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8歳が泣いた『引っ越したくない』①

2018年移住を決めた時に、年中さんだった長男は今では3年生。

大きくなればなるほど移住は難しくなると感じていた為、

小1の1学期(2020年)を終えて行こうと決めていました。

その年は東京オリンピックの開催予定でもあったので、

日本での小学校経験と自国開催のオリンピックを垣間見たら飛ぶぞ!という計画でした。

しかし、コロナの影響で渡航できず、オリンピックさえも延期に。

そして、もう3年生になっていました。

2年生までは、

『オランダの学校は宿題もテストも無いんだよ!』

と言う呪文で釣っていました。

喜ぶのが定番でしたが、状況は少しずつ変化を見せ始めてきました。

彼は平日も週末も、習い事のサッカーに情熱を燃やし、

試合の出番も頂く事が多かったので、チーム感を強く持っていました。

ある日の事、夕食時にオランダの話になり長男がいきなり号泣!し始めたのです。

『本当は行きたくないんだよ(号泣)』

正直、私は頷くだけで何も言ってあげれず・・・。

本当は、子供達の為にも、本格移住するまでに下見旅行を2回計画していました。

1回目は、バルセロナ経由のアムステルダム入り予定で、出発当日の朝に飛行機の欠航メールが届きました。

それがヨーロッパパンデミックの始まりでした。

2回目は、2021年8月。日本の感染者数が爆増し、そう言う雰囲気では無いと感じ諦めました。

結局子ども達はオランダを感じる事が出来ていません。

親の決めた移住でも、やはり子供達にも納得してもらって、

ワクワクしてもらうのが私たちの希望でした。

きっと下見したら絶対行く気になるはず!

と信じていたので、それが叶わなかった事は大誤算でした。

 渡航4か月前のそんなある日、長男は大怪我をしました。

遊具から落ちて骨折2か所、脱臼1か所。

救急車で搬送され翌日入院し手術しました。

8月の渡航はチケット取ってましたが、延期も覚悟しました。

長男の肘にはボルト3本埋められ、制限された生活が始まりました。

もともと7月に、退会予定だったサッカークラブのコーチに連絡し、

治った頃にはオランダに飛ぶので、復帰は絶望的ですと伝えました。

長男の通っているサッカークラブには、

ドイツのリーグで指導していたコーチがいました。

そんな海外経験の豊富なコーチが、愛のあるビデオレターを療養中の息子に送ってくれました。

『オランダの近くのドイツに7年半住んでたよ。ものすごく良い所だから、きっと大好きになるはずだよ』

ビデオレターにはそんな事も添えられていました。

親からオランダってすごく良い所だよ!と聞くより、

大好きなサッカーのコーチで、憧れる男性に言われた事で、

息子は大きく変わりました。

オランダ、楽しいところかもしれないな・・・





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