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「普通の家庭」で育った、私たちの痛み。

皆さん、こんにちは。
心のトリートメントルーム主宰のkotoです!

前回の記事では、虐待や育児放棄だけが子供の心を損なうわけではなく、いたって「普通の家庭」でも、子供が生きづらさを抱えてしまう可能性がある。

ということについてお伝えしました。

「普通の家庭」で育った私たちの痛み

その事実は、子供の親としては恐ろしくもあり、かつて子供だった私たちにとっては、大きな救いとなります。

なぜなら「普通の家庭で育った私たちの痛み」というのは、時として私たちの傷をよりえぐることとなってしまうから。

そりゃ完ぺきではないけれど、一生懸命育ててくれたしうちは「普通の家庭」だった。むしろ、まだましな方なんじゃないかな。

そういった言葉の裏には「普通の家庭で育ったのに、生きづらさを感じてしまっている罪悪感」が隠れているかもしれません。

ニュースで取り上げられるような虐待や育児放棄があれば、自分の心の痛みも正当化できるのに。

そんな誰にでも分かってもらえるような「痛みを感じていてもいい証明書」すらほしいと思ってしまう。

それがいかに不謹慎なことかなんていうのは自分でも理解しているから言葉にはしないけれど

心の奥では「私も痛みを抱えている。どうか救けて」という、悲しい叫びが隠されているかもしれないのです。

「一生懸命」に隠された闇

どんなに両親が一生懸命子供を育てたとしても、それが子供の心が安心を感じられるとは限りません。

親が一生懸命になればなるほど、子供の心を傷つけていることだってある。

でも育ててもらった私たちは、そんな大人の間違いも、受け止めてあげないといけないと思っているんです。

だって一生懸命育ててくれたんだから…

□これくらい許さないといけない
□これくらいで文句を言ってはいけない
□これくらい普通だと感じないといけない

そうやって自分自身の傷を必死に見ないふりをして、「私は大丈夫」をアピールしているのです。

本当は、全然大丈夫じゃないのにね。

そして子供たちの「大丈夫」に支えられて、大人は気付かずにまた新しい子供の傷をつくっていく。

その小さな積み重ねすべてが「自分が生きていてもいいと思えない」といった、悲しい自己認識を日々つくりあげていくのです。

ちゃんと知って、ちゃんと怒っていい。

家族というものは、私たちが信じたいと思っている姿とは、実はかけ離れた姿をしていることもあります。

どんなに自分は普通の家庭で育ったと思っていても、

今私たちが「生きづらい」と感じているその事実が、私たちの心に傷がある証拠なのです。

だからもう、誰かをかばうために、自分の傷をなかったことにしなくてもいい。

自分は傷ついていると言ってもいい。

それによって、親を否定してしまうことになったっていい。

私たちが幸せに生きていくためには、ちゃんとこの傷が誰によって、どのようにつけられたのかを、知らなくてはいけないのです。

そしてときには、ちゃんと怒らないといけない。

この世の中にたった一人しかいない、大切な大切な私の心を傷つけられた。

それに対して、ちゃんと怒らないといけない。

あなたは、私たちは、誰にも傷つけられていいような人間ではない。

誰にだって傷つけられてたまるもんか!

その怒りを思い出すことは、自分を守ることにもきっと繋がるはずです。

どうか勇気を出して、あなただけの真実に向き合ってみてください。

その道のりでは、今まで一生懸命隠していた、自分自身の痛みや家族の痛みに出合うこともあるかもしれません。

それを怖いと思うのは当然です。

それはあなたが、傷つきながら必死に守ってきたものなんだから。

でも、もういいんです。

もう傷だらけになりながら、家族を、両親を守らなくていいんです。

あなたは、あなたのために生きていい。

小さくて無力な子供の間から、持ちうるすべての力を使って必死に家族を守ってきた、そんな自分を誇りに思い、その大きな力を今度は自分自身のために使ってほしい。

これを読んでくれたあなたに、そんな穏やかな日々が訪れますように。

心から祈っています。

次回は、子供だった私たちの心に知らず知らずのうちに傷をつけてしまった「大人の一生懸命」な関わりについてお伝えしていきますね。


▽次回予告▽

子供の生きづらさをつくる「大人の一生懸命」

1・耐えられない寂しさ

2・感覚を否定する

3・本当のことを言わない

どうぞ、お楽しみに!



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