのような状態にしたら廃炉完了なのか」は決まっていない。「廃炉の最終的な姿」を誰が決めるのか。前回に引き続き、この問題を考えてみたい。
東京電力廃炉推進カンパニー・小野明代表は「『廃炉の最終的な姿』はわれわれ一事業者が決められるものではない」と述べている(『AERA』2021年3月15日号)。それでは「誰が」その廃炉完了の姿を決めるのか。東電は「地元の方々をはじめとする関係者の皆さま」と