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生活保護をやめる人が少ない理由を考察(3/3)

前回の続き。生活保護をやめる場合の1つに「面倒だから音信不通になっちゃえばいい!」って言う人がいますけど、信じないでくださいね。

生活保護中の受給態度(ちゃんとケースワーカーの指導に従ったか?など含む)を記録する
ケースファイルというものがあるようで、私も生活保護になってから存在を知りました。

私も底辺なのでいつまた生活保護になるか分かりません。
正直、二度と受けたくないですけど、本当にならないか?例えば事故にあって半身不随とかでも絶対に受けないのか?
などを考えたら、絶対に受けないとは言い切れないです。

しかしいざまた受けざるをえない状況になったとして過去に突然音信不通になったため打ちきりになったという人を、すんなり受け入れてくれると思いますか?

派遣会社とか、バイトをバックレた(連絡せずにやめること、飛んだなどとも言う)とかって話とは全くの別次元の話です。
つまり生活保護って、正しい手順でやめないともしまた困った時にオオカミ少年じゃないけど、信用がなくなっちゃうよってことです。

音信不通は論外ですが、なるべく理想的な自立の仕方でないと・・・
「いやいやあなた前回、たった1ヶ月でやめたじゃない。本当に困ってんの?」とか
「前回辞める時、仕事が見つかったって言うからこっちも安心してたのに…今回は簡単にはやめさせないようにしよう」とか
そりゃあそうなりますよね

ちなみにこのケースファイルは各自治体が管理しているとはいえ、実質全国共有みたいなもんなので、住んでいる県を変えればいいって話ではないですからね。
私でいえば、例え北海道に引っ越したとしても過去に神奈川県相模原市で受給していたこと、そこで問題がなかったか?などは残るし調べられるってことです。

つまり現実的には
①まず長期前提の仕事を見つけること
②そしてそれが実際に続くことを見せること
③日払いの自転車操業じゃないこと

これらをクリアするのが理想的なやめ方なんですが、何しろどこの会社も即戦力を探しているでしょう。よほど若くなければじっくり育ててなんていう企業はないし…
その上、現在生活保護ですってなると健常者といっても中々難しいでしょう。
私は本当に運良く続けられる仕事にありつけましたが、これが見つかるまでやっぱり使い捨てみたいな短期契約の某巨大倉庫だったりしか採用されませんでしたね。
それを辞める時も、いちいち報告するわけで本当に情けない気持ちになりますよ~

そして生活保護受給者として暮らしている間も当然年をとっていきます。労働市場における価値はどんどん下がっていくのでますます自立しにくいという負のループが待っています。

まぁそんなわけで、私もいまの仕事が決まって働きだした日から2ヶ月後に保護廃止になりましたがこれは相当早い方だと思います。
精神科に通いながらとかだったらもっと遅くなっていたかもしれません。

ここで勘違いしてほしくないのは、働きだしてからですよ!生活保護自体は受給してから3ヶ月目くらいからもうかなり辞めたかったんですよ。
しかし全部で1年半くらいは結局受給者だったんです。
どれだけ抜けるのが大変かってことですね。

色々書きましたが
要するに何が言いたいかっていうと

・障害者の方は、身体だったり精神(知能)の問題で自立を認めてもらえない
・そもそもほとんどが何らかの障害を抱えていたり老人なのでやめる人が少ないのは当たり前
・健常者なら尚更やめたい人が多いだろうが、もういいや、はいサヨウナラってわけにはいかない

ぬるま湯でやめない、ではなく…

”やめたいのにやめられないorやめさせてくれない”が真実なんですよ。
役所側からしたら、この状態ではやめさせたくても、やめさせられない!でしょうか。

だから「生活保護 やめさせてくれない」とかで検索すると抜け出せなくて困ってる人がいっぱいいます。

以上、元生活保護受給者の考察でした。

完(3/3)

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